のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

アメリカでの許容年間積算放射線量0.15ミリシーベルトをクリアーしても…

2013年04月26日 00時17分28秒 | Weblog
放射能ときて「住民帰還」の問題と言えば、

誰しも福島のこと、

思い浮かべるでしょう。

しかし、もっと古くから

議論されていました。

核実験の島、太平洋に浮かぶマーシャル諸島への

帰還してよいのか、

という問題としてです。

最近、

NHKが

この問題に取り組みました。

その番組を

紹介することから、

改めて、

考えて見たいと思います。

2013年1月30日(水)に放送された、

ワールド WAVE

「核実験の島はいま ~住民帰還は実現するのか~」

という番組です。

☆ 番組紹介記事URL:
http://www.nhk.or.jp/worldwave/marugoto/2013/01/0130.html

今から59年前、

アメリカの核実験を受けて

多くの島民が避難したマーシャル諸島のロンゲラップ島では、

島への帰還を呼びかける動きが

本格化しています。

アメリカは、

ビキニ環礁など、ここマーシャル諸島で、

1946年から10年あまりの間に67回もの核実験を行いました。

1954年には、

日本の漁船、『第五福竜丸』の船員が被ばくするなど、

深刻な被害をもたらした実験も含まれています。

この時の実験では、

ビキニ環礁からおよそ200キロ離れたロンゲラップ島にも

放射性物質が降り注ぎました。

1,750ミリシーベルト以上の放射線量が観測され、

島民は被ばく、別の島などへの避難を余儀なくされました。

島では、今、島民およそ400人の帰還に備えて

住宅の建設が進められています。

作業員など、

およそ70人が島で暮らしながらインフラの整備にあたっています。

3か月に1度、

専門の施設で内部被ばくの検査が行われています。

帰島への妨げになっているのが、根強いアメリカへの不信感です。

実は、

アメリカ政府は、

核実験から3年後に安全だとして、

避難していた島民を島に戻したのです。

しかし、戻った島民に甲状腺がんや白血病などの異常が相次いだといいます。

今回、調査団は

ロンゲラップ島で除染が行われていない

ジャングルでも放射線量の測定を行いました。

ジャングルの放射線量は

最大で1時間あたり0.034マイクロシーベルトで、

住宅地周辺に比べておよそ3倍でした。

島では、

日本よりも厳しいアメリカ国内の基準に基づいて、

島民の年間積算放射線量を

0.15ミリシーベルト以下に制限しています。


ジャングルで測定された線量は、

この基準をやや上回る値だったそうです。

求められるのは、

“住民目線”の対策だとして、

NHKは、ロンゲラップ島の経験から

住民に対する情報公開の大切さを指摘しています。

まず、いくら帰還、帰還と言われても、

住民は情報の少なさによって不安を感じ、

それが重なって不信感を募らせた

という過去があります。

不信感があるのに、

安全感など持てようはずがありません。

次に、新しい土地での生活が築かれていて、

今更戻ってこいといわれても踏み切れないのが実情。

かつての島のコミュニティも分断されていて、

今の生活を捨てて、

わざわざ帰るということにはならないということでした。


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