ラフィータフィー／君が代

８月１０日、サッカーの試合前、

ロックバンドＡｑｕａ　Ｔｉｍｅｚのボーカル、太志（ふとし）君の

「君が代」独唱の、

その歌い方があまりに下手…

というわけで、不満が噴出し、サイトが炎上したそうです。

気の毒な話です。

２ちゃんねるには

「別に愛国心あるわけじゃ無いけど、イラッとして殺意がわいた」

(ニュース参照)

とまで述べる書き込みがありました。

思うに、式典なんかでの独唱は、

声楽の専門家でないと持たないということでしょう。

たとえば、

次のような、声楽の基礎がみっちり出来上がった方でないと、

様にならないんですね。

国歌独唱／第８２回選抜高校野球大会


ただ、個人的には

落ち着いた、荘厳な歌い方より、

手嶌葵さんのような、消え入りそうでありながら、

しかし、小さな命の温もりを感じさせるような歌声の方が好きです。

国歌斉唱！ 手嶌葵 2009/04/03




じっと聴いていると、制御不能なごとくに

涙が溢れてきます

（この人、声楽を勉強していたのかな）。

こういう見方――荘厳さは、必ずしも求められないとする立場――が許されるなら、

太志君のような歌い方もありかな、と思います。

要は、荘厳さの程度問題とは異なる因子が

プラスアルファとして明瞭に考慮されているか否かではないでしょうか。

その点、声楽家でなくとも、

一人のロック歌手として

忌野清志郎さんの歌う「君が代」は、

いわゆる“国歌”とは全く違ったメロディながら、

感動があります。

騒々しくて、

ただ反感を覚えるだけ…

という方も、もちろん、いらっしゃるでしょうが――。



ラフィータフィー／君が代