ナタリー・ベネット、キャロライン・ルーカス
の手になる
「原子力発電、それは20世紀の負の遺産
~原発にこれ以上、世界をかき回されないよう立ち上がろう!」
という9月28日付の
「ザ・ガーディアン」(英国)
の記事が
ブログ:「星の金貨プロジェクト」の
管理人、小林順一氏によって翻訳され
掲載されていました。
☆ http://kobajun.chips.jp/?p=5627
☆ 元記事(英文)URL:http://www.guardian.co.uk/environment/blog/2012/sep/28/nuclear-power-betamax-energy-world?INTCMP=SRCH
ここがポイントだな、
思う個所を
下記にまとめ直しておきます。
■ 資料
エコノミスト誌表紙
第1。
原子力発電は極めて、そして見積もることなど不可能な程に高額な発電手段です。
ヒンクリーポイント原子力発電所では、1メガワット/毎時の発電に、165英ポンド(約21,100円)かかります。この金額は、現在英国内の海岸や洋上で稼働し、数百万の家庭に電力を送っている風力発電よりも高額です。
また現在フィンランドとフランスで建設中の2基の加圧水型原子炉は、いずれもすでに完成予定が4年も遅れ、建設費用は当初の見積額の倍になってしまいました。
第2。
原子力発電所の建設には、ものすごく、ものすごく長い時間がかかります。1990年以降、フランスのEDFが手掛けた4基の原子炉建設では、建設に平均14年、稼働するまでに17.5年かかっています。稼働するまでこんなに時間がかかるのに、ただ今の電力需要と温室効果ガス削減の問題に、果たして間に合うのでしようか?
第3。
原子力発電は市場を独占できる程の大企業でなければ、建設することも事業を継続することも不可能です。建設費用が莫大で、非常に複雑な技術と設備を必要とし、メンテナンスも簡単ではない原子炉など、たった一基であっても、作りたくとも地方独自に建設することなど不可能です。
第4。
原子力発電には燃料が必要です。そして核燃料、ウラン鉱石の資源もまた限られたものなのです。
その埋蔵量がどの程度あるかは議論がまとまりませんが、どの説をとっても、資源の枯渇は化石燃料よりも早くやって来ます。しかし、風力と太陽光については、少なくとも人間が把握できる時間の尺度の中で、枯渇について心配する必要はありません。
第5。
原子力政策を推進すれば、一握りの原子力発電所が英国の大部分の電力供給を握ることになり、一か所の原子力発電所に何かが起きただけで、広範囲に大きな影響が出てしまいます。
第六。
私たちは、スリーマイル島、チェルノブイリ、そして福島の巨大な、とても一言では表現できない、悲劇的出来事を目撃してきました。
狭い国土しか持たない日本の中に、何世紀にもわたり農地として使い物にならない場所が出現してしまったのです。この日本という島国は、英国という島国にきわめてよく似ています。
原子力発電以外に発電手段が無いというのなら、私たちは必死になって走り回り、それを探さなければなりません。しかし、私たちの手の中にはすでに、再生可能エネルギーがあり、一方では節電技術も進歩し続けています。この二つのおかげで私たちは、自分たちの家を快適で住みやすくし、屋外に出てきれいな空気を胸いっぱい吸い込むことが可能になります。
支払った電気料金は地域社会に還元され、巨大電力会社の支配を受ける必要も無くなります。もうこれ以上、原子力発電という、20世紀の負の遺産に振り回されるのはやめにしましょう。21世紀は、再生可能エネルギーによる、平和で安全な社会を築く時代にしようではありませんか。
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