おじさんの恋

アラフォー独身女性との恋に落ちたおじさんの独り言

彼女との初夜

2020-06-14 20:34:15 | Weblog
この年齢になっての「初夜」というのも憚れるが、 私にとっても久しぶりの女性との秘め事であり、おそらく彼女にとっても、相当長い期間、男というものを受け入れたことはなかったであろうと思われる。 その時、すでに私は50代後半、彼女も40代に足を乗っけていた。

畳の部屋に並べられた布団という環境、そしてほの暗い常夜灯。 大雨の後の急流の音が部屋まで飛び込んでくる渓谷の温泉宿である。 睡眠を意識して、少し温度設定を高めにした部屋・・布団をかぶると少し汗ばむような室温。 少しだけ血液中に残ったアルコール分・・いろいろな要素が、二人の間の壁を崩したと言ってもいいのかもしれない。 しかし、何よりも、それまでの長い付き合いの中で押し殺してきた欲情の高まりがなければ、それは起き得なかったと言えるのだろう。

彼女は、小さく呻いた。 彼女の背中に回した私の指先が、彼女の背骨の凹凸をたどるように動くと、彼女は強く抱き着いてきた。 私は遠慮がちに背骨をたどる指先の動きを腰のところで止めた。 と同時に、眉間に置いた唇を耳の上の方に滑らせて行った。 腰をグッと引き寄せるが、彼女は抗う様子もなく、素直に彼女もまた抱き着いた腕に力を込め体を密着させてくる。 私の指、掌、唇が動くたびに、彼女の体がぴくっと反応し、 浅いため息を漏らしながら、わずかに体をよじらせるのが浴衣の布を伝わって感じられることに、私の感情はさらに高まっていくのであった。 私の唇が彼女の耳たぶをとらえた瞬間、彼女の深いため息が聞こえた・・「あぁは・・・」 そして、首筋に舌を這わすと、それはため息というよりも喘ぎに変わっていく・・「うんっ、うんっ・・・あぁ・・・」 そして、私が耳たぶを甘噛みし、そっとそれを話した時に、彼女の方から求めるように唇を寄せてきたのだ、そっと重ねた唇の間から舌が挿し入れられる、その舌の先を私の舌先が捉えると、堰を切ったように彼女は舌を絡めてくる。 彼女の腰を引き寄せた私の両腕の片方の掌が下に動き、彼女の背後にある臀部の盛り上がりをそっと撫でると、彼女は下腹部を私に押し付けるように動かしてきた・・隠微な腰の動き・・彼女は腹部に私のこわばりを感じ取っている・・。

積極的に体を密着させてくる彼女の動きに意を強くした私は、彼女の弾力がありながら締まった臀部の双丘を感じ取っている。 重ねた唇の間から激しい息遣いが漏れるのが愛おしい。掌はさらに下に動き、太ももを感じ、浴衣の裾を指先が捉えると、それをするっとたくし上げながら素肌の感触を楽しんだ。 太ももの裏側を指先がたどり、下着の際で引っかかる。 滑らかな布地の感触が扇情的である。 彼女の脚の間に私の脚が滑り込んでいくと、迎え入れるように彼女は脚を開き、股間を私の太ももに押し付けて、こするようにわずかに動かしているのが判る。 日常の控えめな、 慎重な行動からは想像が難しいような、彼女の積極的な動きである。 彼女の中では既にタガが外れてしまったようだ。 私はというと、彼女の臀部をまさぐりながら、もう片方の手でわき腹から、腋の下・・そして胸のふくらみの裾野を手のひらで感じ取っている。 睡眠だというのに、彼女はブラジャーを着けていた。 

今日はこんなところで…いよいよ・・・

ついに・・

2020-06-13 20:24:23 | Weblog
宿に車を置いたまま、電車、バス、市電を使いながら、二人で嵯峨野をぶらぶら歩いたり、その辺のケーキ屋に入ってみたり。はたまた京都の町中に行ってみたり。 よくもまあ話題というのは尽きないものだと我ながら感心しながら彼女と二人で京都を歩き回った。 歩きながら、私が気付いた街角のほんの小さなこととか、そういう事から話題が発展する。 感性の方向が似ているのかもしれない。 夕食に、にしん蕎麦を食べながら飲んだビールのアルコールと、 歩き回った疲れが相まって、宿に向かう電車の中で私は話しながら居眠りに・・。 宿のある駅に着いたところで肩をたたかれ、ハッと目覚めた私の目に飛び込んできたのは、私の顔を覗き込むようにした彼女の柔らかな笑顔だった。 その日の夜は、電車の中での居眠りが効いて、私はバッチリ覚醒だったが、彼女は疲れたらしく、風呂から帰ったら、すぐにベッドに潜り込み、静かに寝息を立て始めてしまった。 その寝顔を見ながら、少しの間テレビに見入っていた私だが、 部屋の明かりを消して、薄暗い中を彼女の寝顔を見ているうちに寝入ってしまったらしく、朝の明るさに目覚めるまでぐっすり。 その夜も、何事もなく、既に旅も最後の日。 普通にチェックアウトし、 渡月橋あたりでボートに乗ったりして、宿に戻りクルマをピックアップして、駅まで彼女を送り届けて男女の仲としては盛り上がりを見せることなく、古い友達との再会という雰囲気の中で彼女との旅は終わり、何事もなく夫々が帰宅の途に就いた。

それから、 またメールの行き来だけの時間が何か月か過ぎ、 夏休みの時期になろうかという時に、 彼女の住む街のそばにある温泉町でのイベントの話があり、 その話題でもあり上げりついでに、夏の休暇の時にそこに一緒に行こうという事になった。 彼女がずいぶん古い欧州車を所有していたので、その車にも乗ってみたいよねぇという事から、彼女の車に乗ってどこかに行く、その行先に温泉町が浮かび上がったというのもある。 一泊目は、私が飛行機で到着するその空港近くの宿まで彼女が来て泊まるという事になったが、 彼女自身はそこまで車で行く自信がないとのことで、先ずは一泊、そこから列車で移動して、彼女の街に行き、クルマをピックアップして温泉にという按排とした。 空港で出迎えてくれた彼女の笑顔は相変わらず柔らかく、私を惹きつけるものだった。 果たして、その夜の一泊は相変わらずのツインベッドで、 それぞれが別のベッドに寝転がりながら四方山話をしているうちに、どちらからという事もなく寝入ってしまい、目が覚めれば次の日の朝。 朝一番の列車での移動だったので、早起きして駅に急ぐ。 列車の中でも色々と話をしているうちに、外はすっかり雨模様。 彼女の街に着いた時には、しっかりと雨脚が強くなっていた。

駅で待っていると、彼女が愛車とともに現れた。 駅の横にある喫煙所でタバコをくゆらす私に向かって、短くクラクション。 手を振る彼女に気づき、 車に駆け寄る私に、傘を持って迎えた彼女は、当然のように、私が運転席に座るよう促した。 雨の中、 クルマを動かし始めた私は、いろいろと評論。 私がクルマ好きなことを知っている彼女は、嬉しそうな表情でそれを聞いている。確かに古い車ではあるが、足腰がしっかりしていて走りやすい。 山越えの狭い峠道をすいすいと走り抜けていく。 「いいねぇ、この車。とっても素直。」という私に、「そうなんですか?私はこれ以外に車を知らないので分からない。」 などと言いながらも、彼女は微笑みを絶やさない。 途中道に迷ったりしながらも、雨の中なので、観光もそこそこに目的地に到着。 早い時間に宿に着いたので、先ずは温泉。 夫々が大浴場で温泉を楽しんで部屋に戻り、 話をしながら睡魔に負けそうになった私は、何気に膝枕。 彼女は拒むこともなく、その柔らかな太ももを私の枕に提供してくれた。 うとうとしている私の頭を優しく撫でてくれる彼女の掌が気持ちよく、私は寝入ってしまった。 私の頬をつんつんと突く彼女の指に起こされると、外は薄暗く、相変わらずの雨の音。 「夕食の時間ですよ。」 といわれ、 宿の浴衣を着た二人は、大広間での夕食に。 他のお客さんの観察評論など行いながら、少しのビールとともに夕食を食べ、 部屋に戻ると、宿のスタッフが寝床の準備をしてくれていた。 少しテレビを観ながらの会話を楽しんだ後、再び温泉。 私の方が早く風呂から上がって、 布団に潜り込んでいると、彼女が戻ってくる。 「いいお風呂でした!」と柔らかな微笑をたたえながら彼女が言う。 「うん、熱すぎず、ぬるすぎず、いい湯加減だね。 少しぬるっとしていて肌にもよさそうだ。」 「そうですよね。長く浸かりすぎて、なんか疲れちゃった。」と言いながら、彼女も空いているほうの布団に滑り込んで、少し話をしているうちに寝息を立て始めてしまった。 昼寝のせいか、目が冴えている私は手持ち無沙汰になり、テレビを消し、電灯も夜の薄暗いものに変え、 私自身は、障子の向こうの縁側にあるソファーに座ってタバコを吸いながら、 外の雨音と、渓谷を流れる川の音を聞いていた。

タバコを二本ほど吸い、トイレを使って、 寝室に戻ると、エアコンの設定温度を高めにしたこともあり、 また温泉で十分に体が温まったせいもあるのだろう、 薄暗い中に、彼女の白いふくらはぎが布団からはみ出ているのが見えていた。 ほの明るい常夜灯の光を反射する白い肌がなまめかしい。 宿が準備した二つの寝床の間の距離は50センチほどだったろうか。 私はそっと布団を密着させてから、 布団に滑り込んだ。 彼女は相変わらず静かな寝息を立てている。 逆側に顔を向けて横になって眠っている彼女の背中から、 私はそっと体を密着させたのだが、 暫く経って、 寝返りを打った彼女をそっと抱きしめると、彼女は一瞬ぴくっと驚いたような反応を示したが、 彼女も私の背中に腕を回して抱き返してきた。 私は、彼女の背中を手のひらで撫でながら、 そっと眉間に唇を押し付けた。 彼女の腕に力が入ってきたのが分かる。ますます二人の体が密着する。

・・・と、今日はこんなところで・・。  

 

発展

2020-04-27 22:52:00 | Weblog
私自身の海外への駐在赴任などもあり、彼女とは会う事もなく、ただメールのやり取りだけが続いていた。ただ、メールの中では、あそこに行きたいとか、あれを食べたいとか、日常でしてみたいことなどが時々現れ、年齢も離れているし、居住地も遠く離れているという気軽さからか、「俺もいきたいねぇ、貴女と一緒なんて言うのもすごくいい。」なんて軽口を書き込んだりしていた。実際、彼女と一緒に旅をしたら楽しいだろうなとは思っていた。彼女は彼女で、「うんうん、楽しそうですね。」なんて話を合わせてくる。向こうは向こうで本気にはしていなかったんだろうと思う、その時は。

やがて、駐在を終えて帰任。久しぶりの日本、京都に行きたくなった。ちょうどそういう欲求を抱えていたところに彼女からのメール。「京都に行きたいんだよねぇ。日本を長く離れていると、そういう場所に行きたくなる。」「京都、私詳しいんですよ。大阪に住んでいたから、京都には時々行っていたんです。ご案内しましょうか?」「いいねいいね、お願いできれば最高だ。」そんなやり取りをしていた時に、彼女がメールで「大阪で世話になった人が病気療養中で、お見舞いに行きます。ついでと言ったら申し訳ないけど、京都に行きたいって仰っていたでしょ。もしご都合がよろしければ京都をご一緒できません?」と知らせてきた。話はとんとん拍子で進み、善は急げとばかりに、京都行が決定した。しかも泊りである。全く性的なことを考えずに、私はツインルームを予約した。「別の部屋にするよりも、ツインベッドで一部屋の方が経済的なんだけど、それでもいいのかなぁ。」との問いに対して、「私は構いませんよぉ。」との返事。

私は車で向かう事にして、京都駅での待ち合わせでは車を置く場所もないという懸念もあり、隣の駅での待ち合わせにした。少し時間に遅れることを伝えたら、駅横のコンビニにいるとのこと。無事に彼女をピックアップ。そのまま京都周辺ドライブとしゃれこんだ。割と頻繁なメールのやり取りをしていたという事もあり、久しぶりに会うというのに、話は弾んだ。クルマを転がしながら、話は尽きなかった。駐在赴任地の事、その間に起きたこと。彼女の両親のこと。元カレの事・・・。宿を探し当て、部屋に。夕食をとりながら、少しのお酒を飲む。お互いに大風呂に出かけ、部屋に帰り、また会話が続く。よくもまぁ、そんなに話題が続くものだというくらい、ゆっくりと話し続け、彼女はベッドに横になって話しているうちに静かに寝息を立て始めた。一人取り残された私も、何をするでもなく隣のベッドに入り眠ってしまった。全く盛り上がりはないが、年の離れた男女が同じ部屋で、隣同士で眠るというのがわずかな発展。

ははは、これじゃあつまらないね。でも、こういう淡々とした関係がこれまでのすべて。

では、今日はこんなところで。続きはまた。

それから・・

2020-04-06 23:10:26 | Weblog
引っ越し荷物を搬出した後のがらんとした部屋で、その当時、まだまだ若い独身女性と、40代のおじさんが、缶コーヒーを飲みながら、ぽつぽつと他愛のないことを話し始めた。生い立ちについての差し障りがない程度の紹介、日常の事、何が楽しくて何がつまらない、何に腹を立てて、何に共感できるとか・・それが、年齢は15も離れているのに、価値観に共通部分が実に多かった。

私が会社でそれなりの立場にあったという事もあり、いわゆる有名大学の出身であったという事もあったかもしれないが、共通性が多い年上のオジサンである私に、彼女は興味を抱いたようであった。私は私で、話が合う若い女性という事で、物珍しさもあって好意を抱いた。彼女の真摯な仕事ぶりに感激したという事も重要な伏線ではあった。

お互いに、好意のようなものを感じあったところで、彼女は「仕事を離れてメール差し上げてもいいですか?」と聞いてきた、「いいよ。もちろん喜んで。」という私の返事に、彼女は自分の携帯電話番号も伝えてきた。たぶん、その時の二人の感情は好意以上のものではなく、彼女としても、すぐに自分の住む街からいなくなる「安全なオジサン」と私を見ながらも、ちょっと興味を持ったというところではなかったかと思う。

私は、ほどなくして家に帰り、彼女は日常に戻った。送った引っ越し荷物が届いて、彼女のところにも顧客への搬送完了情報が入ったのであろう、早速メールが届いた、そのメールは彼女のプライベートアドレスからではあったが、内容は、引っ越し荷物が破損なく無事に届いたかという問いかけと、私が置いて行った不用品のほとんどを彼女が受け継いだという知らせだった。沢山いい物を頂いたので、残りの分の処理費用はサービスしておきますと添えてあった。サービスと言っても、バイトの裁量でそんなことができるはずはないと思った私は、どうせ会社への引っ越し代請求に含めるので、しっかり請求してくれと返しながら、彼女の仕事ぶりへの感謝、荷物がすべて無事に届いたことももちろん伝えた。後日、業者から届いた請求書には、処分費用は含まれず、引っ越し代のみ・・これも聞きただしてはいないが、彼女が自腹を切ったに違いないと私は確信していた。

そんなことからメールのやり取りが始まり、何日かおきに、様々なことに関してのメールという道具を使った会話が彼女との間で繰り返され、気が付いてみれば10年以上も経過していた。彼女の愚痴の吐け口になっていたような気もするが、メールの中では彼氏とのもめごとの話とか、痴漢に遭遇した時の話とか、実に私的な事項にも触れており、妙に信頼されている感を持った私は、やや面映ゆいような気持ちを持つこともあった。そんなやり取りを繰り返し、年齢の離れたメル友であったわけだけど、ある日、彼女から、「そちらの方に友人がいて、その人を訪ねることになったので、空いた時間があったら会えませんか?」とのメールが来た。出会ってから10年ほども経過した時である。その時すでに彼女は30も後半でまだ独身、私は50代。彼女の途の時間調整で見つけた時間は平日ではあったが、私は、会社を抜け出して、近所の喫茶店で会うことにした。その時も、メールの延長のような他愛のない話、彼女の愚痴とか悩みなど・・小一時間も話して、そのまま分かれたという、とりたててなにも盛り上がりのない時間。

さてと、今日はこんなところで‥続きはまた・・