
先日購入したおこづかい帳を、兄ちゃんに見せてみました。
最初は、良く分かっていませんでしたが、一緒に書きこみながら説明すると、
「おぉ~


と、食いつきました

やっぱりね~

実は、兄ちゃんはお金に結構執着があるようです。
夏休みの事でした。
することもなくなってきて、毎日暇をもてあます後半。
買い物に行ったお店に、ゲームのチラシが置いてありました。
「これってもらってもいいかなぁ?」
と尋ねられました。
冊子になっていましたが、金額はどこにもなかったので、
「チラシでしょ。もらっていいよ」
と教えてあげると、嬉しそうに弟の分と2冊もらっていました。
帰りの車の中でも、帰宅してからも熟読です。
まさに、ああいうのを『本に穴が開く』という状況なのでしょう。
それくらい、教科書も読み込んでほしい物だ…

その冊子は2,3日、毎日読まれ続けました。
そしてその後は毎朝、これまで数年間かけて貯めてきた貯金箱の中の1円10円を全て出し、数える日々が始まりました。
早朝から、ジャラジャラジャラ~

と、お金を広げる音がします。
特に増えるわけでもないのですが、毎朝の日課と化していました。
「僕ね、欲しい物があるんだ

と嬉しそうに話しています。
「今ね、僕の計算ではお金が6千円、この中に入ってるの。
通帳に1300円あるでしょ。
僕のお財布の千円と合わせると8千円あるから、欲しいゲームを買っても4千円余る

と言っていました。
でも、小3男子です。
ちょっと考えが足りません

何も考えずにジャラ~

毎朝、
「あーーー



テレビの下に入っただの、ソファの下に入っただの、家具の隙間に転がって行っただの…
大騒ぎ


こちらも朝からいい迷惑です…

箱に出すとか、少し学習してよ~

あんまり毎日続くので、いい加減、私がうんざり

「銀行に一度持って行って、通帳に入れよう。
その後、必要な分だけ引き出したらいいよ。」
と言うと、
「・・・?

兄ちゃんは、
何それ?
みたいな顔をしていました。
そして、銀行に連れて行ってあげました。
貯金箱から出した小銭が、ジャラジャラジャラ~、と勢い良く集計される音が銀行内に響きます。
兄ちゃんはウフフ顔で私と窓口を交互に見て、幸せそうです。
そして、名前が呼ばれました。
兄ちゃんは完全に浮足立っています。
窓口までルンルンです

そして、通帳の額を見て
あれ

と思ったようです。
「金額が違う…

小銭は実際には3890円でした。
1300円と合わせると、5190円の貯金があります。
「僕の千円と足しても8千円にならない…

先程のルンルン気分は一変して、奈落の底へ…
極端だね~

ま、そんな事だとは思ってたけど~

「で、どうする?
取りあえず、4千円で買えるんでしょ?
欲しいソフト(wiiのゲーム)。
4千円下ろす?

と尋ねました。
兄ちゃんは、まだ通帳の数字を見てフリーズしていました…

おーーーい


しばらくして、解凍されたようです。
「ゲーム買うの、止めとく…
wiiのゲームはサンタさんに頼めるから、買わない…」
とポツリとつぶやき、がっくり肩を落として銀行を出ました。
実はゲームに関しては、我が家には決まりがあります(ま、私が決めたんですが)。
「DSに関わる物、全て買ってあげない。
サンタさんにも頼ませない。
欲しいなら、自分で貯めたお金で買いなさい。」
と宣言してあります。
なので、彼は頑張っておこづかいを貯めています。
2年生の時、DSを持っていない為に放課後、お友達と遊べなくなってしまった時がありました。
この時ばかりは、さすがに、
持たせないのも、難しいのかな~…


と思いました。
でも、
「親は買わない

と宣言している以上、買ってあげる訳にもいきません。
そこで、私の弟の登場です。
以前、
「古いので良ければ、(うちの子供に)あげるよ」
と言っていたのを思い出し、送ってもらいました。
入手経緯は置いておいて、
「東京のにぃにから、クリスマスプレゼントだって」
と言って兄ちゃんに渡しました。
「えーーーー

と、それはそれは嬉しそうにしていました。
その年のお年玉で、DSのソフトを買いに行きました

というわけで、彼はDS関係は自力で買うしかないのです。
最近欲しいDSのソフトは今持っている機種では出来ないらしく、先に新機種の本体を購入しなければならないようです。
中古でも1万円はします。
彼のお小遣いは、1か月150円です。
親戚もいないので、お年玉は、私たち親からと私とパパの実家の3か所から千円づつ。
臨時収入もほとんどありません。
ですから当然ですが、なかなか金額が届きません。
その後、間違えて買ったDSのソフトを売ったりして、少しずつ貯金を増やしています。
そして、この度の『おこづかい帳』。
『貯金』金額が一目見て分かるのです

兄ちゃんは金額を書きこみながら、ルンルンです

現在、豚さんの貯金箱には2千円ちょっと入っています。
今月の予算への記入は、
『お菓子100円。
貯金2千円。』
でした。
今、彼の机の棚には、横浜土産の『金の豚の貯金箱』と『おこづかい帳』が整然と並んでいます
