ぎょにく @gyonikunet さんが
在日ロシア連邦大使館 @RusEmbassyJ の
ツイートをリツイートされてました。
ソチで行われた
第11回バルダイ会議でのプーチン大統領の演説の報告であり、
なかなか興味深い内容なので、
以下、
転載させて頂きます。
――10月24日、ソチで第11回バルダイ会議「世界秩序:新たなルールはあるのか、それともルールのないゲームなのか?」が行われた。そこでのプーチン大統領の演説はけっこう興味深かったと感じた。しかし、日本ではその演説について報道は殆どなかったため、今夜はそのところを少し補いたいと思います
〔23:17 - 2014年10月30日 〕――
――第11回バルダイ会議、ロ大統領:(1)現代世界が劇的に変化しているというテーゼはもちろん新しいものではありません。世界の政治、経済、社会生活において、また、生産技術、IT、社会工学の分野において抜本的な変革が起こっているのに気付かないわけにはいきません。
〔23:18 - 2014年10月30日 〕――
――第11回バルダイ会議、ロ大統領:(2)現状を分析するにあたり、歴史の教訓を忘れることはできません。第一に、世界秩序の転換(今日私たちが目にしている現象はまさにこの規模のものです)には世界戦争や世界規模での衝突、そうでなければ、激しい地域紛争の連鎖が伴うのが常でした。
〔23:18 - 2014年10月30日 〕――
――第11回バルダイ会議、ロ大統領:(3)そして第二に、世界政治とはまず何を差し置いても、経済的指導力であり、戦争と平和の問題であり、人権を含む人道分野の問題です。
〔23:19 - 2014年10月30日 〕――
――第11回バルダイ会議、ロ大統領:(4)世界には多くの矛盾が蓄積している。私たちはお互いに率直に訊ねてみなくてはならない。私たちには信頼できるセーフティーネットがあるのかどうか、と。残念ながら既存の世界的・地域的な安全保障体制が私たちを激動から守ってくれるという保証や確信はない。
〔23:21 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(5)既存の体制は大きく弱体化し細分化され変形してしまっている。政治・経済・文化協力の国際的・地域的な機関は厳しい時を迎えている。たしかに世界秩序を保証する多くのメカニズムはずいぶん前にできあがったものであり、そこには第二次世界大戦の結果としてできあがったもの含まれる。
〔23:23 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(6)このような体制が堅固でありえたのはパワーバランスだけによるものではありません。また、勝者の権利だけによるものでもなく、この安全保障体制の「創設の父たち」がお互いを尊重しあい、「何でもかんでも奪い取ろう」とするのではなく、合意形成を心がけていたことにもよるのです。
〔23:25 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(7)重要なのは、この体制が発展し続けていたということであり、様々な欠点はあったものの、既存の世界的な問題の解決とはいかないまでも、そうした問題を枠の中に収め、自然な国家間競争が先鋭化しないように調節する助けにはなっていたということです。
〔23:26 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(8)この抑制と均衡のメカニズムは、この数十年間、なかなか上手く機能せず、時として調整に大きな痛みを伴うこともありましたが、決して破壊してはならないものだったと確信しています。いずれにせよ、代替を用意することなく何かを破壊することはしてはならないことでした。
〔23:27 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(9)さもなければ、実際のところ、暴力以外に何のツールも残されなくなってしまうからです。合理的な再編を行い、国際関係体制を新たな現実に適応させることが必要でした。
〔23:28 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(10)しかし、「冷戦」の勝者を自称するアメリカは自信過剰に振る舞い、そんなことは必要ないと考えました。そして、秩序と安定の必須条件である新たなパワーバランスが構築されるかわりに、逆にアンバランスの急激な拡大を招く措置がとられたのです。
〔23:29 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(11)「冷戦」は終結しました。しかし、その終結がもたらしたものは「平和」の締結ではなく、また、既存のルールや基準を遵守するという、あるいは新たなルールや基準を設定するという明瞭で透明性のある合意ではありませんでした。
〔23:30 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(12)いわゆる「冷戦の」勝者が情勢を「掌握して」全世界を自分だけに都合の良いように、自分の利益にかなうように根本から変えようと決意したという印象があります。
〔23:31 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(13)そして、できあがった国際関係や国際法の体制、抑制と均衡の体制がこの目標達成の障害になったときには、そのような体制は即刻、無意味で古くさく、すぐに廃止されるべきであると宣言されました。
〔23:31 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(14)これでは唐突に巨万の富が転がり込んだ成金の行動と同じです。この場合の富とは世界制覇であり、世界的指導力です。そして、この富をもちろん自分のためも含め、賢く丁寧に扱うかわりに、多くのヘマをしでかしたように思います。
〔23:33 - 2014年10月30日 〕――
(了)
在日ロシア連邦大使館 @RusEmbassyJ の
ツイートをリツイートされてました。
ソチで行われた
第11回バルダイ会議でのプーチン大統領の演説の報告であり、
なかなか興味深い内容なので、
以下、
転載させて頂きます。
――10月24日、ソチで第11回バルダイ会議「世界秩序:新たなルールはあるのか、それともルールのないゲームなのか?」が行われた。そこでのプーチン大統領の演説はけっこう興味深かったと感じた。しかし、日本ではその演説について報道は殆どなかったため、今夜はそのところを少し補いたいと思います
〔23:17 - 2014年10月30日 〕――
――第11回バルダイ会議、ロ大統領:(1)現代世界が劇的に変化しているというテーゼはもちろん新しいものではありません。世界の政治、経済、社会生活において、また、生産技術、IT、社会工学の分野において抜本的な変革が起こっているのに気付かないわけにはいきません。
〔23:18 - 2014年10月30日 〕――
――第11回バルダイ会議、ロ大統領:(2)現状を分析するにあたり、歴史の教訓を忘れることはできません。第一に、世界秩序の転換(今日私たちが目にしている現象はまさにこの規模のものです)には世界戦争や世界規模での衝突、そうでなければ、激しい地域紛争の連鎖が伴うのが常でした。
〔23:18 - 2014年10月30日 〕――
――第11回バルダイ会議、ロ大統領:(3)そして第二に、世界政治とはまず何を差し置いても、経済的指導力であり、戦争と平和の問題であり、人権を含む人道分野の問題です。
〔23:19 - 2014年10月30日 〕――
――第11回バルダイ会議、ロ大統領:(4)世界には多くの矛盾が蓄積している。私たちはお互いに率直に訊ねてみなくてはならない。私たちには信頼できるセーフティーネットがあるのかどうか、と。残念ながら既存の世界的・地域的な安全保障体制が私たちを激動から守ってくれるという保証や確信はない。
〔23:21 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(5)既存の体制は大きく弱体化し細分化され変形してしまっている。政治・経済・文化協力の国際的・地域的な機関は厳しい時を迎えている。たしかに世界秩序を保証する多くのメカニズムはずいぶん前にできあがったものであり、そこには第二次世界大戦の結果としてできあがったもの含まれる。
〔23:23 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(6)このような体制が堅固でありえたのはパワーバランスだけによるものではありません。また、勝者の権利だけによるものでもなく、この安全保障体制の「創設の父たち」がお互いを尊重しあい、「何でもかんでも奪い取ろう」とするのではなく、合意形成を心がけていたことにもよるのです。
〔23:25 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(7)重要なのは、この体制が発展し続けていたということであり、様々な欠点はあったものの、既存の世界的な問題の解決とはいかないまでも、そうした問題を枠の中に収め、自然な国家間競争が先鋭化しないように調節する助けにはなっていたということです。
〔23:26 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(8)この抑制と均衡のメカニズムは、この数十年間、なかなか上手く機能せず、時として調整に大きな痛みを伴うこともありましたが、決して破壊してはならないものだったと確信しています。いずれにせよ、代替を用意することなく何かを破壊することはしてはならないことでした。
〔23:27 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(9)さもなければ、実際のところ、暴力以外に何のツールも残されなくなってしまうからです。合理的な再編を行い、国際関係体制を新たな現実に適応させることが必要でした。
〔23:28 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(10)しかし、「冷戦」の勝者を自称するアメリカは自信過剰に振る舞い、そんなことは必要ないと考えました。そして、秩序と安定の必須条件である新たなパワーバランスが構築されるかわりに、逆にアンバランスの急激な拡大を招く措置がとられたのです。
〔23:29 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(11)「冷戦」は終結しました。しかし、その終結がもたらしたものは「平和」の締結ではなく、また、既存のルールや基準を遵守するという、あるいは新たなルールや基準を設定するという明瞭で透明性のある合意ではありませんでした。
〔23:30 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(12)いわゆる「冷戦の」勝者が情勢を「掌握して」全世界を自分だけに都合の良いように、自分の利益にかなうように根本から変えようと決意したという印象があります。
〔23:31 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(13)そして、できあがった国際関係や国際法の体制、抑制と均衡の体制がこの目標達成の障害になったときには、そのような体制は即刻、無意味で古くさく、すぐに廃止されるべきであると宣言されました。
〔23:31 - 2014年10月30日 〕――
――ロ大統領:(14)これでは唐突に巨万の富が転がり込んだ成金の行動と同じです。この場合の富とは世界制覇であり、世界的指導力です。そして、この富をもちろん自分のためも含め、賢く丁寧に扱うかわりに、多くのヘマをしでかしたように思います。
〔23:33 - 2014年10月30日 〕――
(了)
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