宿に車を置いたまま、電車、バス、市電を使いながら、二人で嵯峨野をぶらぶら歩いたり、その辺のケーキ屋に入ってみたり。はたまた京都の町中に行ってみたり。 よくもまあ話題というのは尽きないものだと我ながら感心しながら彼女と二人で京都を歩き回った。 歩きながら、私が気付いた街角のほんの小さなこととか、そういう事から話題が発展する。 感性の方向が似ているのかもしれない。 夕食に、にしん蕎麦を食べながら飲んだビールのアルコールと、 歩き回った疲れが相まって、宿に向かう電車の中で私は話しながら居眠りに・・。 宿のある駅に着いたところで肩をたたかれ、ハッと目覚めた私の目に飛び込んできたのは、私の顔を覗き込むようにした彼女の柔らかな笑顔だった。 その日の夜は、電車の中での居眠りが効いて、私はバッチリ覚醒だったが、彼女は疲れたらしく、風呂から帰ったら、すぐにベッドに潜り込み、静かに寝息を立て始めてしまった。 その寝顔を見ながら、少しの間テレビに見入っていた私だが、 部屋の明かりを消して、薄暗い中を彼女の寝顔を見ているうちに寝入ってしまったらしく、朝の明るさに目覚めるまでぐっすり。 その夜も、何事もなく、既に旅も最後の日。 普通にチェックアウトし、 渡月橋あたりでボートに乗ったりして、宿に戻りクルマをピックアップして、駅まで彼女を送り届けて男女の仲としては盛り上がりを見せることなく、古い友達との再会という雰囲気の中で彼女との旅は終わり、何事もなく夫々が帰宅の途に就いた。
それから、 またメールの行き来だけの時間が何か月か過ぎ、 夏休みの時期になろうかという時に、 彼女の住む街のそばにある温泉町でのイベントの話があり、 その話題でもあり上げりついでに、夏の休暇の時にそこに一緒に行こうという事になった。 彼女がずいぶん古い欧州車を所有していたので、その車にも乗ってみたいよねぇという事から、彼女の車に乗ってどこかに行く、その行先に温泉町が浮かび上がったというのもある。 一泊目は、私が飛行機で到着するその空港近くの宿まで彼女が来て泊まるという事になったが、 彼女自身はそこまで車で行く自信がないとのことで、先ずは一泊、そこから列車で移動して、彼女の街に行き、クルマをピックアップして温泉にという按排とした。 空港で出迎えてくれた彼女の笑顔は相変わらず柔らかく、私を惹きつけるものだった。 果たして、その夜の一泊は相変わらずのツインベッドで、 それぞれが別のベッドに寝転がりながら四方山話をしているうちに、どちらからという事もなく寝入ってしまい、目が覚めれば次の日の朝。 朝一番の列車での移動だったので、早起きして駅に急ぐ。 列車の中でも色々と話をしているうちに、外はすっかり雨模様。 彼女の街に着いた時には、しっかりと雨脚が強くなっていた。
駅で待っていると、彼女が愛車とともに現れた。 駅の横にある喫煙所でタバコをくゆらす私に向かって、短くクラクション。 手を振る彼女に気づき、 車に駆け寄る私に、傘を持って迎えた彼女は、当然のように、私が運転席に座るよう促した。 雨の中、 クルマを動かし始めた私は、いろいろと評論。 私がクルマ好きなことを知っている彼女は、嬉しそうな表情でそれを聞いている。確かに古い車ではあるが、足腰がしっかりしていて走りやすい。 山越えの狭い峠道をすいすいと走り抜けていく。 「いいねぇ、この車。とっても素直。」という私に、「そうなんですか?私はこれ以外に車を知らないので分からない。」 などと言いながらも、彼女は微笑みを絶やさない。 途中道に迷ったりしながらも、雨の中なので、観光もそこそこに目的地に到着。 早い時間に宿に着いたので、先ずは温泉。 夫々が大浴場で温泉を楽しんで部屋に戻り、 話をしながら睡魔に負けそうになった私は、何気に膝枕。 彼女は拒むこともなく、その柔らかな太ももを私の枕に提供してくれた。 うとうとしている私の頭を優しく撫でてくれる彼女の掌が気持ちよく、私は寝入ってしまった。 私の頬をつんつんと突く彼女の指に起こされると、外は薄暗く、相変わらずの雨の音。 「夕食の時間ですよ。」 といわれ、 宿の浴衣を着た二人は、大広間での夕食に。 他のお客さんの観察評論など行いながら、少しのビールとともに夕食を食べ、 部屋に戻ると、宿のスタッフが寝床の準備をしてくれていた。 少しテレビを観ながらの会話を楽しんだ後、再び温泉。 私の方が早く風呂から上がって、 布団に潜り込んでいると、彼女が戻ってくる。 「いいお風呂でした!」と柔らかな微笑をたたえながら彼女が言う。 「うん、熱すぎず、ぬるすぎず、いい湯加減だね。 少しぬるっとしていて肌にもよさそうだ。」 「そうですよね。長く浸かりすぎて、なんか疲れちゃった。」と言いながら、彼女も空いているほうの布団に滑り込んで、少し話をしているうちに寝息を立て始めてしまった。 昼寝のせいか、目が冴えている私は手持ち無沙汰になり、テレビを消し、電灯も夜の薄暗いものに変え、 私自身は、障子の向こうの縁側にあるソファーに座ってタバコを吸いながら、 外の雨音と、渓谷を流れる川の音を聞いていた。
タバコを二本ほど吸い、トイレを使って、 寝室に戻ると、エアコンの設定温度を高めにしたこともあり、 また温泉で十分に体が温まったせいもあるのだろう、 薄暗い中に、彼女の白いふくらはぎが布団からはみ出ているのが見えていた。 ほの明るい常夜灯の光を反射する白い肌がなまめかしい。 宿が準備した二つの寝床の間の距離は50センチほどだったろうか。 私はそっと布団を密着させてから、 布団に滑り込んだ。 彼女は相変わらず静かな寝息を立てている。 逆側に顔を向けて横になって眠っている彼女の背中から、 私はそっと体を密着させたのだが、 暫く経って、 寝返りを打った彼女をそっと抱きしめると、彼女は一瞬ぴくっと驚いたような反応を示したが、 彼女も私の背中に腕を回して抱き返してきた。 私は、彼女の背中を手のひらで撫でながら、 そっと眉間に唇を押し付けた。 彼女の腕に力が入ってきたのが分かる。ますます二人の体が密着する。
・・・と、今日はこんなところで・・。
それから、 またメールの行き来だけの時間が何か月か過ぎ、 夏休みの時期になろうかという時に、 彼女の住む街のそばにある温泉町でのイベントの話があり、 その話題でもあり上げりついでに、夏の休暇の時にそこに一緒に行こうという事になった。 彼女がずいぶん古い欧州車を所有していたので、その車にも乗ってみたいよねぇという事から、彼女の車に乗ってどこかに行く、その行先に温泉町が浮かび上がったというのもある。 一泊目は、私が飛行機で到着するその空港近くの宿まで彼女が来て泊まるという事になったが、 彼女自身はそこまで車で行く自信がないとのことで、先ずは一泊、そこから列車で移動して、彼女の街に行き、クルマをピックアップして温泉にという按排とした。 空港で出迎えてくれた彼女の笑顔は相変わらず柔らかく、私を惹きつけるものだった。 果たして、その夜の一泊は相変わらずのツインベッドで、 それぞれが別のベッドに寝転がりながら四方山話をしているうちに、どちらからという事もなく寝入ってしまい、目が覚めれば次の日の朝。 朝一番の列車での移動だったので、早起きして駅に急ぐ。 列車の中でも色々と話をしているうちに、外はすっかり雨模様。 彼女の街に着いた時には、しっかりと雨脚が強くなっていた。
駅で待っていると、彼女が愛車とともに現れた。 駅の横にある喫煙所でタバコをくゆらす私に向かって、短くクラクション。 手を振る彼女に気づき、 車に駆け寄る私に、傘を持って迎えた彼女は、当然のように、私が運転席に座るよう促した。 雨の中、 クルマを動かし始めた私は、いろいろと評論。 私がクルマ好きなことを知っている彼女は、嬉しそうな表情でそれを聞いている。確かに古い車ではあるが、足腰がしっかりしていて走りやすい。 山越えの狭い峠道をすいすいと走り抜けていく。 「いいねぇ、この車。とっても素直。」という私に、「そうなんですか?私はこれ以外に車を知らないので分からない。」 などと言いながらも、彼女は微笑みを絶やさない。 途中道に迷ったりしながらも、雨の中なので、観光もそこそこに目的地に到着。 早い時間に宿に着いたので、先ずは温泉。 夫々が大浴場で温泉を楽しんで部屋に戻り、 話をしながら睡魔に負けそうになった私は、何気に膝枕。 彼女は拒むこともなく、その柔らかな太ももを私の枕に提供してくれた。 うとうとしている私の頭を優しく撫でてくれる彼女の掌が気持ちよく、私は寝入ってしまった。 私の頬をつんつんと突く彼女の指に起こされると、外は薄暗く、相変わらずの雨の音。 「夕食の時間ですよ。」 といわれ、 宿の浴衣を着た二人は、大広間での夕食に。 他のお客さんの観察評論など行いながら、少しのビールとともに夕食を食べ、 部屋に戻ると、宿のスタッフが寝床の準備をしてくれていた。 少しテレビを観ながらの会話を楽しんだ後、再び温泉。 私の方が早く風呂から上がって、 布団に潜り込んでいると、彼女が戻ってくる。 「いいお風呂でした!」と柔らかな微笑をたたえながら彼女が言う。 「うん、熱すぎず、ぬるすぎず、いい湯加減だね。 少しぬるっとしていて肌にもよさそうだ。」 「そうですよね。長く浸かりすぎて、なんか疲れちゃった。」と言いながら、彼女も空いているほうの布団に滑り込んで、少し話をしているうちに寝息を立て始めてしまった。 昼寝のせいか、目が冴えている私は手持ち無沙汰になり、テレビを消し、電灯も夜の薄暗いものに変え、 私自身は、障子の向こうの縁側にあるソファーに座ってタバコを吸いながら、 外の雨音と、渓谷を流れる川の音を聞いていた。
タバコを二本ほど吸い、トイレを使って、 寝室に戻ると、エアコンの設定温度を高めにしたこともあり、 また温泉で十分に体が温まったせいもあるのだろう、 薄暗い中に、彼女の白いふくらはぎが布団からはみ出ているのが見えていた。 ほの明るい常夜灯の光を反射する白い肌がなまめかしい。 宿が準備した二つの寝床の間の距離は50センチほどだったろうか。 私はそっと布団を密着させてから、 布団に滑り込んだ。 彼女は相変わらず静かな寝息を立てている。 逆側に顔を向けて横になって眠っている彼女の背中から、 私はそっと体を密着させたのだが、 暫く経って、 寝返りを打った彼女をそっと抱きしめると、彼女は一瞬ぴくっと驚いたような反応を示したが、 彼女も私の背中に腕を回して抱き返してきた。 私は、彼女の背中を手のひらで撫でながら、 そっと眉間に唇を押し付けた。 彼女の腕に力が入ってきたのが分かる。ますます二人の体が密着する。
・・・と、今日はこんなところで・・。
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