参加者のほとんどが愛玩動物飼養管理士の方で、数人一般の方が見えていました。
講師は、 犬・猫の問題行動治療を専門とする獣医師の牧口香絵先生
先生はアメリカで行動学、行動治療を学ばれた方です。
まず最初に、
欧米では、すでに犬が人を支配するという支配性理論はあやまりであると立証されている。
・・・というお話から始まりました。
「問題行動」と言われる行動は実はワンちゃんやネコちゃんの自然な行動パターンであることがほとんどである。
ということは、しつけをしないと・・・犬は犬らしく、猫は猫らしくなるだけ
母親がストレスの強い状況で暮らしていれば、母親のストレスホルモンは胎児にも影響する。
それぞれの、犬種、猫種によってその気質は大きく違う。
その性格に合った飼い方、居住空間の与え方などで問題行動が減る場合が多い。
犬種によって、テリトリーの広さが違うとか、運動量が多くないといけないとか
ネコは人が考える以上にテリトリーを広く必要とする。だから上下移動できるようにするなどの配慮が必要。
また猫種によって飼い主と1対1を好む者もいるのでそういう場合には多頭飼育するときには注意が必要。
・・・などなど。
ブリーダーさんや、ペットショップ店員さんの話をうのみにしない。
お散歩がいらないとか・・・。
しつけるうえで大切なこと。
リラックスしているときにほめているか。
自発行動がよいものであったとき、ほめているか。
飼い主が人為的に褒める状況をつくってあげることも、ペットに「いいこと」がインプットされる。
日々のあそびのなかにしつけ要素を取り入れて、ほめることをふやす。
遊びの中に問題行動につながることが隠れていることがある。
犬ねこのシグナルを読めるようになろう。
犬同士の出会いの動画を見ながら、2頭の犬のシグナルについて解説がありました。
ハスキーは、相手の犬が出すシグナルを全く理解していない。
飼い主がリードを引いたとたんに、相手の犬にかみつこうとしました。
(Youtubeの動画だったので探したのですが、見つかりませんでした。)
また、行動に関する異常は一般の獣医師より行動治療の専門家に行った方がよいとのこと。
治療に関してアプローチが違うとおっしゃっていました。
参加者からの質問では、「それは飼い主が管理すれば」とか「飼い主が見方を変えれば…」というような
ことが多かったように思います。
咬みについては壮絶な体験談をされたかたもいらっしゃいましたが…。
先生から…
悪い犬・猫、ダメ犬・猫はいません。愛犬・愛猫を良い子にするも悪い子にするも飼い主次第。
愛犬・愛猫の悪い行動には必ず理由があります。叱る前に「なぜこのようなことをしたか」を考えてください。
「飼い主と飼い犬・飼い猫は似る」とよく言われるが、愛犬・愛猫は飼い主の動き感情をすべて読み取っています。
「うちの犬・猫は不安を感じやすい」とか「うちの犬・猫は落ち着きがない」とき自分の言動はどうでしょう?
愛犬・愛猫の問題解決の糸口の大半は飼い主にあります。
犬・猫は社会性のある賢い動物ですが、人間ではありません。犬・猫として幸せな生活を提供してあげてください。
多種多様な犬・猫たちと接点を持つ仕事をするには、必ず犬・猫の心理がよめることが大切です。
このようなまとめのお話がありました。
お話を聞いて思ったのは、犬や猫をしつけるといっても、彼らだけに押し付けるのではなく
彼らのクオリティ オブ ライフ (生活の質)は保ちつつ、人間社会でお互いが暮らしやすい
ハッピーな毎日を送れるようにするには、飼い主が学ぶ必要がある。・・・やっぱりここに到達しますね。
どこまで書いていいのかわからないので、ちょっと中途半端な記事になっちゃいました。
参考までに
牧口先生 ペットの問題行動コンサルテーション