今回の旅のはじまりは旧東ドイツ時代から東部ドイツの中心的な街として栄えてきたドレスデン。エルベ川を挟むように広がる街は「エルベ川畔のフィレンツェ」と称されるイタリアン・バロック様式で飾られた美しさを誇る。第二次大戦中の爆撃でその姿を留めることなく崩れ去った街の現在の姿の8割以上が、実は戦後の復興で再現されたものだとか。
そんな現在のドレスデンに今年もクリスマスの灯がともった。例年に比べても暖冬の今年。いつもなら冷たい雨は雪に変わっても不思議ではないこの時季なのに。暖かいのは楽だけど、クリスマスらしさが感じられない…とは地元ドレスデンっ子の声だろう。
それでも午後4時近くなって刻々と空が暗くなるのと同時にともりだす屋台の灯に心は躍る。そうなると濡れた石畳にもまた情緒を感じられるから不思議だ。
暗くなるのを待ちきれないのはみな同じとみえ、準備ができたばかりの屋台には次々と人垣ができはじめてる。
ようやく真っ白な湯気を上げはじめた屋台。冷たい雨をのがれた人々のオアシスは今夜も大活躍することだろう。
街の顔ともなるフラウエン教会前に設置された大きなクリスマス・ピラミッドにもオレンジの灯がともった。今夜もたくさんの人々の心を温めてくれるだろう。
第二次大戦の折の大空襲によって瓦礫の山と化したフラウエン教会。1994年にようやくはじまった修復工事の際には、焼け落ちた石の一部を再度同じ部分に組み入れる形で再建された。約11年もの歳月をかけてその美しい姿を甦らせた教会は「ドイツの原爆ドーム」とも呼ばれる。教会壁面の一部に見られる黒い部分が再利用された石=戦争の傷跡だ。
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