わたしはJALと言う会社しか知らないし、客室乗務員の仕事しか知りません。3分の1が海外で日本にいることは少なかったのです。退職してからも海外旅行ばかり、こんなに長く家にいることは初めてです。でも日本の良さがわかってきて国内旅行を続けて新しい発見もあります。
CAとして一番困ったのは雪です。
雪には本当に悩まされました。
フライトの前日から雪が降り始め大雪になったことがあります。
そしてフライト当日
タクシーの運転手さんから雪のためにちょっと遅れますという電話をもらい、ショーアップ時間に間に合うことはとっても無理と判断し会社に電話しました。
そうとう会社も混乱しているようで
「とにかく来てください!出来るだけ早く気をつけてきてください!
場合によっては別のところにフライトしていただくことになるかもしれません。
これから乗務員が揃い次第、天気が回復次第順次出発となります。」
「順次出発ということは、どの飛行機でどこに行くのかも今は未定ということですか?」
「そうです。とにかくなるべく早く来てください」
と言われ暑い国でも寒い国でも行けるような支度を急いでして、そして車を待ちました。
間もなく着きますと運転手さんからの電話で、荷物を玄関から外に出し車の到着を待ちました。
そして会社に着くとスケジューラーからの指示待ちとなり、つまりまだどの便も成田空港閉鎖のため出発できていないので会社で待機となりました。
行く先が決まっていないというのは不安なものです。
最初の指示は
シドニーだったかな?
いそいでシドニーのフライトの準備しているとアナウンスで呼ばれ
アンカレッジ経由の北回り?
ながいな~12日間のフライトだ~
なんて覚悟を決めたらまた
アナウンス
そして2転3転して
今日はもうフライトできないらしい
空港閉鎖は解除されないんじゃないか?
なんて噂がちらほら
成田空港は夜11時から朝6時まではクローズの空港
そのころから
私の頭の中ではもしかしたら今日は解放されるかも
なんて淡い期待が
少しづつ・・・・・・すこしづつ・・・・・・膨らんでいったのでした。
その矢先
やっぱりまたアナウンスの呼び出しがかかった~
行き先は
ロサンゼルスでした。
出発時間は空港閉鎖が解除され次第、でも23時までに出発できるかどうかぎりぎりの時間
とにかく急いで機内へ
準備に必死になって
そしてボーディング
お客様も疲れきっています
全員ご搭乗
満席です!
ところが
空港閉鎖が解除されないまま23時が過ぎ、地上係員が来て
「今からでは宿泊するホテルが満杯で手配できません。お客様にはこのまま機内でお休みしていただくしかありません。
バスも鉄道もタクシーもほとんど麻痺している状態です。
これから通常のロサンゼルス到着までの機内サービスを行ってください。
状況がわかり次第またお知らせします。
お願いします。」
こういうわけで真夜中飛行機が飛んでいない地上に待機中の中で機内サービスを
おしぼりサービス
リカーサービス
おかわりしながら回収
食事のオーダーをとったり飲み物をお勧めしたり状況を説明したり
時にはお詫びをしながら
ミールサービス
すべての食事のサービスが全クラス終了したのはもう朝の5時をまわっていたような記憶があります。
乗客の方たちが寝静まり私たちの疲労もかなりといったころ
静かに
制服に包まれたひとつの集団が現れました~
そうです!
交代の乗務員が来てくれたのです
暗闇の中で引継ぎを行い
やっとのこと会社に戻った私たちはそれから帰宅困難者となりました
あ~~~あ~
やっぱり
雪は
めったに降らないところに降ると大混乱!
でも
雪見の露天風呂は大好きなんだ