サイト「院長の独り言」に
2014年11月22日付での
「スローモーションの核戦争『減らない環境セシウム』」
というタイトルの記事が載っています。
☆ 記事URL:http://onodekita.sblo.jp/article/105857784.html
ロバート・A・ジェイコブズ の著書「ドラゴン・テール」のなかで
「原発事故は、スローモーションの核戦争」
であると述べているとのことです。
「スローモーション」という言い方は、
放射性物質の減衰の仕方に
関係するようです。
実は、
セシウムは、
環境中にあって
教科書に記述されたような
物理的理論モデル通りに減少しません。
この現象を称して
「環境的半減期」と呼ばれるようです。
知らなかったです。
僕が知っていたのは、
「物理的半減期」
すなわち、
セシウム137は、
30年経てば放射線の量が半減するという
“半減期”のみでした。
さて、下の図を見て下さい。
(クリックすれば、拡大画像が見れます)
黒線(Cs-137)が放射性セシウム137。
縦軸が残留濃度、
横軸が経過年数(10,000日は27.4年)を表します。
これを見ると、
確かに約27年が経過すれば、
存在する放射性物質は放射性セシウム137だけになり、
これがほぼ100%になりそうです。
問題は、
この後、どうなるかです。
物理的特性だけを考えれば
半減期は30年です。
しかし、上にのべたように、
想定されたその特性通りに事は運びません。
当初は、
自然の拡散作用によって
放射性物質の減少が促進され半減期が早くなるのではないかとさえ
予想されていたほどでした。
しかし、実際のところ、
チェルノブイリにおいては半減するまで、
もっと長期の期間を要しました。
2009年12月14日、
そのことが米国地球物理学会の秋季大会で発表されたそうです。
もっと長期って、
どれほどか――。
何と最長320年かかるかもしれないということです。
上掲記事を読んで、
仰天してしまいましたよ。
さらに恐ろしいのは、
福島でも、
このスローモーな現象が認められるということです。
下の表をご覧ください。
この画像は、
東京都健康安全センターが作成した表です。
下記URLにリンクさせてありますので、
クリックして、
元資料の掲載されてあるサイトに飛べば、
見やすい表でご覧になれます。
☆ 記事URL:http://monitoring.tokyo-eiken.go.jp/radiation_geo.html
Bq/kgのBq/m2への換算値を見れば、
濃縮度が分かります。
地表が20倍程度なのに対して、地中は65倍ということは、
地中の方が濃縮されているということです。
下図は、
上の表を上掲サイトの管理人、
小野俊一氏がグラフ化されたものです。
小野氏はまた、
次のようにデータを整理されています。
・セシウム134(半減期2年)地表はある程度順当に減少している
・地表のセシウム137(半減期30年)はほとんど変わらないどころか、むしろ3年たっても上昇している
・地中のセシウムは、134/137ともにむしろ増加している。地表のセシウムが降下したためとも考えられるが、それだけでは説明できない。特にセシウム134は半減期をすぎているにもかかわらずむしろ増加している。環境的な濃縮が起きていると思われる。
半減期と言っても、
物理的特性だけでは説明できない、
すなわち、セシウムは、
環境中にあって、容易に減らない、
というわけですな。
日本では
チェルノブイリの教訓を無視して、
大和魂で「除染」にしがみついている一方で、
こうやって、
セシウムが環境中から減らないデータと
直面せざるを得なくなっています。
安倍某が解散権を濫用して自信たっぷりに忘れさせようとしているのは、
アベノミクスの失敗ではなく、
放射性物質の脅威かもしれないです。
よく考えて、
チェルノブイリと比較して、
最汚染地帯は、
必ずしも福島の方が汚染面積が狭いと言えるでしょうか。
その点も含めて、
不必要に楽観しないことです。
もし、為政者の思惑に振り回されて
楽観があまりに酷いと、
その後に来る失望のため立ち直れなくなってしまいますよ。
改めて、
「地球の子ども新聞132号(解説版付き)」
にあった汚染地図を眺めて
反省させられました。
☆ 記事URL:http://chikyunoko.exblog.jp/19427812/
2014年11月22日付での
「スローモーションの核戦争『減らない環境セシウム』」
というタイトルの記事が載っています。
☆ 記事URL:http://onodekita.sblo.jp/article/105857784.html
ロバート・A・ジェイコブズ の著書「ドラゴン・テール」のなかで
「原発事故は、スローモーションの核戦争」
であると述べているとのことです。
「スローモーション」という言い方は、
放射性物質の減衰の仕方に
関係するようです。
実は、
セシウムは、
環境中にあって
教科書に記述されたような
物理的理論モデル通りに減少しません。
この現象を称して
「環境的半減期」と呼ばれるようです。
知らなかったです。
僕が知っていたのは、
「物理的半減期」
すなわち、
セシウム137は、
30年経てば放射線の量が半減するという
“半減期”のみでした。
さて、下の図を見て下さい。
(クリックすれば、拡大画像が見れます)
黒線(Cs-137)が放射性セシウム137。
縦軸が残留濃度、
横軸が経過年数(10,000日は27.4年)を表します。
これを見ると、
確かに約27年が経過すれば、
存在する放射性物質は放射性セシウム137だけになり、
これがほぼ100%になりそうです。
問題は、
この後、どうなるかです。
物理的特性だけを考えれば
半減期は30年です。
しかし、上にのべたように、
想定されたその特性通りに事は運びません。
当初は、
自然の拡散作用によって
放射性物質の減少が促進され半減期が早くなるのではないかとさえ
予想されていたほどでした。
しかし、実際のところ、
チェルノブイリにおいては半減するまで、
もっと長期の期間を要しました。
2009年12月14日、
そのことが米国地球物理学会の秋季大会で発表されたそうです。
もっと長期って、
どれほどか――。
何と最長320年かかるかもしれないということです。
上掲記事を読んで、
仰天してしまいましたよ。
さらに恐ろしいのは、
福島でも、
このスローモーな現象が認められるということです。
下の表をご覧ください。
この画像は、
東京都健康安全センターが作成した表です。
下記URLにリンクさせてありますので、
クリックして、
元資料の掲載されてあるサイトに飛べば、
見やすい表でご覧になれます。
☆ 記事URL:http://monitoring.tokyo-eiken.go.jp/radiation_geo.html
Bq/kgのBq/m2への換算値を見れば、
濃縮度が分かります。
地表が20倍程度なのに対して、地中は65倍ということは、
地中の方が濃縮されているということです。
下図は、
上の表を上掲サイトの管理人、
小野俊一氏がグラフ化されたものです。
小野氏はまた、
次のようにデータを整理されています。
・セシウム134(半減期2年)地表はある程度順当に減少している
・地表のセシウム137(半減期30年)はほとんど変わらないどころか、むしろ3年たっても上昇している
・地中のセシウムは、134/137ともにむしろ増加している。地表のセシウムが降下したためとも考えられるが、それだけでは説明できない。特にセシウム134は半減期をすぎているにもかかわらずむしろ増加している。環境的な濃縮が起きていると思われる。
半減期と言っても、
物理的特性だけでは説明できない、
すなわち、セシウムは、
環境中にあって、容易に減らない、
というわけですな。
日本では
チェルノブイリの教訓を無視して、
大和魂で「除染」にしがみついている一方で、
こうやって、
セシウムが環境中から減らないデータと
直面せざるを得なくなっています。
安倍某が解散権を濫用して自信たっぷりに忘れさせようとしているのは、
アベノミクスの失敗ではなく、
放射性物質の脅威かもしれないです。
よく考えて、
チェルノブイリと比較して、
最汚染地帯は、
必ずしも福島の方が汚染面積が狭いと言えるでしょうか。
その点も含めて、
不必要に楽観しないことです。
もし、為政者の思惑に振り回されて
楽観があまりに酷いと、
その後に来る失望のため立ち直れなくなってしまいますよ。
改めて、
「地球の子ども新聞132号(解説版付き)」
にあった汚染地図を眺めて
反省させられました。
☆ 記事URL:http://chikyunoko.exblog.jp/19427812/
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