トヨタ自動車とスズキは12日、業務提携に向けた検討を始めると発表した。環境や安全、IT(情報技術)などの分野で経営資源を持ち寄り、開発スピードを上げる。競争が激しくなる自動車業界での勝ち残りを目指す。 両社は午後6時30分から東京都内のトヨタ本社で記者会見を開く。トヨタの豊田章男社長、スズキの鈴木修会長が出席し、提携の狙いなどを説明する。 トヨタは環境や安全などに関する技術開発に取り組んでいるが、欧米の自動車大手に比べて先端技術の規格づくりなどで遅れた面があった。一方、スズキも日本国内の軽自動車事業、インド事業などに強みがあるものの、先端分野の技術開発には課題を抱えてきた。 トヨタとスズキは発表文の中で、今回の提携について「両社以外にもオープンなスタンスであり、将来的には(技術の)標準化にもつながる」と強調している。 トヨタの豊田社長は「自動車業界を取り巻く環境が大きく変わる今、必要なのは『変化に対応する力』。個別の技術開発に加えて、同じ志をもった仲間づくりが重要となってきている。『もっといいクルマ』づくりと自動車産業の発展に役立つ取り組みであれば、我々は常にオープンな姿勢で検討したいと考えている」と述べた。 一方、スズキの鈴木会長は「トヨタは業界トップの企業。あらゆる先進技術、将来技術を手掛ける最も信頼できる会社。トヨタとの協業に向けて協議を進められることになり、大変ありがたい。豊田章一郎名誉会長にまず相談させていただき、豊田章男社長にも協業に関心を示してもらい、大変感謝している。スズキの将来のためにもしっかりと協業に臨んでいく」と語っている。(日本経済新聞) |
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