
新年はとおに過ぎたが
今年はまだ初詣をしていない。
初詣とは本来「恵方詣り」といって
「恵方」つまり住まいの吉方にある
神社に詣でることと知る。
恵方は毎年変わる。
今年の恵方は西南西255度。
恵方の出し方をググってみた。
グーグルマップ上に方位線を
出すのは成功したのがそこからが
理解不能。
津和野あたりかな~と思った。
もっと近くでも良さそうだが
あいにく山ばっかり。
どうせ行くなら観光地が良いと
思ったし。
今日は日差しがあって暖かいと
思っていたが同じ北広島町内でも
芸北地区は真冬の景色だった。
で、途中から術後の脚が痛みだした。
1時間同じ姿勢だと痛みが出る。
なので近道を行こうと検索したら
山越えルートだった(爆)
しまったと思ったが手遅れ。
離合困難な山道を抜けて無事に
ついた。
車を降りたら風が強くて寒かった。
お昼過ぎでおなかが空いていた。
十割蕎麦がないかな~と思ったら
目の前に発見。
お湯に浮かんだ蕎麦はもちもち
で、つき出しのこんにゃくが
美味しかった。
目的地は太鼓稲成神社だが
目の前の安野光雅に寄った。
数年前に来た時は猛暑だった。
暑さを凌ぐためにたまたま入ったら
素晴らしい作品がたくさん
展示されていて大いに感動した。
今回はスケッチがメインで
以前のような大作が展示されて
いなかったのは残念だった。
津和野の中心部は人通りがないが
太鼓稲成神社の境内付近まで
車で上がると満車に近いくらい
多くの人出だった。
ちょっとびっくり。
ずらっと並んだ幟が強風に、
はためいていた。
手水の横でろうそくとマッチが
セットになった「いなり」を買う。
稲荷とは狐で「いなり」が
好きなんだっけ。
先日「Youは何しにニッポンへ」で
稲荷神社が大好きな外国人を見た。
稲荷神社の鳥居の近くには
狛犬じゃなくて狐がいる。
巻物をくわえた狐は珍しいから
探しに来たと言う。
彼はあちらこちらを歩き回って
苦労の末に出会っている。
が、太鼓稲成にはそれが何体も
居た。
「ここに何匹もいるよ」と
教えてあげたかった。
お供えのいなりはここへ
と賽銭箱の横に台が置かれていた。
そこにお供えがたくさん
並んでいたがどれにもろうそくと
マッチがついたまま。
おそらくはろうそくは別の
ろうそく立てに立てるべきだったが
監視カメラが見張っていたので
自分が置いたとはいえ台から
取るのはやめておいた。
手を合わせる時に集中力が必要。
表は参拝客に気を取られて
いまいち集中できないので
拝殿の裏手に回る。
真裏に小さな社があった。
両脇に巻物を加えた狐さんと
玉をくわえた狐さんが居た。
巻物と玉をもらっておいた。
「それで?」としばし集中。
巻物と玉を胸にしまっておけと
聞いた気がした。
巻物には答えが書いてある。
つまりは自分の中に答えがある。
巻物を玉の光りで照らして読む
ということらしい。
それは私流であってちゃんとした
いわれがあって巻物と玉をくわえて
いるんだろうけれど。。。
隣の本宮と奥の小さな稲荷さんにも
ご挨拶。
で、滞りなく恵方詣りを終了した
とは思ったが本殿がどうも気になり
もう一度手を合わせた。
「あの、まだ何かありますか?」と
聞いてみたよね。
「時の流れを見て、時に乗り、
焦らず時を待て。叶う。」
とのことだった。
あのことか?このことか?
分からないが「きっぱり」と
言われたような気がする。
3時頃。
もうおなかが空いた。
津和野中心部に戻りカトリック教会
へ入る。
小ぶりの教会で中に入ると
ステンドグラスが印象的。
両脇は椅子とテーブルではなく
畳敷という和洋折衷。
誰も居なくなったのを良いことに
「アベマリア」とひとふし捧げて
気が済んだ。
お腹が空いたが喫茶店はもう
オーダーストップ。
コーヒーを1杯飲んで益田市を
目指す。
まだ4時頃。
充分帰れる時間だがせっかく
なので宿をブッキングしていた。
マップ上に「島根県で一番大きな木」
を見つけていた。
ルート上だったので立ち寄った。
静かな里山の農道を車で近づくと
圧倒的な存在感がある木が見えた。
何故か込み上げた。
傾いた太陽がちょうど木の枝から
こちらに向かって日差しを
伸ばして来てまぶしい。
自然に「ひゃ~~~!!凄い」と
声が上がる。
空を覆うごとしの枝の広がり。
枝のひとつひとつの大きさが
りっぱな1本の木のサイズで
地面に届こうという長さにまで
伸びていた。
傍によると幹の太さは例えようも
なかった。
木に向かって
「まだ生きていたんだね」と
声を掛ける不可解な自分なの
だった。
元は神社だったらしい。
鳥居が残っている。
あの木に逢う為の恵方詣り
だったかもしれない。。
そこから益田市まで30分とか。
津和野はどんよりと曇っていたが
益田市の海は光でキラキラ。
当然「雪のゆの字もなく」て、
そこはもう春という雰囲気。
「ああなんてトロピカル~」と
いうのが第一の感想。
海岸にほどちかいカフェ&
ゲストハウス「ハレテル」は
おしゃれ空間だった。
何しろ海が近い。
小雨も上がり「晴れてる」と
思ったらそのまま店名だった。
お部屋に案内される前に
とにかく空腹を満たしたい。
即刻ご飯をオーダー。
とても美味しかった。
まだまだ夕方という時間。
益田の街は大きい。
欲しかったモノが見つかった。
買い物をして2度目の夕ご飯と
ビール、おつまみを調達して
宿に帰った。
夜オーナーさんは不在になる。
入口のオートロックが解除
できなくて焦ったが
たまたまその時だけ別の
宿泊客が居たので無事に入れた。
暗証番号をスマホに入れてあった。
もしスマホを持たず外出したら
入れないとオーナーに言うと
実際にそんな人が居たそうで
翌朝まで外に居たのだとか。
他人事だが凄く同情した。
枕が替わると眠れない体質だが
いつの間にか治ったな。
おかげ様でぐっすり眠って
清々しい朝を迎えた。
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