夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬

2006年10月29日 | ま行の映画
Story
テキサス州。ピート(トミー・リー・ジョーンズ)は、彼が働く牧場に仕事を探しに来た純朴な青年メルキアデスと友人になる。彼は不法入国者だった。メルキアデスは、もし自分が死んだら家族が住むヒメネスという土地へ埋めてくれとトミーに頼む。ある日、国境警備員のマイク(バリー・ペッパー)は誤ってメルキアデスを射殺してしまう。ピートはマイクを拉致し、メルキアデスの死体と共に、友との約束を果たす旅に出かける。
2005年/アメリカ・フランス/トミー・リー・ジョーンズ監督作品




評価 ★★★★

トミー・リー・ジョーンズが初監督にして完成度の高い作品をものにしました。
トミーがバリー・ペッパーを拉致して、殺された友人との約束の地まで、かなりバイオレントな扱いで連れて行きます。友人の死体がだんだんと腐敗してくるのですが、普通ならグロテスクになる所をユーモアを漂わせて処理しているところがうまいです。
ラストでバリー・ペッパーが泣き叫んで赦しを請い、最後にトミーを気づかった言葉をかける。ここが、逮捕して刑務所に入れるよりもよっぽど更正になっていると思いました。本当の贖罪とは何かという意味を問うた佳作に仕上がっています。
夕暮れのひなびた酒場でピアノの音がさびしく響くシーンがいい味を出して印象に残っています。旅の途中で立ち寄った家での盲目の老人とのやり取りも心に残りました。
メルキアデスの言う家族というのが、彼の想像の産物だったとわかる件りが、孤独な青年の儚い夢を思わせて哀しい余韻を残します。

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