プールサイドで読書「７つの会議」

プールサイドで読書、７つの会議を読み終えました。すごく興味深くて面白いです。

サラリーマンの仕事内容がわかりました、わたしの仕事とは別世界です。

このお話は何気ないOLの退職話を皮切りに、急転直下します。
企業では常に議論される利益追求とコンプライアンス、企業ガバナンスの優先順位。

いまでは明白な優先順位があると言われますが、関係会社、下請けと社会のヒエアルキ-を降りていけば、その価値基準も曖昧になっているのかもしれません。

池井戸作品はいつもそんな組織の原理の中に渦巻く保身、エゴ、そして正義の葛藤を描き、サラリーマンの悲哀を表現することで、僅かな清涼感と無力感を残してくれます。

この物語の「ネジ六奮闘記」は、池井戸氏の小説を読む方であれば、共感する人も多いのではないでしょうか。

『一本いくらもしないネジで、日本中で果たしてどれくらいの人が食っているのかはわからないが、ひとつ言えるのは、どんな時代でも、それで大儲けすることはできなかったろうということだ。ネジを作る人間に求められるのは、ひたむきさだ。』

そして、この小説で問うているのは

苦しい事情がある時に、常に正しく判断できるかということです。

自分の想像を超えた甚大な影響のあるトラブルに遭遇した際に、果たして正しい判断ができるかということだと感じます。

信用とはお金以上に大事なもので、信用を得るのは苦労するが、失う時はあっという間です。

わかっていたようで、いろんなことをこの歳になって気がつきます。

JALで国際線を30年以上フライトしてきましたが、すごく狭い世界だけしか知らなかったと退職してからつくづく感じています。

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