奥様は海外添乗員〜メモリアル

カルチョストリコ@フィレンツェ



ベネチアを後に到着したフィレンツェはやっぱり不安定なお天気。寒くはありませんが、どんより空がうらめしや~(涙)。それでもメンバーの元気に背中を押されながら街のはずれのサンタクローチェ教会前を通りかかると、何やらにぎやか?見れば広場にフェンスが張られてます。



またしても何かのイベントに遭遇か?と思ったら案の定、今日はこれからカルチョストリコが開催されるようです。これは、16世紀にフィレンツェで生まれた古式サッカー試合。まさにイタリアの国技でもある現代版サッカーの発祥はこのゲームだと言われているんですよ。



コニー : 何がはじまるの~
添 : フィレンツェ生まれのサッカーの試合だって。



と、どこからともなく現れた選手たち。サンタクローチェ教会内部で試合前の儀式が行われてます。この教会は普段入場料が必要なんですが、今日ばかりは正面の扉が解放されました。選手のみならずその家族や友人、さらに地元紙の記者や一般の観光客にまで入場が許されましたよ。



さて。司祭の方のお話が終わるといよいよこれからゲームがスタートするようです。そんなわけで、にわかファン(って、私のことか!)はいっせいに即席スタンドへ。



生憎のお天気で即席グランドはかなりぬかるんでますが、ゲームは予定通りはじまりました。現代版のサッカーに比べるとかなりルールはゆるく、サッカーというよりはむしろラグビーやアメフトに似ているのかも?手は使えるしつかみ合いもOKだし。とにかくボールをゴールに叩き込めばいいんだそうです。



このゲームが生まれた中世の時代。街の地区ごとに選手が選ばれ、対抗試合していたと言われてます。ちなみに今回行われたゲームはビアンキ(白組)対ヴェルデ(緑組)。見ていて気づいたんですが、選手のほとんどがいい歳のおじちゃん!なので思わず応援したくなります(笑)。



ところでこのカルチョストリコは毎年6月、フィレンツェの守護聖人サンジョバンニの日に合わせて行われるものなんです。なのでこの2月17日になぜこんなゲームが?と不思議に思っていたら•••会場で配られた地元紙。そこに、1530年のこの日に起こった歴史が書かれていました。



当時、神聖ローマ帝国とフランスとの戦いに巻き込まれていたイタリア。カール5世率いる軍隊にフィレンツェの街は取り囲まれます。が、そんな時であっても街の誇りをあえてカルチョストリコ開催で表現してみせたんだそうです。つまりそんな歴史を今に伝えるためのこの日のゲーム!ってなわけですね。偶然とはいえ、歴史的な日にこのゲームを直接見ることができたことに感謝です。


 ← 偶然出くわしたカルチョストリコにポチしてね。

最近の「添乗日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2024年
2023年
人気記事