れんだいこ@rendaicoさんの
次のツイートが痛い。
――英国は:原発「解体先進国」。日本は原発「輸出先進国」。この鮮やかな対比。ここにあるのは政治家の能の差である。それにしても日本は事故の当事国であり何ら事態を解決せぬ間の原発輸出と云う構図が異様だ。奥の院にいいように操られ悪役を引き受けさせられつつあることが分かる。情けない国である。(2013年8月20日 - 12:27 )――
原発輸出、
何としても止めてもらいたい。
しかし、安倍某が
最高権力者じゃ、
道が
開かんですな…
ところで、Megumi Enomoto@megpcafeさんが
――【拡散願い】明日8/19〜福島県鮫川村で放射性廃棄物の焼却炉が本格運転されます。世界で初めて34,000ベクレル/kgの稲わらも焼却されます。水源地で、1km圏内には幼児も住んでいます!
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130805-00010001-kinyobi-soci …
http://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-13892 …(2013年8月18日 - 10:21 )――
と訴えておられます。
それに関連する動画があります。
見て下さい。
考えれば、
考えるほど無力感にとらわれます。
安倍某は、
原発を売りたいばっかりに
事故による
負担を
日本の中でも
特に弱い地域に
押しつけやんとしているようです。
ただ、如何に苦しくとも
笑って、乗り越えていくしかないですね。
一個、笑えるジョーク、見つけました。
竹山タル@takeiteasyyaさんのツイートです。
――安倍ちゃんの脳内
ゴルフ50% 集団的自衛権10%
玉ぐし料10% TPP10%
アベノミクス10% 腹痛懸念5%
今夜の会食4% 昭恵1%
ん? 汚染水問題は?(2013年8月22日 - 7:36)――
■資料-1
「鮫川村で放射性廃棄物の焼却炉運転へ」
週刊金曜日( 8月5日(月)15時56分配信)
☆ 記事URL:http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130805-00010001-kinyobi-soci
「なんでこんな村の奥の端っこに作るの? 安全なんだったら村の中央に作ればいいじゃない、これじゃ東京に作らず福島に作った原発と一緒だよ!」
福島県東白川郡鮫川村に、8000Bq/kgを超える高濃度放射性廃棄物の「仮設」焼却炉が作られ、7月18日に確認運転が行なわれた。その結果をもって8月半ばに本格運転に入り、約20カ月間焼却を続けることになっている。
冒頭の言葉は鮫川村の土手内進さん(33歳)だ。「1歳2カ月の娘がいます。健康で仲良く暮らしていきたいだけ。1万Bq/kgを超えるものも燃やして、うちは1キロメートルも離れてなくて、何かあったら誰が責任とってくれるの? 原発事故でさえ誰も責任とってないのに」――。
地権者の一人、堀川宗則さん(58歳)も焼却炉に反対している。「同意書に署名捺印していないのに、地権者全員の同意が取れたことになっていた。おかしい、同意書を見せてくれ、と役場に申し立てをしている。めちゃくちゃすぎて話にならない。すぐに壊して元に戻してもらいたい」と語った。
土手内さんと堀川さんは7月18日、視察にきた井上信治環境副大臣に直接要請書を手渡した。これに対し井上環境副大臣は、「要請書を精査して回答します」とした。同日、近隣の住民からも抗議の運動が行なわれた。
(おしどりマコ・ケン、7月26日号)
■資料-2
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◆福島・鮫川村 放射性廃棄物焼却の実験施設 住所すら非公開
(2012年11月25日 東京新聞)から抜粋
環境省が、原発事故で生じた高濃度放射性廃棄物を焼却する実験的施設の建設を福島県鮫川村で始めた。各地で処分が滞っている汚染稲わらや牧草の処理モデルを目指すという。ところが村は建設予定地の住所さえ公開せず、近隣住民からは「恒久的な施設になるのでは」と不安の声が上がっている。(出田阿生、佐藤圭)
福島・鮫川村で着工
「このへんは福島では比較的汚染が少ない地域だった。それなのにこんな施設ができたら、これから一体どうなるのか」。焼却炉の建設予定地から約1.5キロの場所に自宅がある和田央子さん(41)は不安感を口にした。
鮫川村は福島県南部、茨城県との県境に接する阿武隈山地にある。人口約4,000人の小さな村だ。焼却炉の建設予定地は村の南端の標高700メートル。
福島県塙町や茨城県北茨城市と隣接し、福島県いわき市とも近い。和田さんの自宅は塙町にあるが、鮫川村の役場など中心部よりも予定地に近い。
環境省が「放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験」と称し、村に導入を持ちかけた。農林業系副産物とは稲わらや牧草、牛ふん堆肥などのことだ。
1キロ当たりの放射性物質が8,000ベクレルを超す「指定廃棄物」は、国の責任で処分することになっている。
焼却によって生まれる焼却灰は凝縮されて高濃度になる。放射性セシウムが10万ベクレルを超えると、環境省が福島県内に新設するとしている中間貯蔵施設で厳重に保管しなければならなくなる。
鮫川村の焼却炉の狙いは何か。
環境省廃棄物対策課の担当者は、「8,000ベクレル以下の汚染物を混ぜて焼却することで、焼却灰の汚染濃度を低く抑える方法などを実証実験する。安全に焼却できることを証明したい」と説明する。
「資料公開を」「環境アセス必要」
環境省は、こうした汚染稲わらなどの焼却施設建設を各自治体に提案してきたが、現段階で受け入れたのは鮫川村のみ。ほとんどの自治体が尻込みするのは、周辺住民の反対が必至だからだ。同省も「8,000ベクレル超の農林業系副産物を焼却した事例は少なく、不安を持つ人はいる」と認める。
和田さんは「過疎の鮫川村が狙われたのでは。村が情報公開に消極的なため、地元住民が気づかぬうちに建設が進んでいる」と危機感を募らせる。
小さい村で、表立って反対の声を上げられない住民が大半だ。村に住む40代の男性は「実験後は撤去するというが、実は恒久的に設置して、将来は村外からも高濃度汚染物を受け入れるのではないか。放射性物質が地下水に流れ込んだらどうするのか」と恐れる。
隣の塙町で農業を営む男性(67)は「野菜をつくって売っていたが、原発事故で大打撃を受けた。焼却炉を建てられたら、風評被害どころか”実害”になってしまうのではないか」と憂える。
大気や水質など環境影響を評価する環境アセスメントは実施されなかった。焼却炉のサイズが小さいために「廃棄物処理法などで定められた基準に達していない」(環境省)との理由からだ。
「闘う住民とともにゴミ問題の解決を目指す弁護士連絡会」会長を務める梶山正三弁護士は「実証実験なら、密閉した建物内でやればいい。それをやらないのは、恒久的な施設にするつもりだからだ」と指摘する。
建設予定地を視察した関口鉄夫・元滋賀大学非常勤講師は「一帯には水源が広く分布している。こうした場所で高濃度の放射性物質を扱うのであれば、環境アセスは当たり前だ。国は持っている資料をすべて公開し、住民や専門家の評価を仰ぐべきだ。村が手を上げたからという理由で建設してしまうのでは、信頼を得られるわけがない」と批判している。
■資料-3

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「放射能汚染ごみ焼却計画 また疑惑
~ 環境アセス不要の小型 性能不評の炉を採用」
東京新聞(2013年2月5日)
「こちら特報部」で既報の通り、福島原発事故で放射性物質に汚染されたごみの量を減らそうと、環境省は焼却実証実験の準備を福島県鮫川村で進めている。現在、焼却施設を建設中だが、近隣住民に十分な説明はない。県条例などに違反して着工したことで不信を膨らませたが、また一つ疑惑が発覚した。性能が不評で、普及していない焼却炉を採用するというのだ。住民の懸念は頂点に達しつつある。(出田阿生)
茨城県との県境、鮫川村の端にある牧場跡地。ここが焼却施設の建設現場だ。近くに住む福島県塙町の農業男性(67)は「近所に建設されるのに、自治体が違うと私らには何の説明もない。さらに妙な焼却炉を使うという話も聞いたし…」と、不信感をあらわにした。
放射性廃棄物の扱いは従来、原子力施設に限られていた。鮫川村での実験計画に反対する元東電社員の吉川彰浩さん(32)は「環境省は農家の野焼きと同じレベルで、放射能汚染物を処理しようとしている」と話す。
これまで放射性廃棄物は原子力基本法など放射能三法で、一般ごみとは全く別ルートで厳重に管理、処理されてきた。
原発内の焼却炉には、排気筒に放射性物質の濃度を測る常時監視装置がつけられ、負圧(内部圧力を低くし、損傷しても外に放射性物質が漏れ出さないようにする)を保ち、炉は建屋内に設置する─といった具合だ。
ところが、福島原発事故により、放射性廃棄物が各地で発生。環境省は昨年1月、対策のために急ぎ放射性物質汚染対処特措法を施行した。
同法によると、1キログラム当たり8,000ベクレル超の高濃度汚染ごみは「国が責任を持って処理」しなくてはならない。だが、処分場を確保できず、作業ははかどらない。除染により、高濃度に汚染された落ち葉や木の枝などの量はかさむばかりだ。
鮫川村での焼却実験の狙いについて、環境省は「8,000ベクレル超の落ち葉や堆肥を低汚染の牧草や稲わらと混ぜて焼却し、焼却灰を基準値以下に抑える」と説明する。
濃度薄め 国は責任逃れか
しかし、放射性物質の処理は凝縮が基本。薄めて、拡散することはご法度ではなかったのか。住民からも「国は低汚染のごみで薄め、高濃度汚染物の処理責任から逃れようとしている」という批判が上がっている。
環境省は昨春、村にこの計画を持ちかけ、村議会も了承。ところが村民には、昨年10月発行の広報誌上のお知らせ欄に簡単に書かれていただけだった。建設予定地の住所も「非公表」とした。
建設の同意を取ったのは、周辺1キロの村民計30世帯のみ。建設予定地から半径1~2キロの範囲には、茨城県北茨城市や福島県塙町も入るが、住民説明はなかった。福島県条例などに定められた審査が完了する前に着工し、その慌てぶりが住民の不信をより高めた。
そして、ここに来て、もうひとつの疑惑が見つかった。近隣住民が県に情報公開請求した環境省の届け出書から、採用される焼却炉が「傾斜回転床炉」だと判明した。
国内では普及せず
不完全燃焼ならダイオキシン
傾斜回転床炉とは、どんな焼却炉なのか。
設計図などによると、おわん形の炉が回転し、ごみをかき混ぜながら燃やす仕組み。しかし、中部地方のある産廃業者は「国内では普及しておらず、民間でも使われているのは全国で数カ所程度のはず。理由は構造的な問題があるからだといわれている」と語る。
「うまく燃やすための調節作業が難しい。ごみがうまく混ざらないと、炉の底にたまったごみが、上部にかぶさったごみにふたをされる形になり不完全燃焼しやすい」
焼却施設でしばしば問題となるダイオキシンの生成を抑えるには「800度の高温で2秒以上の焼却」が必要とされているが、不完全燃焼だと発生の危険性が高まる。
さらに別の業者も「重油を焼却する炉として使う例は知っているが、落ち葉や稲わらを焼くなんて初耳だ」と言う。
環境省は「(焼却施設建設工事を受注した)日立造船が選んだ炉で安全だと聞いている」とし、独自に安全性を確認したわけではないと説明。
その日立造船は取材に対し、「撹拌により燃焼が促進される」 「回転数によりごみと空気との接触を制御することで燃焼の制御が可能」 などの特徴を挙げ、「さまざまな被焼却物を十分燃焼させやすい」と説明する。
しかし、環境省が県に提出した届け出書では稲わらや牧草などに必ず含まれている塩分を「ゼロ」と表記した資料を添付するなど、そのずさんさは際立っている。
建設予定地から1.5キロの福島県塙町に住む北村孝至さん(56)は「こんないいかげんな書類を出すようでは、国を信用できない」と憤る。環境省がようやく鮫川村で説明会を開いたのは、着工後の昨年末。「その場でも、炉の型については全く説明がなかった。『フィルターにより、99%以上の放射性物質は除去できる』と繰り返すだけだった」(北村さん)
さらにこの焼却炉は1時間当たりの焼却能力が「199キロ」。環境省が公募した際に、処理能力を「200キロ未満」と指定したためだが、これは何を意味するのか。
実は焼却能力が200キロ未満だと、「産業廃棄物処理法」と「大気汚染防止法」の規制がかからなくなる。その結果、事前に大気や土壌、地下水などへの影響を調べる環境評価(アセスメント)を実施しなくても建設できるのだ。ある産廃業者は「まるきり規制逃れとしか思えない」と話す。
加えて、炉には放射性物質監視装置は設置されず、建屋もない。放射性物質の測定は、公道からの出入り口にモニタリングポストがあるだけ。万が一、施設で事故が発生しても緊急に対応できるとは思えない構造だ。
焼却灰について、環境省は焼却施設付近に一時保管するという。予定地から1キロの北茨城市の牧場で約1,000頭の肉牛を飼育する山氏徹さん(63)は「実際は最終処分場にするつもりではないか。鮫川村を先例に、環境アセスがいらない小型炉を各地につくり、市町村に処理させる気ではないか」とその真意をいぶかる。
廃棄物問題が専門の環境運動家関口鉄夫さんは「放射性廃棄物を焼却すれば、大気中に拡散して環境汚染のリスクが高まる。他のごみと混ぜて焼却して放射性物質の濃度を薄める─という発想自体に現実性が欠けている」と指摘している。
<高濃度放射能汚染ごみの処理>
国は1キロ当たり8,000ベクレルを超える汚染ごみの最終処分場を各自治体につくる方針だが、具体名が挙がった茨城県高萩市や栃木県矢板市はこの計画に猛反発。同10万ベクレル以上の汚染物については福島県内に中間貯蔵場を設けるとしているが、設置場所のメドは立っていない。
次のツイートが痛い。
――英国は:原発「解体先進国」。日本は原発「輸出先進国」。この鮮やかな対比。ここにあるのは政治家の能の差である。それにしても日本は事故の当事国であり何ら事態を解決せぬ間の原発輸出と云う構図が異様だ。奥の院にいいように操られ悪役を引き受けさせられつつあることが分かる。情けない国である。(2013年8月20日 - 12:27 )――
原発輸出、
何としても止めてもらいたい。
しかし、安倍某が
最高権力者じゃ、
道が
開かんですな…
ところで、Megumi Enomoto@megpcafeさんが
――【拡散願い】明日8/19〜福島県鮫川村で放射性廃棄物の焼却炉が本格運転されます。世界で初めて34,000ベクレル/kgの稲わらも焼却されます。水源地で、1km圏内には幼児も住んでいます!
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130805-00010001-kinyobi-soci …
http://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-13892 …(2013年8月18日 - 10:21 )――
と訴えておられます。
それに関連する動画があります。
見て下さい。
考えれば、
考えるほど無力感にとらわれます。
安倍某は、
原発を売りたいばっかりに
事故による
負担を
日本の中でも
特に弱い地域に
押しつけやんとしているようです。
ただ、如何に苦しくとも
笑って、乗り越えていくしかないですね。
一個、笑えるジョーク、見つけました。
竹山タル@takeiteasyyaさんのツイートです。
――安倍ちゃんの脳内
ゴルフ50% 集団的自衛権10%
玉ぐし料10% TPP10%
アベノミクス10% 腹痛懸念5%
今夜の会食4% 昭恵1%
ん? 汚染水問題は?(2013年8月22日 - 7:36)――
■資料-1
「鮫川村で放射性廃棄物の焼却炉運転へ」
週刊金曜日( 8月5日(月)15時56分配信)
☆ 記事URL:http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130805-00010001-kinyobi-soci
「なんでこんな村の奥の端っこに作るの? 安全なんだったら村の中央に作ればいいじゃない、これじゃ東京に作らず福島に作った原発と一緒だよ!」
福島県東白川郡鮫川村に、8000Bq/kgを超える高濃度放射性廃棄物の「仮設」焼却炉が作られ、7月18日に確認運転が行なわれた。その結果をもって8月半ばに本格運転に入り、約20カ月間焼却を続けることになっている。
冒頭の言葉は鮫川村の土手内進さん(33歳)だ。「1歳2カ月の娘がいます。健康で仲良く暮らしていきたいだけ。1万Bq/kgを超えるものも燃やして、うちは1キロメートルも離れてなくて、何かあったら誰が責任とってくれるの? 原発事故でさえ誰も責任とってないのに」――。
地権者の一人、堀川宗則さん(58歳)も焼却炉に反対している。「同意書に署名捺印していないのに、地権者全員の同意が取れたことになっていた。おかしい、同意書を見せてくれ、と役場に申し立てをしている。めちゃくちゃすぎて話にならない。すぐに壊して元に戻してもらいたい」と語った。
土手内さんと堀川さんは7月18日、視察にきた井上信治環境副大臣に直接要請書を手渡した。これに対し井上環境副大臣は、「要請書を精査して回答します」とした。同日、近隣の住民からも抗議の運動が行なわれた。
(おしどりマコ・ケン、7月26日号)
■資料-2
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◆福島・鮫川村 放射性廃棄物焼却の実験施設 住所すら非公開
(2012年11月25日 東京新聞)から抜粋
環境省が、原発事故で生じた高濃度放射性廃棄物を焼却する実験的施設の建設を福島県鮫川村で始めた。各地で処分が滞っている汚染稲わらや牧草の処理モデルを目指すという。ところが村は建設予定地の住所さえ公開せず、近隣住民からは「恒久的な施設になるのでは」と不安の声が上がっている。(出田阿生、佐藤圭)
福島・鮫川村で着工
「このへんは福島では比較的汚染が少ない地域だった。それなのにこんな施設ができたら、これから一体どうなるのか」。焼却炉の建設予定地から約1.5キロの場所に自宅がある和田央子さん(41)は不安感を口にした。
鮫川村は福島県南部、茨城県との県境に接する阿武隈山地にある。人口約4,000人の小さな村だ。焼却炉の建設予定地は村の南端の標高700メートル。
福島県塙町や茨城県北茨城市と隣接し、福島県いわき市とも近い。和田さんの自宅は塙町にあるが、鮫川村の役場など中心部よりも予定地に近い。
環境省が「放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験」と称し、村に導入を持ちかけた。農林業系副産物とは稲わらや牧草、牛ふん堆肥などのことだ。
1キロ当たりの放射性物質が8,000ベクレルを超す「指定廃棄物」は、国の責任で処分することになっている。
焼却によって生まれる焼却灰は凝縮されて高濃度になる。放射性セシウムが10万ベクレルを超えると、環境省が福島県内に新設するとしている中間貯蔵施設で厳重に保管しなければならなくなる。
鮫川村の焼却炉の狙いは何か。
環境省廃棄物対策課の担当者は、「8,000ベクレル以下の汚染物を混ぜて焼却することで、焼却灰の汚染濃度を低く抑える方法などを実証実験する。安全に焼却できることを証明したい」と説明する。
「資料公開を」「環境アセス必要」
環境省は、こうした汚染稲わらなどの焼却施設建設を各自治体に提案してきたが、現段階で受け入れたのは鮫川村のみ。ほとんどの自治体が尻込みするのは、周辺住民の反対が必至だからだ。同省も「8,000ベクレル超の農林業系副産物を焼却した事例は少なく、不安を持つ人はいる」と認める。
和田さんは「過疎の鮫川村が狙われたのでは。村が情報公開に消極的なため、地元住民が気づかぬうちに建設が進んでいる」と危機感を募らせる。
小さい村で、表立って反対の声を上げられない住民が大半だ。村に住む40代の男性は「実験後は撤去するというが、実は恒久的に設置して、将来は村外からも高濃度汚染物を受け入れるのではないか。放射性物質が地下水に流れ込んだらどうするのか」と恐れる。
隣の塙町で農業を営む男性(67)は「野菜をつくって売っていたが、原発事故で大打撃を受けた。焼却炉を建てられたら、風評被害どころか”実害”になってしまうのではないか」と憂える。
大気や水質など環境影響を評価する環境アセスメントは実施されなかった。焼却炉のサイズが小さいために「廃棄物処理法などで定められた基準に達していない」(環境省)との理由からだ。
「闘う住民とともにゴミ問題の解決を目指す弁護士連絡会」会長を務める梶山正三弁護士は「実証実験なら、密閉した建物内でやればいい。それをやらないのは、恒久的な施設にするつもりだからだ」と指摘する。
建設予定地を視察した関口鉄夫・元滋賀大学非常勤講師は「一帯には水源が広く分布している。こうした場所で高濃度の放射性物質を扱うのであれば、環境アセスは当たり前だ。国は持っている資料をすべて公開し、住民や専門家の評価を仰ぐべきだ。村が手を上げたからという理由で建設してしまうのでは、信頼を得られるわけがない」と批判している。
■資料-3
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「放射能汚染ごみ焼却計画 また疑惑
~ 環境アセス不要の小型 性能不評の炉を採用」
東京新聞(2013年2月5日)
「こちら特報部」で既報の通り、福島原発事故で放射性物質に汚染されたごみの量を減らそうと、環境省は焼却実証実験の準備を福島県鮫川村で進めている。現在、焼却施設を建設中だが、近隣住民に十分な説明はない。県条例などに違反して着工したことで不信を膨らませたが、また一つ疑惑が発覚した。性能が不評で、普及していない焼却炉を採用するというのだ。住民の懸念は頂点に達しつつある。(出田阿生)
茨城県との県境、鮫川村の端にある牧場跡地。ここが焼却施設の建設現場だ。近くに住む福島県塙町の農業男性(67)は「近所に建設されるのに、自治体が違うと私らには何の説明もない。さらに妙な焼却炉を使うという話も聞いたし…」と、不信感をあらわにした。
放射性廃棄物の扱いは従来、原子力施設に限られていた。鮫川村での実験計画に反対する元東電社員の吉川彰浩さん(32)は「環境省は農家の野焼きと同じレベルで、放射能汚染物を処理しようとしている」と話す。
これまで放射性廃棄物は原子力基本法など放射能三法で、一般ごみとは全く別ルートで厳重に管理、処理されてきた。
原発内の焼却炉には、排気筒に放射性物質の濃度を測る常時監視装置がつけられ、負圧(内部圧力を低くし、損傷しても外に放射性物質が漏れ出さないようにする)を保ち、炉は建屋内に設置する─といった具合だ。
ところが、福島原発事故により、放射性廃棄物が各地で発生。環境省は昨年1月、対策のために急ぎ放射性物質汚染対処特措法を施行した。
同法によると、1キログラム当たり8,000ベクレル超の高濃度汚染ごみは「国が責任を持って処理」しなくてはならない。だが、処分場を確保できず、作業ははかどらない。除染により、高濃度に汚染された落ち葉や木の枝などの量はかさむばかりだ。
鮫川村での焼却実験の狙いについて、環境省は「8,000ベクレル超の落ち葉や堆肥を低汚染の牧草や稲わらと混ぜて焼却し、焼却灰を基準値以下に抑える」と説明する。
濃度薄め 国は責任逃れか
しかし、放射性物質の処理は凝縮が基本。薄めて、拡散することはご法度ではなかったのか。住民からも「国は低汚染のごみで薄め、高濃度汚染物の処理責任から逃れようとしている」という批判が上がっている。
環境省は昨春、村にこの計画を持ちかけ、村議会も了承。ところが村民には、昨年10月発行の広報誌上のお知らせ欄に簡単に書かれていただけだった。建設予定地の住所も「非公表」とした。
建設の同意を取ったのは、周辺1キロの村民計30世帯のみ。建設予定地から半径1~2キロの範囲には、茨城県北茨城市や福島県塙町も入るが、住民説明はなかった。福島県条例などに定められた審査が完了する前に着工し、その慌てぶりが住民の不信をより高めた。
そして、ここに来て、もうひとつの疑惑が見つかった。近隣住民が県に情報公開請求した環境省の届け出書から、採用される焼却炉が「傾斜回転床炉」だと判明した。
国内では普及せず
不完全燃焼ならダイオキシン
傾斜回転床炉とは、どんな焼却炉なのか。
設計図などによると、おわん形の炉が回転し、ごみをかき混ぜながら燃やす仕組み。しかし、中部地方のある産廃業者は「国内では普及しておらず、民間でも使われているのは全国で数カ所程度のはず。理由は構造的な問題があるからだといわれている」と語る。
「うまく燃やすための調節作業が難しい。ごみがうまく混ざらないと、炉の底にたまったごみが、上部にかぶさったごみにふたをされる形になり不完全燃焼しやすい」
焼却施設でしばしば問題となるダイオキシンの生成を抑えるには「800度の高温で2秒以上の焼却」が必要とされているが、不完全燃焼だと発生の危険性が高まる。
さらに別の業者も「重油を焼却する炉として使う例は知っているが、落ち葉や稲わらを焼くなんて初耳だ」と言う。
環境省は「(焼却施設建設工事を受注した)日立造船が選んだ炉で安全だと聞いている」とし、独自に安全性を確認したわけではないと説明。
その日立造船は取材に対し、「撹拌により燃焼が促進される」 「回転数によりごみと空気との接触を制御することで燃焼の制御が可能」 などの特徴を挙げ、「さまざまな被焼却物を十分燃焼させやすい」と説明する。
しかし、環境省が県に提出した届け出書では稲わらや牧草などに必ず含まれている塩分を「ゼロ」と表記した資料を添付するなど、そのずさんさは際立っている。
建設予定地から1.5キロの福島県塙町に住む北村孝至さん(56)は「こんないいかげんな書類を出すようでは、国を信用できない」と憤る。環境省がようやく鮫川村で説明会を開いたのは、着工後の昨年末。「その場でも、炉の型については全く説明がなかった。『フィルターにより、99%以上の放射性物質は除去できる』と繰り返すだけだった」(北村さん)
さらにこの焼却炉は1時間当たりの焼却能力が「199キロ」。環境省が公募した際に、処理能力を「200キロ未満」と指定したためだが、これは何を意味するのか。
実は焼却能力が200キロ未満だと、「産業廃棄物処理法」と「大気汚染防止法」の規制がかからなくなる。その結果、事前に大気や土壌、地下水などへの影響を調べる環境評価(アセスメント)を実施しなくても建設できるのだ。ある産廃業者は「まるきり規制逃れとしか思えない」と話す。
加えて、炉には放射性物質監視装置は設置されず、建屋もない。放射性物質の測定は、公道からの出入り口にモニタリングポストがあるだけ。万が一、施設で事故が発生しても緊急に対応できるとは思えない構造だ。
焼却灰について、環境省は焼却施設付近に一時保管するという。予定地から1キロの北茨城市の牧場で約1,000頭の肉牛を飼育する山氏徹さん(63)は「実際は最終処分場にするつもりではないか。鮫川村を先例に、環境アセスがいらない小型炉を各地につくり、市町村に処理させる気ではないか」とその真意をいぶかる。
廃棄物問題が専門の環境運動家関口鉄夫さんは「放射性廃棄物を焼却すれば、大気中に拡散して環境汚染のリスクが高まる。他のごみと混ぜて焼却して放射性物質の濃度を薄める─という発想自体に現実性が欠けている」と指摘している。
<高濃度放射能汚染ごみの処理>
国は1キロ当たり8,000ベクレルを超える汚染ごみの最終処分場を各自治体につくる方針だが、具体名が挙がった茨城県高萩市や栃木県矢板市はこの計画に猛反発。同10万ベクレル以上の汚染物については福島県内に中間貯蔵場を設けるとしているが、設置場所のメドは立っていない。
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