村上春樹氏 / 「日本人は核に対する『ノー』を叫び続けるべきだった」

「高く硬い壁と、それに逆らって割れる卵があったら、私は常に卵の側に立つ。たとえ壁が正しく、卵が悪くても関係ない。私は卵の側に立つ」

これ、誰の言葉かと言うと、

作家の村上春樹氏のです。

09年に

エルサレム賞を受賞した際のスピーチで、

イスラエルの

パレスチナ自治区ガザ侵攻につき、

彼が発した

強烈な批判のメッセージでした。

エルサレムに出向き、

こんなこと言うんですものね、

相手は

喧嘩を売りに来たのかと

受け取ったでしょう。

その村上氏が

３・１１の原発事故につき、

バルセロナで

「日本人は心の底から憤っていい」

という演説をされたそうです。

村上氏の、

言葉から察して、

ここが

「原発事故の収束の始まり」

と解しておられるのでしょう。

僕も同感です。

東京電力という会社が

のうのうと

何事もなかったように

株主総会を開催して、

自分達の退職金や

ボーナスを確保するため、

電気代の値上げを検討しているといった事柄は、

不自然の極みです。

犯罪企業が

生き残る陰で

福島県民が置き去りにされています。

これを黙して見ている過程で

心が

腐りそうです。

菅直人が

どうであろうと、

検察は、

東電の事故の責任を

問うべきです。

また、政府が

きちんとけじめをつけさせないから、

安倍晋三のような

性質の悪い

チンピラのできそこないような人物が

首相をやっているのです。

これ、

国辱もんですよ。

「日本の非核三原則も偽善だ」

「私たち日本人は核に対する『ノー』を叫び続けるべきだった。私たちは技術力を総動員し、叡智を結集し、社会資本を注ぎ込み、原子力発電に代わる有効なエネルギー開発を、国家レベルで追求するべきだったのです」

「ほとんどの芸術家や知識人、そして国民の大部分が望むように、私も変化を望んでいます。でもこの考えを取り入れる政治家はいません。私にはそれが理解できません」

という村上氏の演説に共感するにつけ、

改めて

無念さが込み上げてきました

（村上春樹 未公開インタビュー「まじめで強い日本人には、原発をなくすことができる」参照/リンク）。

今日、

こんなツイートを発見。

――東京無力（2013年7月2日 - 15:39）――

inagakitokyo‏@inagakitokyoさんの発信です。

なかなか名言でしょ？

東京電力という会社が

全国津々浦々、

庶民を無力化するエネルギーを

送っています。

それを

腕をこまねいて黙って見ていなければ

ならない悔しさが

「東京無力」という漢字４文字に込められています。

ちなみに、

上のツイートは、

坂東ぎょにく©ネオ茉莉花茶‏@gyonikunetさんの

――除染なんか無理だ見てみろ広大な海と山を！と言ったところで誰の目にも止まらず、止まったところで政局と経済の話に回収されてしまうという無力（2013年7月2日 - 15:29 ）――

に対する返信だったようです。

こちらの表現も

福島の置かれている

状況を活写し、

日本に住む

多くのリベラルな保守、あるいは、良識派に

胸の痛みを

呼び起こさせる重みがあります。