歌手・松浦亜弥(29)のモノマネで知られ、まえけんの愛称で人気のタレント、前田健さんが4月26日未明、亡くなった。所属事務所が発表した。44歳だった。 前田さんは4月24日夜、東京・新宿三丁目の路上で突然倒れ、心肺停止の状態で病院に搬送された。集中治療室(ICU)で治療を受け、心臓は動き出したが意識は戻らない状態が続いていた。 前田さんは4月24日午後7時10分ごろ、東京・新宿三丁目の路上で突然嘔吐(おうと)し、倒れた。たまたま通りかかった医大生らが心臓マッサージを施し、「AED(自動体外式除細動器)」で蘇生を試みた。その後、救急隊が到着し、心肺停止の状態で病院に搬送された。心臓は動き出したが、意識は戻らず、集中治療室(ICU)で治療を受けていた。四谷署によると26日午前1時36分ごろ、病院で死亡が確認された。 警視庁四谷署などによると、外傷はなく、事件に巻き込まれた可能性は低いとしていた。 前田さんは倒れる直前の同日午後7時ごろにツイッターを更新していた。現場から50メートルほど離れたビルにあるパスタ店で「海の幸とトマトソースのパスタ」を食べたことを写真付きで報告。「ごつい! うまし」とつづっていた。店員によると、アルコール類は頼まず、パスタは完食。以前から同店を訪れていたが、いつもと変わった様子はなかったという。 3月20日のツイッターには「健康は大事、とわかっていながら健康のためにしていることは何一つない。まだ不摂生を嫌いになれない。不摂生への執着を捨てきれない。そんな44歳」と投稿していた。 前田さんは高校卒業後に米国でダンスを歌を学び、4年後の94年に帰国。タレント活動をスタートし、松浦亜弥のモノマネで一躍、脚光を浴びた。05年の著書「前田健の恋キャラ診断」の出版記念サイン会に女性医師風の衣装で登場し、「僕はゲイなので男性に恋する」と同性愛者をカミングアウト。その後はキャラクターを生かして、活動の幅を広げた。振付師や映画監督としても活動するなど、多才なことで知られた。あまりにも突然の訃報に、お笑い界は悲しみに包まれた。 ◆前田 健(まえだ・けん)1971年6月14日、東京・杉並区生まれ。44歳。高校卒業後に渡米し、ダンスなどのエンターテインメントを学ぶ。94年に帰国し、タレント活動をスタート。松浦亜弥のモノマネで脚光を浴びた。05年、初の著書「前田健の恋キャラ診断」を出版し、ゲイであることをカミングアウト。11年に映画「それでも花は咲いていく」で監督初挑戦。(スポーツ報知) |
ご冥福をお祈りします。