【飲食店経営】にすぎのコンサル日記

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怒りと怒鳴り声

2013-09-10 22:37:50 | 繁盛のコツ
怒りという感情についての表現は色々と難しい。


ケースバイケースで必要な表現であるのは間違いが無いと思う。


しかし、この感情表現が常習化しているうちは組織は伸びないように僕は思う。


常習化と書いたが、怒りの表現は「抵抗や反抗の無い場合」には一種の『悪癖』となりうるからだ。


癖のようなものである。


怒りというものはすごいパワーであるため、いわゆる反骨精神につながった場合、瞬間的には業績を伸ばす役割を果たしてくれるのは間違いが無い。


しかしそのエネルギーだけで伸びた場合、歪みやしわ寄せが周囲の組織に必ず出てくる。


いじめの連鎖というものがあるが、やられた人は誰かにやり返す確率は高まる。


思っていることをストレートに伝えることは信頼関係が出来ている場合、怒りの感情も含めて大切なことであるが、一方通行の常習化した悪癖と化した怒りの表現(怒鳴り)などは組織の円滑なコミュニケーションの阻害要因となる。


リーダーの施策が当たっているうちはそれでも結果は出るだろう。


しかし、リーダーにも欠点や足りない部分も当然あり、それを補い合ったり補完し合ったりするのが組織であり、仲間である。


会議では「声の大きい人」の意見が通りやすい。


そして「声の大きい人」には良い話しか耳に入らなくなる。悪い話をすれば「怒鳴られる」から誰も話さなくなる。当然のサイクルである。


なおさら、それに加えて「怒り」や「怒鳴り」が加わったリーダーの声には誰も反論できないのが一般的だろう。


リーダーに反論できる人の重要性を説く人がいるが、上記のような空間ではそんな人がいる確率は限りなくゼロに近い。


僕は色々な組織を見てきたつもりだし、自分自身も組織を持つ立場であるから、この重要性はルール化しているつもりである。


このような怒りや怒鳴りの表現が(悪い癖の意味で)常習化すると「リーダー自身が漬物石」のような役割になってしまい、組織は絶対に伸びないということだ。


僕自身も13年の社会人生活の中で身を以て体験してきたつもりである。


あるご支援先の社長様もこのような癖をお持ちであったが、約2年前から癖の矯正をご自身で試みられた。


具体的には

「腹が立つことがあってもとにかく一晩寝る。
そして翌日起きてみてもまだ怒りが収まらない時にだけその表現を理性的に表現するように変えられた」

この結果、この会社では社員の自発性が生まれたし、社長の怒鳴りで縮み上がっていた社員たちが自分の意見を表現できるようになってきた。


何よりも社員たちが萎縮せず、伸び伸び仕事ができるようになった。


会社の雰囲気もずいぶんと変わった。


組織とは、人がついてきて初めて成立するものである。


組織のリーダーの皆様、ぜひ、怒りという感情との付き合い方を勉強して下さいませ。


間違った癖となった怒りの表現はある種、パワハラです。


人間らしく感情豊かに表現することは大切です。しかし限度というものがあります。


僕はリーダーやマネージャーには感情をコントロールする力が必要だと思っています。


参考にしていただければと思います。

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