「かつて水俣を、今福島を追う アイリーン・美緒子・スミスさんに聞く」
と題して、
毎日新聞が
「水俣と福島に共通する」10個の事項を
紹介してました。
アイリーン・美緒子・スミスさん(61)が指摘する
「福島第1原発事故は水俣病と似ている」
とする具体的な中身は、
次の通りです。
■水俣と福島に共通する10の手口■
1、誰も責任を取らない/縦割り組織を利用する
2、被害者や世論を混乱させ、「賛否両論」に持ち込む
3、被害者同士を対立させる
4、データを取らない/証拠を残さない
5、ひたすら時間稼ぎをする
6、被害を過小評価するような調査をする
7、被害者を疲弊させ、あきらめさせる
8、認定制度を作り、被害者数を絞り込む
9、海外に情報を発信しない
10、御用学者を呼び、国際会議を開く
この記事、
「アイリーンさんが最初に口にしたのは、
国の無策ではなく「不公平」の3文字だった」という
取材の切り口が印象的でした
(「毎日JP・特集ワイド」参照)。
さて、そのアイリーンさん、夫のユージンさんの死亡後、
米スリーマイル島原発事故(79年)の現地取材をきっかけに
一貫して脱原発を訴えてきたそうです。
最後の方で、
活動の原点でしょう。
胸の内の痛みを
簡潔に次のように説明されます。
「今、水俣の裁判闘争の先頭に立つのは
50代の方々です。
まだ幼い頃に水銀に汚染された魚を食べた世代です。
だから、福島に行くたびに思う。
小さな子どもたちに将来、
『あなたたち大人は何をしていたの?』
と問われた時、
謝ることしかできない現実を招きたくないんです」、と。
思えば、福島県や宮城県の一部にあるという、
“避難”を裏切り行為と同列に扱ったり、放射能の脅威を語ることをタブー視する立場は、
まだ理解できるにしても、
さんざ電力で世話になっておきながら、
東京などでの
「福島県民は、テロリスト」
(ツイッタ-上で見つけた発言)
などという
偏見をまき散らす都市部での住民の反応などは、
本当に許せないです。
ただ、そうやって、民衆同士を戦わす
火種を用意するのが
水俣病の場合は、チッソ。
福島の原発事故に関しては、東電という電力会社だということを、
忘れないようにしたいと思います。
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