のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

統合失調症 ~ 自閉の感覚について 

2015年08月02日 04時11分55秒 | 犯罪
目眩(めまい)の正式名称は、

「眼前暗黒感」というらしいです

(例のアレの名称bot @meisho_bot さんのツイート〔11:37 - 2015年8月1日 〕参照 )。

医者に

目眩と訴えたら、

カルテに

「眼前暗黒感」

と記されるわけですね。

知らないと、

今の政治状況を

意味するのかと思うところでした。

ところで、

精神分裂病の

名称が誤解を生むので

「統合失調症」

と変更される頃、

一般に

病名を公募したらしいです。

その中に

「糸紡ぎまゆはき症候群」

というのがあったそうです。

この記事、

ビッグ・イシューの266号で見つけました。

それを紹介されておられるのは、

山登敬之さんという

精神科医です。

――病気を経験しないと分からないリアリティが感じられる――

と評されています。

「まゆ」は、

蚕が成虫になるとき、

こもる場所ですね。

僕は、

知らなかったですが、

「自閉症」の命名の由来は、

かつて

統合失調症の

主症状とされた「自閉」にある

ということを知りました。

僕の頭の中に

別々に存在していた

「統合失調症」と「自閉症」が

つながりました。

上掲紙で

往復書簡を公開されている

もう一方の

当事者である

自閉症の東田直樹さんが

こんな風に

自分の心境を述べておられました。

とても美しい文章です。

少し長いですが、引用します。

――攻撃されて自分を守るのは、動物としての本能だと思いますが、自分で自分を許せない感情は、どこから生まれてくるのでしょう。

 生きづらさを抱えている人間が、自分の居場所を、この社会で見つけるのは本当に大変です。だから、つら過ぎる出来事があれば、僕は自分の中に隠れます。

 蓑虫みたいに姿を見られないよう息を殺し、風に吹かれ続けるのです。そんな時、僕の目に映るのは、点のような空だけです。蓑の中の僕を誰かに覗かれないか、びくびくしながら、ただ、時間が過ぎるのを待っています。

 外の気配が暖かくなれば僕は、蓑から顔を出します。以前と変わらない景色を確認し、そろそろと、もといた場所に帰っていくのです。――

ねっ、とてもユーモラスで楽しいし、

美しい文章でしょ?

「統合失調症」の方は、

こもる場所が

蓑でなく、まゆだから、

この一点の空という救いがない分、

悲惨なんでしょうね。

なぜ、こんな話、長々と紹介する気になったかというと、

「自閉症」等の

精神障害に対する理解不足を感じたからです。

特に、

前々記事の

「一瞬で問題をすり替えるミヤネ屋 ~ ドライバー所持の黒人射殺事件」を

書きながら、

いたたまれない思いになりました。

☆ 記事URL:http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/516d88dc9265b8cb3f19117d5fcd5e26

躁鬱病と統合失調症を抱えていた少年の

病院通いの

支援だということで

警察官が

急行したわけですよね。

もし、この警察官に

統合失調症には

「まゆにこもりたくなるような、自分を責める感情」がある

という理解あれば、

発砲はしなかったと思うのです。

宮根氏もコメンテーターも

精神障害について全くのど素人です。

だから奇声を確認した時点で

(銃を持っているのでは?)

といった妄想を膨らませてしまうのです。

そのような偏見を解消したく、

東田直樹さんと

山登敬之さんという二人の往復書簡を

紹介させて頂きました。


〔資料〕

「第54回 往復書簡 『自閉症の僕が生きていく風景』 東田直樹さん×山登敬之さん」

   THE BIG ISSUE(Vol.266〈2015 Jul.1発行〉)

















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