![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/cd/aa21fe2e8c8c4c7f334648b5dc8324e3.jpg)
Story
かつてボリショイ交響楽団の天才指揮者だったアンドレイ(アレクセイ・グシュコブ)は、今はさえない劇場清掃員として働いている。ある日パリのシャトレ劇場から、出演できなくなった楽団の代わりの出演依頼FAXを偶然目にした彼に、とんでもないアイデアが閃いた。クビになったかつての楽団仲間を集めて偽のオーケストラを結成し、ボリショイ交響楽団代表としてパリに乗り込もうというのだ。早速元チェロ奏者のグロスマン(ドミトリー・ナザロフ)に話を持ちかける……。(goo映画より)
2009年/フランス/ ラデュ・ミヘイレアニュ監督作品
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/30/577b9ac6991b4190c9948f37be50036f.png)
評価 ★★★★☆
かつての天才指揮者で今は劇場清掃員のアンドレイが、偶然手にしたFAXを見て、フランスでのコンサートを横取りしようと策略を巡らすところから快調な滑り出し。最初はドタバタコメディの様相を呈しますが、これが結構おもしろかった。
ちりぢりになった楽団員を集めたり、共産党員の元支配人を仲間に引きずり込んで、フランスの劇場との交渉役をやらせたりします。この元支配人がアンドレイと楽団員にとっては、全ての元凶であり、ボリショイ交響楽団をクビにした張本人なのですが。
30年前に彼が演奏中の楽団に乗り込んで来て、その時演奏していたのが、チャイコフスキー。このチャイコフスキーをフランスでの演目にすることで復讐の意味も込めていたのですね。しかし、何よりも彼ら楽団員にとって失われた30年を取り返す重要な曲だったのだと思います。
一方、招待した側のフランスの劇場の財政的な事情も描かれて、フランスとロシアでキツネとタヌキのばかし合いみたいな有り様となるのも可笑しかった。
せっかく集めた楽団員もデタラメな奴らばかり。なんとコンサート当日までリハーサルなしのぶっつけ本番という信じられない状態となってしまいます。
そのクライマックス。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のシーンは文句なしに素晴らしかったです。
最初はばらばらだったのが、ヴァイオリン奏者アンヌ=マリーの演奏に導かれて、美しいハーモニーを奏で始める。
演奏中に、アンヌ=マリーが自分の出生の秘密に気づくのですが、この時、指揮者のアンドレイと交わす目の演技がセリフを語る以上に彼女の気持ちの変遷を現して、とても良かった。このアンヌ=マリーを演じるメラニー・ロランの大きなおめめがとっても効果的です。
アンドレイが、何故アンヌ=マリーに執着していたのか。シベリア送りになった楽団員で天才的なヴァイオリン奏者レアの存在が重要な意味をもっているのですが、このレアの物語がセリフだけでなくてもう少し映像で表現されていれば、もっと感動が劇的になったと思うのに残念。
とは言え、このコンサートシーンは近頃まれにみる素晴らしさで、この映画を感動的に締めくくっています。
映画『オーケストラ!』公式サイト
(「オーケストラ!」 2010年5月 松本市 シネマライツ8 にて鑑賞)
かつてボリショイ交響楽団の天才指揮者だったアンドレイ(アレクセイ・グシュコブ)は、今はさえない劇場清掃員として働いている。ある日パリのシャトレ劇場から、出演できなくなった楽団の代わりの出演依頼FAXを偶然目にした彼に、とんでもないアイデアが閃いた。クビになったかつての楽団仲間を集めて偽のオーケストラを結成し、ボリショイ交響楽団代表としてパリに乗り込もうというのだ。早速元チェロ奏者のグロスマン(ドミトリー・ナザロフ)に話を持ちかける……。(goo映画より)
2009年/フランス/ ラデュ・ミヘイレアニュ監督作品
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/30/577b9ac6991b4190c9948f37be50036f.png)
評価 ★★★★☆
かつての天才指揮者で今は劇場清掃員のアンドレイが、偶然手にしたFAXを見て、フランスでのコンサートを横取りしようと策略を巡らすところから快調な滑り出し。最初はドタバタコメディの様相を呈しますが、これが結構おもしろかった。
ちりぢりになった楽団員を集めたり、共産党員の元支配人を仲間に引きずり込んで、フランスの劇場との交渉役をやらせたりします。この元支配人がアンドレイと楽団員にとっては、全ての元凶であり、ボリショイ交響楽団をクビにした張本人なのですが。
30年前に彼が演奏中の楽団に乗り込んで来て、その時演奏していたのが、チャイコフスキー。このチャイコフスキーをフランスでの演目にすることで復讐の意味も込めていたのですね。しかし、何よりも彼ら楽団員にとって失われた30年を取り返す重要な曲だったのだと思います。
一方、招待した側のフランスの劇場の財政的な事情も描かれて、フランスとロシアでキツネとタヌキのばかし合いみたいな有り様となるのも可笑しかった。
せっかく集めた楽団員もデタラメな奴らばかり。なんとコンサート当日までリハーサルなしのぶっつけ本番という信じられない状態となってしまいます。
そのクライマックス。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のシーンは文句なしに素晴らしかったです。
最初はばらばらだったのが、ヴァイオリン奏者アンヌ=マリーの演奏に導かれて、美しいハーモニーを奏で始める。
演奏中に、アンヌ=マリーが自分の出生の秘密に気づくのですが、この時、指揮者のアンドレイと交わす目の演技がセリフを語る以上に彼女の気持ちの変遷を現して、とても良かった。このアンヌ=マリーを演じるメラニー・ロランの大きなおめめがとっても効果的です。
アンドレイが、何故アンヌ=マリーに執着していたのか。シベリア送りになった楽団員で天才的なヴァイオリン奏者レアの存在が重要な意味をもっているのですが、このレアの物語がセリフだけでなくてもう少し映像で表現されていれば、もっと感動が劇的になったと思うのに残念。
とは言え、このコンサートシーンは近頃まれにみる素晴らしさで、この映画を感動的に締めくくっています。
映画『オーケストラ!』公式サイト
(「オーケストラ!」 2010年5月 松本市 シネマライツ8 にて鑑賞)
ラスト12分は本当に感動的でしたね。メラニー・ロナンの視線の演技は凄く巧かったと思います。
フロイラインさんも、シネマライツでしたか!良い映画を別々に同じ劇場で観て、こうして語り合えるのは不思議な感じですね。
メラニー・ロナンがとても魅力的でしたね。彼女のおかげで素晴らしいラストシーンになりました。