後に新選組となる彼らが、江戸から京都を目指して歩いたらしき中山道。
その一部となる奈良井宿(中山道34番目宿場)に行ってまいりました。
くしくも日どりは、西暦でいう土方歳三さんの御命日。
彼らがまだ、夢見て歩いたのかもしれない道のりの途中。
中山道六十九次といいますから、ちょうど真ん中あたりでございましょうか。
長くつながる落ち着いたたたずまい。
タイムスリップしたような感覚。癒しの空間でした。
関西方面からは、名古屋から特急しなので、中津川へ。
中津川から鈍行電車でがたごとと。
まさにのんびり旅。
平日ってこともありますが、特急の中も鈍行電車も人もまばらでさらにのんびり。
それでもですよ、中津川で、ちょっとしたインターナショナル。
わたくし、英語駄目人間でございますれば(>△<)
突然のエクスキューズミーにキャーってなりました。
この電車、この駅に止まりますか?って聞きたかったようで。
もう、身振り手振り。
しかも知らない町の事でございますれば、駅名もわからないありさま。
幸いにも、後ろには止まる駅が表示された看板があって、それを互いに指さしながらなんとか。
いやはや。ほんと、この旅、この後もなかなかにインターナショナルなのですよ。
それはまた後程ということで。
鈍行電車にガタンゴトン、のんびりと景色を楽しんでいると、思わぬアナウンスが。
もうすぐ、左側の窓に下に、日本百景のひとつ、「寝覚の床」が見えるとの事。
もちろん、それは、見ないといけますまいと、下をのぞけば、美しい景色。
木曽川に、白い岩肌、緑の水。
ちょっと得した気分になりました。
そして、ようやく、「奈良井宿駅」到着です。
昔懐かしいような小さな駅すが、駅舎は木造で椅子も多く用意されていて、1時間に1本くらいしかない電車を待つ間、別れを惜しみながら最後の語らいができるような感じ。
切符は、駅舎へ行くまでもなく、電車をおりたら、もうホームでの回収。
その後駅舎にたどりついたなら、観光案内書の方が笑顔で地図をわたしてくれました。
本日ご一緒する雪村さまは、高速バスで江戸からいらっしゃいますれば、しばし駅舎でのほほんと、到着を待ちまして。
ほんと、空気がゆっくり流れてるものだから、待つのも苦にはならないものでして。
駅舎をパシャパシャ、外の景色をパシャパシャ、椅子にすわって、ぽへーっとタイムスリップです。
合流しましてからは、早速に、道のりを歩きます。
茶色い木の建物のつらなり。
落ち着きます。
ただ一つ、落ち着かないのは、燕燕、燕(笑)。
かなりの燕さん。せっせととびまわっていまして、人間を怖がる様子もなく、つっこんでくるんじゃないかというほどに低空飛行だったり。
これまたのどかだからこそかもしれません。
私、本当に、こういう木の建物好きでして(昔はそうでもなかったのに・・・歳くった証拠か?いやいやいや)。見ているだけでテンションあがります。
店先の演出や、花も茶色に生えますし、山の緑も、晴れ晴れと。
出だしは、ほんと、晴れからのスタートで、幸先よい感じでした。
まったりゆったり道を行く。
ここまでゆったり旅って本当に久しぶりな気がします。
奈良井宿といえば、NHKの連続ドラマ小説「おひさま」の舞台でもあるそうで、私、この番組は、ちらちらしか見てなかったのですが、そんなロケ地となったことを示す表示などもちらほら。
店先の華や飾りも緑に映えます。
建物が、資料館のようになっている場所もちらほらありまして、まずはそちらへ行ってみました。
【上問屋資料館】
入館料300円。
写真もお好きにどうぞとのことで、さっそくパシャパシャ。
明治天皇も立ち寄られたとのことで、碑などもたってます。
二階にもあがれまして、格子戸から見下ろす風景もまたおつなものでございます。
京都の角屋さんでは、二階は写真駄目なので、ちょっと嬉しかったり。
さらには、このいろりなんかも、いいですねぇ。冬場に、こういういろりで頂くお鍋おか・・・想像するとほんわかしたします。
立ち上る煙に、日のぬくもり。
使いこまれ、いぶされた黒々とした梁や建物。
昔懐かしい空気がしみ込んだ空間。
貴重な資料館でございました。
もう一つ、中を資料館にしている建物。
【中村邸】入館料300円。
こちらにもお邪魔してまいりました。
こちらは、元櫛問屋のたてもの。
お写真不可でございます。
はじめに少し、建物の説明などいただいてから、自由見学。
こちら、ドラマ「おひさま」では飴屋さんとしてつかわれたところだそうで。
セットの装いになった写真をみると、いやはや、かわるものです。
カラフルな飾りや、かけかえられた看板。
一瞬言われないとわからない勢いで。
ビフォーアフターみたいで面白かった♪
建物も、中心が、台所になっているので、吹き抜けにしてあるため、階段が両側にあって、二階も二つ。
倉のようにもみえる作業場所?だったらしい場所にも、たくさんの種類の櫛の展示もしてありました。
こちらにお邪魔している間に、まさかの雨。
とはいえ、どしゃぶりという感じではなく。
こういう場所では、土砂降りじゃなければ雨もまた、情緒をふくらませる演出にみせるから不思議です。
しとしと雨と、宿場町はなかなかよく合います。
蛇の目傘などさしてみたくなりますねぇ。
お昼ご飯は、やはり蕎麦をと「相模屋」さんへ。
とろろの温そばをいただいたのですけども、とろろたっぷりふっかふかで、出汁もおいしくて、幸せでございました。
冷たいおそばも山芋とろろが、たっぷりで。
こちらもすこぶるおいしそうでした。
あそこまで、いっぱいとろろつけて食べるなんて、そうそうない気が。
その後もいったりきたり、何往復しても、歩いてるだけで癒される路。
所々にある水場も、旅の疲れを癒す場所だったのでしょうねぇ。
体を拭いたり、口を潤したり。旅装束の人々が今にも目に浮かびそうです。
そして、木曽の大橋も見てまいりました。
今つくったばかりの勢いな綺麗な橋ですが、大きくて、わたりがいがあります。
夜はライトアップもされるようで、大きなライトも接してあったりしました。
道行きには、しろつめぐさや、ツツジの花もまだ咲いていてて、のどかな空気に包まれておりました。
さても、いろいろ歩き回ったら、やはりお茶も頂きたい。
ということで、お邪魔したのは、
【松屋茶房】さん。
赤い傘と、看板わんちゃん二匹。
ピアノとショパンっていう、素敵なお名前のワンちゃんたち。
ぬいぐるみなみの可愛さ。
だんなさんも奥さんもとってもいい方。
←マスターが大好きなんですねぇ。
コーヒーをたてて下さってると、このラブリーな後ろ姿。じーっとそちらを見てるんです。
こんな素敵なお店で、紅茶とリンゴケーキをいただきました。
いやはやまさかの、マスターとの戦国トーク勃発。
いろいろと歴史に詳しいマスターとの会話。幕末トークもできたらなおだったんですけども、これだけ歴史トークができるとはなんともはや。
やはりこいういう場所にこられる方は歴史好きな方も多いようで、いろいろ聞かれたりして、わからなかった事は調べてなどしているうちに詳しくなられたのだとか。
美味しいお茶と、ケーキとトーク、いいお時間が過ごせました。
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