のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

「支配」のからくり ――祖先との隔絶

2012年08月30日 22時23分20秒 | Weblog
今日、紹介したい動画は、

「ランダル・ロビンソン 「記憶」の力を語る」です。

リンクさせてありますので、

下記、URLをクリックしてください。

☆ http://democracynow.jp/video/20120113-2


翻訳:川上奈緒子 字幕動画




<解説>

記憶は、

通常個人のものですが、

民族・人種と言った集団に属する

記憶も存在するでしょう。

もし、個人が

後者の

民族等の団体に属する記憶を

呼び起こすとして

どんな形になるでしょう。

*ランダル・ロビンソン氏が

その体験を

新作小説として描かれたようです。

タイトルは、「Makeda」です。

Makedaとは女性名で、

和訳するなら、

音を写し取り「マケダ」でいいでしょう。

小説の世界では、

祖母ということになってます。

お婆ちゃんの

マケダさんのお話を聞くのが

孫の少年です。

祖母の語る不思議な体験談、

実は、

『前世』

なのですが、

それを聞くことを通して、

主人公の少年は

人間的な成長を遂げます。

著者の

ロビンソン氏は、

この小説を通して

何を言いたかったのかと言うと、

差別され

収奪されるものは、

失うものとして

「自由」

与えられるものとして

「過酷な労働」

が往々、描かれます。

真に悲しむべくは、

そのような

政治的・経済的富

の喪失より、

「集団的記憶」が奪われることで

見えなくなる

祖先とに根絶が深刻だという主張です。

生命の流れ、

そこでのアイデンテティこそが

人を人たらしめる――

ということでしょうか。

小説だから、

『前世』という舞台装置を選んでますが

それは黒人が

奪われた記憶が

人種の記憶だからでしょう。

日本人も

奪われるものが

民族の記憶でなく、

人種の記憶ならどうなるのか、

という想定をすれば、

この舞台装置の意味が了解できます。

モンゴリアンとしての記憶は、

大和魂より

根源的な記憶です。

そういうレベルの記憶を扱う限り、

日本人、

あるいは中国人なのか、

朝鮮人なのかということは

大した問題ではないということです。

黒人差別の

人種差別として持つ意味を

改めて考えました。


*ランダル・ロビンソン(Randall Robinson) 「トランスアフリカ・フォーラム (TransAfrica Forum)」の創設者で元代表。カリブや中南米も含めたアフリカ系 ディアスポラ社会ならびに米国のアフリカ政策の研究に力をいれ、南アフリカのアパ ルトヘイトに 対する反対運動の急先鋒として活躍した。主書にハイチの歴史を扱っ た An Unbroken Agony: Haiti, From Revolution to the Kidnapping of a President (『終わらない試練 ハイチ 革命から大統領拉致まで』)他。最近著 は、小説 Makeda(『マケダ』)。


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