奥様は海外添乗員〜メモリアル

添乗後記~渓谷の上の街ロンダ・パラドール編

    

再び東の空から昇って来た太陽に照らされるロンダの街。間もなく8時になろうという時間であるにもかかわらず行き交う人も車もほとんどなし。夜が遅い分朝の目覚めも遅い国だ。高台にある関係で朝晩はまだまだピ~ンと張り詰めた朝の空気が心地いい。それもこの朝から元気な太陽があるおかげだ。さぞかし今日も日中はいい陽気になることだろう?そう思いながらホテルに戻るとようやく館内にも人の動く気配。

    

今回宿泊したここロンダのホテルは現在スペイン国内に92箇所存在するパラドール(国営ホテル)のうちのひとつ。パラドールのそもそもの起こりは、ベガ・インクラン伯爵が現ファン・カルロス国王の祖父にあたるアルフォンソ13世に提唱して自分の所有するグレードスの山荘を改装し、パラドールとして公開した(1928年)のがきっかけとか。その後、荒れ果てていた歴史的建造物である古城や宮殿、修道院といった文化財を国家で買い受けあるいは借り受けて修復を施し、ホテルとして甦らせたパラドールの存在は見事スペイン観光の魅力のひとつになった。

    

ところでこの建物は18世紀初頭建造の市庁舎を利用したもの。数あるパラドールの中でもグラナダやトレドのものと並んで人気のホテルだ。なにしろこの立地。もちろん部屋によってその眺望は様々ながら、ロンダの絶景を一番楽しめる場所に建ってるんだもの。

    

まず中へ入ると、ロビーにはアンティ-クなソファが並んでいてのんびりしたくつろぎスペースが広がってる。

    

渓谷を挟む白壁の旧市街を眺めながらソファにもたれてのんびりお茶するのもよし。急ぎ足で歩き回る旅の中にそんなちょっぴりの時間が持てれば、それはその旅の貴重なエッセンスになるはず。

    

ちなみにパラドール=高級ホテルでは決してない(笑)。ヨーロッパならではの雰囲気や重みを感じられることは間違いないけれど、意外と素朴でスタッフたちもフレンドリーだ。これはお隣ポルトガルのポザーダ同様。ただ部屋数に限りがあるのでシーズンともなると予約は取りにくいし料金も上がる、それも事実だけど。

    

気になる部屋はこんな感じ。もちろんヨーロッパの他のホテル同様部屋の格差はあるから、もっとゴージャスなものもたくさん。これが一番オーソドックスなタイプと思って間違いないだろう。それでも新しいパラドールだけあってそれなりの広さはあるしとってもシンプルな造り。バスルームやアメニティーもしっかり4つ星クラス(イタリアなら間違いなく5つ星)並みだ。

    

さすがにまだまだ寒かったから今回は見合わせたけどこれからのシーズン、おもてのテラスで暮れ行く空やプエンテ・ヌエボのライトアップを眺めながらワイングラスを傾けるなんて、なかなかオツだよね。そのためには…やっぱり仕事抜きで来なきゃ~ね!



みなさんからのコメントはいつも楽しく読ませていただいています。ただ諸々の理由によりこの年明けからコメントへのお返しはしていませんのでどうぞご了承下さい。また旅関係のご質問やリクエストに関しては、できるだけ今後のブログ上に反映させていきたいと思っています。

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