「ジェインのもうふ」
アーサー=ミラー作
アル=パーカー絵
厨川圭子訳
偕成社
アメリカの童話です。
1冊読み終えるのに20分くらい掛かるけど
じっと聞き入る娘たち。
主人公のジェインはピンクのあかちゃん毛布がたからもの。
いつでもどこでも、この毛布を握っています。
ジェインが大きくなるにつれて毛布はだんだん古くなり、
いたんで小さくなっていきます。
それでもジェインにとっては大切なたからものなのです。
Sの場合、毛布ではなく ガーゼのハンカチ。
1才3か月で卒乳してから眠る時には必ず、
このガーゼをホッペにあてて眠るのです。
もう何年も使っているから本当にボロボロ・・・
本人は
「ボロボロになったのを見ると悲しいから、
なるべく見ないようにしている」
と言うのです(笑)
そのガーゼ。
私の実家に忘れてきて2日間使っていません。
このまま「卒業」するのでしょうか・・・
このお話の最後。
ジェインのもうふがなくなってしまう時
ジェインのパパがこう言います。
「ジェインがもうふのことを思い出す時、
もうふはまたジェインのものになるんだよ」
このパパの言葉を読むとき、
私は泣きたくなるのをこらえながら読みます。
Sの気持ちと重ねてしまうから。
ジェインの切ない気持ちが分かるから。
実は私も小さい頃、毛布大好き。
毛布なら、どれでもよかったそうですが
家族と買い物に行った私が
デパートでいつの間にか いなくなり
探しに探し回ったら、
売り物の毛布に頬をつけて眠っていた・・・
というエピソードがあるのだそう(笑)
ジェインはどこかSであり、そして幼い頃の私でもあるのです。。