参加者は、満員御礼で16名。
今回のテーマは犬の攻撃性でした。
チャーリーママさんのハンドアウト+いろいろな動画という贅沢な座学でした。
Choco.は、虐待もあったので自分を守ろうとがんばることが多かったと思います。
来たばかりの時、いたずらもあり、手はあげなかったにしても叱ったことは多かったのに
なんでChoco.に咬むという選択がなかったのだろうと今でも思います。
たとえばChoco.はボールペンとかが好きで、何本も噛みぶされてしまったし、
クレートの中でおとなしいなぁと思っていると、ちょっと口が開いていたオットのバッグから
ガムを出して噛んでいたことがあって、「コラ~!」ってもって入ったものを取り上げようと
クレートの中に手をいれたけれど、そんなときもギャウギャウいうけれど咬むことはありませんでした。
ギャウギャウいうのが精いっぱいの攻撃だったのかなと思います。
最近でも時にはボールペンを噛みつぶされることはあるけれど、出していた私が悪いわけだし、
取り上げるときも「いい子だから、ちょうだいね」って言うとギャウギャウはなくなりました。
取らなくなったのではないところはイカンね(-_-;)
犬の攻撃というと、「咬むこと」をさすことが多いです。
犬の咬傷事故。咬み犬という理由の放棄。
ニュースになるのは、大けがになるということで大型犬の事故が多いですが、
私のまわりでは、小型犬でもヒトや近くの犬を咬んでしまった話を時々聞くことがあります。
放棄された犬でも、「咬む」という理由で収容された犬はなかなか引き出しの対象にはなりにくいです。
なぜ咬んでしまうのか…。
咬む行動がでるシチュエーションは様々であきらかに何かがピキっと触れたなとわかる場合もあるけれど
多くの場合私たちは、その原因を憶測でしか考えられません。
でも、もともと犬は平和主義者で、歯を使えば自分にも大いにリスクを負うことを知っている動物です。
犬のボディランゲージの中に27種類(テゥーリッド・ルーガスによる)のカーミングシグナルという
争いを極力避けるスキルも持っていると言われています。
一言で「攻撃」といっても様々な分類がされていて、学術的なもの、しつけの観点からのものなどがあるそうです。
チャーリーママさんが紹介してくださったムツゴロウさんの分類が私たちには一番わかりやすかった。
なぜなら、いままで学んできたものとリンクしているからだと思います。
1.社会的攻撃 けがを負わせる目的ではない。
甘噛みはこの準備。
2.防御のための攻撃 命を守るための攻撃
防衛欲を出させないように。守りのスイッチは叱りから入る。
いつもピリピリしてストレスがあり、なにをされるかわからないと思っている。
3.捕食者としての攻撃 本来犬はヒトを襲わない。
ヒトが咬ませるような行動をとっている。
弱い子に「NO」を突きつけると捕食に走る。
ナイーブで世渡り上手な子は弱い者いじめに走る。
攻撃の前兆…
*興奮していない
*目が静か
*集中している
この3つの攻撃は、犬がきちんと成長していればコントロールできるようになるもので見境なく咬む動物ではない。
でもどこかでボタンのかけ違いがおこると、ごちゃごちゃになって、コントロールなしに、バラバラに出てきてしまうと
咬み犬の原因になるということです。
甘噛みは本来けがを負わせる目的はないのに、それを叱ることで、防御のための攻撃をするようになってしまう・・・とか。
原文はこちら↓
第68回 小型犬や子供にたいして攻撃する犬について>Nさんへのお返事*その1
から
攻撃にかかわりがあるのが、その犬と他の犬やヒトなどとの間にとりたい距離と空間です。
これらは、その個体によって違います。
1.ソシアルディスタンス
2.クリティカルディスタンス
3.フライトディスタンス
☆テリトリー
☆バリアフラストレーション
私たちは、犬が2、3.の攻撃を取らないようにしなければいけないのですが、じゃどうするかというと…。
それは、犬が初めて家に来た時のことを考えてみましょう。とチャーリーママさんはおっしゃいました。
今、ほとんどの子犬は産まれてすぐに親兄弟から離されてしまいます。
親兄弟、同じ犬同士いっしょの生活を経験せずに飼い主のもとに来る子たちです。
その子たちの気持ちを想像してみてください。
まだころころ子犬ですもの、不安で不安で仕方ないはずです。
反対に、飼い主の方がかわいい犬が来て興奮状態にあります。
いい子に育てなくちゃとやれトイレトレーニングだ、甘噛みしちゃいけない…などなど張り切っちゃいます。
でも、まだ赤ちゃんの子犬はそれどころじゃありませんよね。
叱ったところで、自分の命が脅かされる恐怖を刻み付けてしまうばかりでしょう。
この時の恐怖がいずれ「自分を守るための攻撃性」として姿を現してきてしまいます。
それは、犬の「安心の壺」が満たされていないことに起因するとのことでした。
チャーリーママさんのおっしゃる安心の壺を満たすためには…
不安で不安で仕方ないそのぽっかりと空いた穴を埋める努力をしてあげるのが初めの一歩です。
埋めるための方法は…
*叱らない
*罰しない
*愛してあげる
*欲求を満たす
*親であることを示す。(親犬のかわりに)ただし、マズルコントロールやロールオーバーじゃありませんよ。
大人の犬だって同じことだと思います。
犬を叱ったり、罰したりして変えようとすると、ますます関係はこじれていきます。
犬が最終手段を選択しないでいいように飼い主が変わればいいのです。
チャーリーママさんからお聞きしたムツゴロウさんの素敵なことばです。
「まずは犬と仲良くなる。
パーフェクトなリラックス。
パーフェクトな信頼」
犬たちが、どうにかして!今のこの状況心地悪いよ~、って』アイコンタクトして来ますよね?
あなたはどう目線で返しますか?ニュートラルな顔つきで犬を安心に導けますか?
心の目で犬を肯定していますか?
まずは犬を信頼してあげてください
まずは犬の仲良くなる。
損得勘定なしにただただ仲良くなる。
なかなかここに気づく人はいないんじゃないかな?
私もそういう気持ちよりも、「飼い主の言うことを聞くいい子になってほしい」だったもの。
パーフェクトなリラックス
Choco.にはいつも私に集中してほしいとばかり思っていた。
犬にリラックスさせてあげるって思ってもいなかった。
パーフェクトな信頼
これは、勘違いしていた。Choco.にばかり押し付けていたような気がする。
犬たちがどうにかして!いまのこの状況居心地悪いよ。
そう見えても、自分で何とかしなさい(犬に考えさせる)って受け止めてあげてなかった。
あなたはどう目線で返しますか?
心の目で犬を肯定していますか?
褒めて育てると言いつつ、「NO」ばっかり突きつけてた。
まずは犬を信頼してあげてください。
信頼していたかどうか自信がありません。
いや~なんて飼い主なんだってことですよね。
犬が自分でどうにかしようとすれば、「咬む」という手段しかないかもしれない、
でも飼い主には、犬のシグナルを理解できれば止めてあげることができるはずですよね。。
だから、飼い主が犬のことをもっともっと学ばなければならないということです。
「攻撃性」に限らず、どのカテゴリーも根本は犬の安心の壺を満たして、過去にぽっかりと穴が開いてしまったところを
埋め戻して初めてスタートラインに立てるってところは同じです。
埋める手段は、やはりCDSの基礎の基礎レスポンデント条件づけ。ハズバンダリートレーニング。
私が取り組んでいるリラックストレーニングのためにはボディランゲージを読むのは必須項目です。
Choco.はちょっとしたことで緊張します。犬が見えた、人がおしゃべりしながら通るだけでも…。
そんなときのちょっとした変化に私が気づけば、吠える前に止めてあげることができるでしょ。
興奮しないですめば、それがリラックスですものね。リラックスを覚えてほしいんです。
幸いにもCDSでは年間を通してボディランゲージを学ぶ予定になっています。
私もいつも以上にChoco.がどんな気持ちでいるのか、さりげな~く観察してできるだけChoco.の気持ちに
こたえてあげられるように頑張って行こうと思います。
最近はほかのわんこと連れ立ってのお散歩がありません。それを有効に使わなければ。
わたしは外国人記者クラブでの真央ちゃんのことばに犬のココロの声を重ねてしまいました。
「誰だって、咬みたくて咬むんじゃないんです!」と。
「誰だって、咬みたくて咬むんじゃないんです!」と。
座学に出席した方は、たいていこの画像
一生懸命にお話を聞き過ぎて、ボ~~っとしていたんだと思う。
チャーリーママさん、ご一緒した皆さん、どうもありがとうございました。
次回は、杉並座学に参加予定です。また、ご一緒される方よろしくお願いします。