夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

魔笛

2007年09月29日 | ま行の映画
Story
第一次世界大戦下の塹壕で、若い兵士タミーノ(ジョセフ・カイザー)は毒ガスに命を狙われ気絶する。それを救ったのは夜の女王(リューボフ・ペトロヴァ)の侍女を務める三人の従軍看護婦だった。タミーノの前に現れた夜の女王は、さらわれた娘パミーナ(エイミー・カーソン)の救出を依頼し、彼に魔法の笛を託す。タミーノは兵士パパゲーノ(ベン・デイヴィス)と共にザラストロ(ルネ・パーペ)の城砦へと向かい、そこでパミーナを見つける。二人はすぐに恋に落ちるが、タミーノは愛を成就するため、困難な試練に立ち向かうことになる。(goo映画より)
2006年/イギリス/ケネス・ブラナー監督作品





評価 ★★★★

オープニングでは、色彩豊かな草原の中を果てしなく続く塹壕を捉え、そこで行われる戦闘をまるで舞踏のように描いています。万里の長城を思わせる塹壕は人々の分断の象徴でしょうか。
夜の女王に見込まれたタミーノが女王の娘のパミーナを救い出すため、彼女をさらったザラストロの元へ向かうわけですが、実はそのザラストロが平和を愛する善人だった。という展開。ザラストロと夜の女王はかつては夫婦だったことを暗示するショットがあったような。彼らを通して光と闇の対立を描いているみたいですね。
”高みへ昇ろう”という詩が幾度かでてきました。現実の世の中では対立して争いが絶えなくても、もっと高い視点に立って臨むことで平和な世界を実現しよう、という思いが込められているようでした。
焼け野原と化した土地をバックに各国語で書かれた無数の墓標が現れるシーンで、ザラストロが平和への願いを切々と歌うところも、今の時代へのメッセージを感じさせます。

この物語には二組のカップルが出てきます。タミーノとパミーナのカップルはどちらかというとプラトニックな感じがしましたが、パパゲーノとパパゲーナのカップルは肉感的で、それぞれで2つの愛の形を象徴しているようです。
彼らの扱いで、コミカルなシーンとシリアスな部分がちょっとちぐはぐな感じがしたのが違和感を感じて残念でした。

戦場が花畑に換わって行くラストシーンもありがちながらも素敵でした。魔笛の話はこの映画で初めて知ったのですがモーツァルトの博愛思想が色濃く現れたラストだと思います。
ケネス・ブラナーはこれまで、とっつきにくい数々のシェークスピア作品をエンターティメントに仕立て上げてきましたが、今度はオペラの世界でそれをやってくれましたね。普段は接することのない分野を扱う彼の作品はいつも新鮮で、今回も充実感のある映像体験となりました。


映画『魔笛』公式サイト


(「魔笛」2007年9月 山形村 アイシティシネマにて鑑賞)

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2 コメント

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どうもお久しぶりです (くまんちゅう)
2007-10-01 23:53:25
なかなか凝った映像の新解釈で魔笛好きにもかなり楽しめました。英語だったのでちょっと不安でしたけど、違和感は無く夜の女王やパパパの2重唱も楽しめました。

ところでウチのブログのリンクに入れさせて頂きました。TBは不調で送れませんが今後も宜しくお願いします。
返信する
ありがとうございました。 (wanco)
2007-10-03 23:34:06
くまんちゅうさん、こんばんは。

リンクをはっていただき、ありがとうございました。
こちらからもはらせていただきました。

魔笛は初体験だったのですが、まずオープニングの映像で惹き込まれてしまいました。聞いたことのある曲もいくつかあって、これがオリジナルだったのかと感心したりしました。wancoにとっては貴重な2時間となりました。
それでは、これからもよろしくお願いします。
返信する

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