幽霊じゃないよ💦

＊画像は許可を取り掲載しています　

　今日は、８月１５日のエレベーターでの恐怖体験です。今から２０年前、一人暮らしをしていましたが、当時借りたのは新しく建てられた大型の高層マンションでした。家賃は４万５千円でワンルームです。近くにコインランドリーもあり、家具も備え付けでした。夜のおしごとのおねえちゃんも多く、２０代の若年層ばかりでした。借りた部屋は１０階で、友達も出来ました。はじめは挨拶だけだったのが、なんとなく気が合い、部屋に行き来するようになるパターンです。お隣に住んでいる人の生活音もよく聞こえました。うすい壁で、ギターの音がよく聞こえてくる部屋でした。インターホンがなかったので、突然部屋の前に二人組がいて、布団の訪問販売など勧誘もありました。そんな中、８階の角部屋に入居されたばかりの女性Ｆさんとも仲良くなりました。Ｆさんの年齢は４０代で、離婚後に娘さんと一緒に部屋を借りて、娘さんは６階に入居しているというのです。そして、休みの日には、部屋に呼ばれ、手料理をいただいたりしていました。入居して３年目、Ｆさんから突然の電話があり、「助けてほしい、すぐに来て欲しい」とおびえた様子でした。部屋に行くと、顔は真っ青で、「毎晩、夜中になると複数の人数の子供の声と、歩いている音が壁側から聞こえてきて、眠れない。」というのです。そしてＦさんは、はっきりと「自分の住んでいる角部屋だけが、霊道になっている。」と何度も言うのです。そして、霊はエレベーター付近からやってきて自分の部屋を通ると言います。Ｆさんは、鬱病を患い薬を服用していることを聞いていましたので、きっと薬の副作用で、幻覚をみているのかな？と、そのときは思いました。

　８月１５日の夜中

　私の部屋は、怖いことはおきなかったので普通に過ごしていましたが、お盆休みは８月１３日から６日間もらうことができ、その年は実家に帰省せず部屋に居ることにしました。マンションではゴミ捨ては２４時間できたので、夜に捨てに行っていましたが、その日は長々とテレビを見て、すっかり捨てるのを忘れ、夜中の１２時に、捨てに行きました。１０階からエレベーターに乗り、１階を押しましたが、９階で止まりました。止まったのにドアの前のガラスに誰もいませんでした。エレベーターのドアは普通に両開きで開いて、４秒くらいで閉まりました。そして７階でも止まり、誰もいないので、ボタンを押して閉じました。エレベーターの隣には階段があるので、ピンポンダッシュのような誰かのいたずらだと思っていました。誰もいないのに止まった階は９階、７階、６階、５階、３階です。そして２階でも止まり、ドアが開きました。目の前には、モヤのような白いものが見えました。よく考えると階数のランプもついていないのに開閉してきたことに恐怖を感じ、急いでドアを閉めました。しかし、ボタンを押してもなかなかドアが閉まってくれず、数秒遅れで何とか閉じて１階に着きました。ドアの向こうには、細い男性が立っていて、目と目が合いました。人間がいることに感謝、これで降りることが出来ると安心しました。ところがエレベーターが１階で止まったのはいいのですが、２０センチしか開きませんでした。それからまた閉じて、男性は乗ることができず驚いた表情でした。私も降りられず、閉じ込められたと思いました。するとエレベーターは、いきおいよく上昇し始めました。恐怖は限界で、緊急のボタンを押そうとすると、２階で止まりました。ドアが普通に開いたので、すぐに抜け出し、階段で降りました。男性は、エレベータの前にいました。私は外のゴミ捨て場へ行き、マンション内に戻ると、男性は、来ないエレベータをあきらめて隣の階段から上がり始め、私も怖かったので、後を追いかけるように上がり始めました。男性は足がはやくなかなか追いつきません。３階までいくと、ようやく男性の姿が見えたので、私は男性のいる方へ手を伸ばし「ちょっと待ってください！一緒に行きましょう！」と言おうとしましたが、息がきれて思うように声が出ません。男性は後ろを振り返り、追いかける私の姿を見ると、とっさに「ひぇっ」と言い、目は一瞬見開き、驚いた様子で、今までよりも数倍早いスピードで走りました。長い前髪をしていた私の事を見て、幽霊だと勘違いしていたのでしょうか、「待って！違うのよ！」と必死に追いかけましたが、男性は８階で消えてしまいました。私は８階から１０階までの階段が、何かがいるようで怖かったのですが、一人で上るしかありませんでした。

　後でわかったのですが、霊が帰る時間帯は、８月１５日夜中から１６日のようですので、真夜中の外出は控えるようになりました。エレベーターの現象は、子供の霊のいたずらだったようにも思えてきます。