S家の別宅

夫婦ふたりきりになりました。ふたりの生活をこれから楽しみたいなと思います。

「生まれてきたから死ぬんだよ」

2007-05-23 16:46:56 | Weblog
義父の手紙は自伝のような長い手紙だった。

人生には上り坂、下り坂、まさかがあるが、自分は今「まさか!」にさしかかっていること。

最初は落ち込んだけれど、今はなんでもおいしいし、毎日晩酌もおいしいし、大好きなゴルフも楽しくやってるよ!って。

自分は生きてきたんじゃなくて生かされてきたと思えるから、抗がん剤治療も全部お医者さんに断って、あとどのくらい生かされるかわからないけど、毎日楽しく生きてそしてだめな時が自分の寿命だから、今から死ぬ準備をしておくよ・・・
ということ。

ずっと考えてきた大学病院への献体をしたいから、家族の許可がいること。

お釈迦様が80歳で亡くなったのは、弟子のつくったきのこの料理にあたったんだけれど、その時、嘆き悲しむ弟子に向かってお釈迦様は「おまえの料理を食べたから死ぬんじゃない。わたしは生まれてきたから、死ぬんだよ」と言った言葉なんかも、お父さんは手紙に書いてあった。

お義父さんはとてもおもしろくて、元気でな人で、わたしは大好きだけれど、手紙をもらってもっとお義父さんが好きになった。

いつも本が好きで、よく本を読んでいる。
ゴルフが本当に好きで、友だちもたくさんいる。
そんな義父をわたしは、すごく尊敬してる。

6月になったら、家のお父さんと二人で、仙台に行こうと思っている。
(じいちゃーん、会いに行くよおー)

遠くにいて、親孝行もまったくしてあげられなかったし、何か喜んでもらえるような計画を今からたてておこう・・・