hiro's Snapshot HIPPO ALBUM

番外編!カバ専門アルバム。
上野動物園中心にカバとコビトカバの写真。お気に入りを紹介します。

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カバはどう猛でも最強でもないよ。
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最期の幸運

2011-04-20 23:24:23 | わたくしごと
本震発生以来、なんで今なんだろう?と思うような不運が
さっちゃんに連続して起きた気がします。

大きな余震も、飼育員さんの異動も、パンダによる集客UPも…

それでも新しい飼育員さんは動物への愛情も大きく
まだカバたちとの信頼関係が十分でないこともたくさん考慮され
さっちゃんのために尽くしてくださったのですから
不運ばかりではなかったのですが。

さっちゃんがごはんを食べなくなってから
より長くプールの様子を観察するためにカメラが設置され、
事務所で確認できるようにしてくださいました。

そして
担当者が休みの日。というジンクス通りに
さっちゃんはこの世を去るのです。

さっちゃんの異変に気付かれたのは
当日代番を務めた新しい飼育員さんでした。
閉園後もいつも通りだったさっちゃん。
モニター越しに何かが違うと感じカバ舎へ急がれたそうです。

そう。さっちゃんは亡くなりました。
でも!
さっちゃんは亡くなってすぐに見つけてもらえたのです。
朝までひとりぼっちになることもなく。
プールに沈んだままでもなく。
すぐに見つけてもらえたのです。

朝、来たら…という話を何度も聞いています。
さっちゃんはそうじゃなかった!!

新しい飼育員さんが本当にさっちゃんを大事に思ってくれてたから。
私は大変感謝しています。
本当にありがたく思っています。

さっちゃんが持っていた最期の幸運
それはそれはありがたい奇跡でありました。
そして私のただ一つの救いでありました。

上野動物園 カバ サツキ

連れ帰った私だけのサツキ

2011-04-20 07:33:22 | わたくしごと
さっちゃんが亡くなった日、
ジローくんは久しぶりに入ったお外プールで大活躍
ちーっともお部屋に帰りたがらなくて
ジローが帰らないとさっちゃんに会えないから
「ジロー!わかった!わかったから!今日は早く帰って!!」

飼育員さんも半ばあきらめてコビトカバたちを収容に。
その間もジローはグルングルン回転し、がば~っと口を開け、まきフンをしては
お客さんからの声援を一身に受けてました

プール脇から再度現れた飼育員さん。
「ほら、ジロー。帰るよ!」
はっ!!そうだった。
遊んでる場合じゃなかった。ごはんだ!!

あのジローの顔ったら。
みんながみんな「はっ!」としたのが分かるほど。
あっという間に階段を上がってお部屋へ移動。
さっちゃんの部屋に一瞬入りたがるけど、この時は意外にスムーズでした。


ジローくんの協力のおかげでさっちゃんに挨拶ができ、集合場所へ移動。
上野動物園で開かれた「ワークショップ・カバフィギュア教室 」です。

造形作家の木村大介さんの指導で、木村さんオリジナルのカバフィギュアに着色するもので、
真剣に石膏のカバさんと向き合いました。
木村さんのサイトはこちら

せっかく作ったので当日活動されていたカバ班の皆様に披露
「ここが、サツキっぽいよね!」「え~?それはジローでしょ!」
なんて。
一般来園者では考えられないけど、
上野のカバ大好きさんたちとのこんなやりとりは
他ではありえない楽しいひとときになりました。

「本当はブルーのカバさんを作る!つもりだったんですよ」

可愛さを出すにはお腹とほっぺのピンクは譲れない!!
と肌色に淡いピンクを混ぜて塗り始めました。
すると…
このお腹で背中が青って大丈夫かな?という疑問が
「んん~。やっぱりカバさんは可愛くないと」
すぐに赤みのあるピンクへ変更→早っ
そしてできたのがこのコです。

青なんて一か所も使ってないよ!?
と何度言われたことか。
言わなきゃよかった~と思いつつ。

さてさて命名
季節的に「さくらちゃん」でもいいなぁ
おや?
つやだしを塗るとまた質感が変わったこともあり、
お腹が空いていた時間でもあり、
「私、これ見てるとハム食べたくなる」ということで名前はハムちゃん

ふふふ~私らしい色だ!!
私のカバさんだもの
本物のカバっぽいカバさんがいくつできたかは…笑
でも、でも!参加した皆様が一人ずつ自分のカバさんをとっても大事にしていました。
自分が作ったものへの愛情ってそうだよね。

私の心の中にある優しいカバさんが形になった瞬間です。
家に持って帰るとまた可愛さが増すのです。
あれれ?こんなにカワイイと思ったっけか!?
頭をなでなで。背中をなでなで。お尻の丸さも。まぁカワイイ。←親ばかです。

そして知った。さっちゃんの死。

かば班の皆さんと楽しく上野駅でお別れしたころ、
さっちゃんは永遠の眠りについたのです。
私の手元にあるあの小さなカバさんを大事に大事に持っていた、あのときです。
皆さんに「大事にしなよ~!」と言われて帰ったあの瞬間、
さっちゃんは眠りについたのです。
なんというめぐりあわせ。
さっちゃん、みんなと一緒にいてくれたの?

私がこのカバをピンクにしたくなったのは
さっちゃんの優しさが私のカバへの印象の始まりだったからなんだよ。

そしてこのコは「サツキ」になった。
世界でひとつだけ。
あの日、持ち帰った私だけのカワイイカワイイさっちゃんだ。

さっちゃんは今もまた大好きな上向きで私のことを見上げている。