未使用核燃料を今日か明日に
取りだし予定と、
ニュースが「読売」から流れていた。
なんだか今、生きているものの
誰かが
燃料のすべての取り出しを
確認できるかのような書きぶりだ。
しかし、そんな簡単にいくか――。
ニューヨークタイムズ、
2012年2月8日(一部3月10日改訂)の論述を参考にして、
考えてみたいと思います。
同誌は、
この問題につき、
「成功するかどうか、先の見えない除染作業」
と題して検討してます。
小林順一氏が
和訳して下さっているので、
それを参照しつつ、
記事の要点をまとめます
(僕の論述は、小林氏の記事の転載ではないので、
その点は、あらかじめご注意ください)。
――
「成功するかどうか、先の見えない除染作業」
ニューヨークタイムズ、2012年2月8日(一部3月10日改訂)
【ポイント】(赤字の個所注目)
(1)桁外れの汚染除去作業
2011年の暮れ、日本は前例のない福島県の除染計画を作り上げました。
もし、試験的な除染作業が有効なら、
大規模除染作業こそが将来に向けての答えになるはずでした。
しかし、放射能の専門家が「除染が終わった」地区の測定を行ったところ、
その放射線量は長期の居住に適さない、
とされる国際基準を上回ったままであることがわかったのです。
見事に失敗です。
日本政府は、
見え透いた対応を続けてき、
あまりに早く、あたかも危険は去ったかのように喧伝してきました。
事故を小さく見せようとばかり腐心してきたのです。
桁外れの汚染除去作業と言っても、
その域を出なかったということになります。
(2)どこまでも続く食品汚染の不安
2011年12月、
赤ちゃん用の粉ミルクから
福島第一原発から放出された思われるセシウムが
検出され、
事故後9カ月が過ぎても
食品に対する放射能汚染の懸念が去ってはいないことを印象付けられました。
日本の政府機関や自治体が
その汚染状況の調査に本腰を入れる様子が見られないため、
消費者、そして生産者の有志がボランティアで食品の汚染調査を続けています。
(3)3.11以前の日本
1980年代の終わりから1990年代初頭にかけ、
バブル経済の終焉がやって来ました。
日本は、
それまでの40年間の大部分、
世界銀行によれば世界第2の経済大国として君臨しました。
しかし、2010年第2四半期に、
中国は、
日本を抜いて米国に次ぐ世界第2位の経済大国になりました。
この日本の凋落は
経済力、政治力の低下を反映したものです。
2011年1月に信用格付け機関のスタンダード&プアーズは、
日本の長期物国債の格付けを引き下げ、
借金に苦しんでいる世界の中でも日本の債 務状況はひときわ悪く、
しかも悪化の一途をたどっていることを世界に向け認識させることになりました。
(つづく)
取りだし予定と、
ニュースが「読売」から流れていた。
なんだか今、生きているものの
誰かが
燃料のすべての取り出しを
確認できるかのような書きぶりだ。
しかし、そんな簡単にいくか――。
ニューヨークタイムズ、
2012年2月8日(一部3月10日改訂)の論述を参考にして、
考えてみたいと思います。
同誌は、
この問題につき、
「成功するかどうか、先の見えない除染作業」
と題して検討してます。
小林順一氏が
和訳して下さっているので、
それを参照しつつ、
記事の要点をまとめます
(僕の論述は、小林氏の記事の転載ではないので、
その点は、あらかじめご注意ください)。
――
「成功するかどうか、先の見えない除染作業」
ニューヨークタイムズ、2012年2月8日(一部3月10日改訂)
【ポイント】(赤字の個所注目)
(1)桁外れの汚染除去作業
2011年の暮れ、日本は前例のない福島県の除染計画を作り上げました。
もし、試験的な除染作業が有効なら、
大規模除染作業こそが将来に向けての答えになるはずでした。
しかし、放射能の専門家が「除染が終わった」地区の測定を行ったところ、
その放射線量は長期の居住に適さない、
とされる国際基準を上回ったままであることがわかったのです。
見事に失敗です。
日本政府は、
見え透いた対応を続けてき、
あまりに早く、あたかも危険は去ったかのように喧伝してきました。
事故を小さく見せようとばかり腐心してきたのです。
桁外れの汚染除去作業と言っても、
その域を出なかったということになります。
(2)どこまでも続く食品汚染の不安
2011年12月、
赤ちゃん用の粉ミルクから
福島第一原発から放出された思われるセシウムが
検出され、
事故後9カ月が過ぎても
食品に対する放射能汚染の懸念が去ってはいないことを印象付けられました。
日本の政府機関や自治体が
その汚染状況の調査に本腰を入れる様子が見られないため、
消費者、そして生産者の有志がボランティアで食品の汚染調査を続けています。
(3)3.11以前の日本
1980年代の終わりから1990年代初頭にかけ、
バブル経済の終焉がやって来ました。
日本は、
それまでの40年間の大部分、
世界銀行によれば世界第2の経済大国として君臨しました。
しかし、2010年第2四半期に、
中国は、
日本を抜いて米国に次ぐ世界第2位の経済大国になりました。
この日本の凋落は
経済力、政治力の低下を反映したものです。
2011年1月に信用格付け機関のスタンダード&プアーズは、
日本の長期物国債の格付けを引き下げ、
借金に苦しんでいる世界の中でも日本の債 務状況はひときわ悪く、
しかも悪化の一途をたどっていることを世界に向け認識させることになりました。
(つづく)
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