パピとママ映画のblog

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チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像★★★

2014年04月06日 | た行の映画
海堂尊原作の小説を映像化したシリーズの最終章となる医療ミステリー。死因究明システムの一大改革に取り組む主人公たちのもとに舞い込む脅迫状に、死亡事件を絡め、医学界を揺さぶる衝撃が描かれる。伊藤淳史や仲村トオル、松坂桃李、西島秀俊ら歴代キャストのほか、桐谷美玲や生瀬勝久などが共演。監督は、本シリーズやテレビドラマ「都市伝説の女」などに携ってきた星野和成。映画版ならではのオリジナルストーリーが盛り込まれていることにも注目。
あらすじ:国、自治体、東城医大が死因究明システムの改革として取り組む、日本初のAi(死亡時画像診断)センターが発足する。東城医大の田口(伊藤淳史)と厚生労働省の白鳥(仲村トオル)もこのプロジェクトに参加していたが、こけら落としとなるシンポジウムを前に、東城医大に脅迫状が届く。一方、死因が判別できない医学関係者の集団不審死事件が発生。そしてAiセンターが始動する当日、医学界を揺るがす出来事が起きようとしていた。

<感想>海堂尊の医療ミステリーを原作にしたTVドラマの劇場版にして最終章である。今回は厚労省の白鳥に仲村トオルと、心療内科の田口に伊藤淳史というコンビが、新薬の副作用による薬害問題と、画期的な医療システムの導入を巡り、厚労省を巻き込んだ事件に挑む。それに西島秀俊ら過去のTVシリーズの出演者も登場。

まるで喧嘩友達のような凸凹コンビの白鳥と田口のお二人さん。テレビシリーズの延長なので、さすがに息が合っている。ですが、集団不審死事件の謎解きよりも、国際“Ai”センター開設を巡るドタバタにパニック映画のような緊迫感がある。
テレビシリーズを見てないのだが、劇場版の前作「ジェネラル・ルージュの凱旋」を見て面白かったので今回も期待してしまった。それでも練り上げられたキャラクターの適材適所で、そのままこの世界へ入っていけた。脚本は「神様のカルテ2」と同じく後藤法子。飛び交う医学用語も、無理なくドラマに溶け込んでおり、アベレージが高いです。

それにしても、テレビ版を見ていないので、何故に唐突に西島秀俊や栗山千明が登場するのか、これが理解できないのだ。歴代キャストの総出演で顔ぶれは賑やかなのだが、無関係の同窓会に参加したような疎外感が付きまとうような感じがした。

東城医大の救命救急センターの“チーム・ジェネラル”こと速水の西島秀俊&滝沢の松坂桃李の師弟コンビが復活。この西島秀俊演じている救命医の医師が、ほぼ全篇を通して、チュッパチャプスを口に突っ込んだままでいるのは、前作の堺雅人をイメージしてなのか。
そして、アメリカ帰りの医師ということで、テンガロンハットと被ったままでいる生瀬勝久など、ベタなキャラ立てにはここまでしなくてもという感じもある。そういうのが気になってしまい、物語に夢中になれないノリと空気感にはウンザリ気味でした。

それに、取材を通じて田口と知り合った医療ジャーナリスト、別宮の桐谷美玲は積極的に真相究明に乗り出します。しかしですよ、、海辺の別荘の地下室で会議するのも変ですから。みんなが飲んだ水が重水だということも、東城医大ならすぐにでも検査をすれば分かるはず。

犯人の目的は、白鳥がMRI診断の権威である東堂(生瀬勝久)を招いて進めている死因究明システム“Ai”導入の阻止だったわけ。それが、ラスト近くで東堂が発表する寸でで、コンピュータウィルスでハッキングだって、今の時代は何でもPCに頼っているからね。
でも、最後まで犯人が女性だということは分かっていても、まさか彼女が犯人だとは気付かなかった。犯人の家族も薬害の被害者ですでに亡くなっていたという。その犯人の想いが、私的、公的という二つの線から描かれることで、何だかやりきれないような映画の印象としては薄い感じがして惜しいですね。だから、その分テーマも弱く感じられてしまった。

重水を飲んで人間を殺すことができるのか、調べてみました。
注:ウォーターサーバー大全集より抜粋
重水とは?  重水と軽水の大きな違いは、物質の溶解度や電気伝導度そして電離度といった物理的な性質や反応速度です。
軽水は飲料水としての利用が可能なのに対して、重水は飲料水には適しておらず、大量摂取においては死を招く可能性があります。
重水は生体内反応に悪質な異常を来たします。生命を持つものは重水の中では生命を維持することが出来ません。 植物も一切発芽出来ません。
重水が主に使われるのは原子炉や放射線治療の減速材としてです。また放射線治療の減速材としても使われています。
毎日必ず飲んでいる水、・・・これは大変勉強になりました。

チーム・バチスタの栄光(2008年2月12日観賞)

ジェネラル・ルージュの凱旋 (2009年3月11日観賞)
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