夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

エンジェル・ウォーズ

2011年09月24日 | あ行の映画
Story
母の死後、遺産を狙う義父により、精神医療施設に収容されてしまった少女・ベイビードール(エミリー・ブラウニング)。彼女は施設の中で、自由を夢見て空想を広げる。彼女は今、閉ざされた娼館にいるのだ。なんとかここから脱出せねば…。さらに彼女は空想する。15世紀の日本で、怪物のような武将たちと日本刀で闘うのだ。そんな彼女に、賢人(スコット・グレン)が助言を授ける。自由を手に入れるためには、地図、火、ナイフ、鍵、そしてもう一つのあるものを手に入れろ、と…。(goo映画より。)
2011年/アメリカ/ザック・スナイダー監督作品





評価 ★★★☆☆

!! ネタバレ注意!!

義父の陰謀で精神病院に収容されたベイビードールが、娼館に囚われの身となっている自分を空想し、更にその中の空想で賢者に導かれて数々のバトルを繰り広げるという空想の2層構成です。
娼館から脱走するためには5つのアイテムが必要だということで、それらを獲得するために様々なバトルシーンが展開。この構成は凝っていますね。
それぞれのアイテムを獲得するためのアクションが、ホラー、ファンタジー、SF、といった感じに趣向を凝らしているのが見所です。
賢者の言葉「意思の無い闘いは利用されるだけだぞ。」に妙に感じ入り、ハチャメチャな中にもザック・スナイダー的哲学を織り交ぜているのが奥深い。

最初のバトルではベイビードールが巨人の武将と対決するのですが、ここで思わずテリー・ギリアムのカルト映画「未来世紀ブラジル」('85)が脳裏をよぎりました。「ブラジル」では管理社会の情報局員サムが空想の中で対決するのが甲冑に身を包んだ巨大な侍でした。もしかしたら影響受けてるかなと思って観てたのですが、最後にベイビードールがロボトミー手術を受けるに至ってこれは確信に変わりました。『ブラジル』のラストもサムが洗脳されるところで終わっていたからです。しかし、サムの夢は彼の頭の中に生き続け彼の意思の勝利を暗示し映画は終わるのでした。
『エンジェルウォーズ』では、ベイビードールの犠牲によって仲間のスイートピーが脱走に成功。両作品とも哀しいラストではあるのですが、自由への強い思いが何事かを成し遂げるという点で共通しています。
パンフを読んだ限りでは影響を受けた映画として「ブラジル」は挙げられていませんでしたが、なんらかの形でインスパイアされているのではと勝手に思っています。

ベイビードール達を導いた賢者役のスコット・グレン。最後に彼がバスの運転手として現実世界に登場するのですが、ここがとてもいい味を出していて哀しい物語の中の希望となって印象に残りました。


映画『エンジェル・ウォーズ』公式サイト


(「エンジェル・ウォーズ」 2011年4月 岡谷スカラ座 にて鑑賞)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ツリー・オブ・ライフ | トップ | トロン:レガシー »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (けん)
2011-09-25 02:38:56
TBさせていただきました。
またよろしくです♪
返信する
けんさんへ (wanco )
2011-10-02 00:31:46
TB、コメントありがとうございました。
こちらからもお邪魔しますね。
返信する

コメントを投稿

あ行の映画」カテゴリの最新記事