パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ポイントブランク 標的にされた男★★★

2015年05月21日 | DVD作品ーな行、は行
『7番房の奇跡』などのリュ・スンリョンと『怪しい彼女』などのイ・ジヌクが共演を果たし、『この愛のために撃て』を韓国でリメイク。殺人事件の容疑者となってしまった元傭兵(ようへい)と妻を誘拐された医師が、激しい追撃をかわす姿を描く。女性刑事を『依頼人』のキム・ソンリョンが演じ、医師の妻を『後宮の秘密』などのチョ・ヨジョンが好演。敵味方入り乱れる攻防や、生身の痛みが伝わる過激なアクションに興奮。
あらすじ:ある晩、ミョンジンビル付近の道路で交通事故が起き、同ビルで起きた殺人事件の容疑者ヨフン(リュ・スンリョン)がテジュン(イ・ジヌク)の勤務する病院に運ばれてくる。ヨフンの治療を終え、テジュンはいったん自宅に戻るが、身重の妻ヒジュ(チョ・ヨジョン)が何者かに拉致されてしまう。さらわれた妻を取り戻すには、病院からヨフンを連れ出すしかなく……。
<感想>前に観賞した、フレッド・カバイエ監督のフレンチノワールこの愛のために撃て」(2010)のリメイク版。監督は学園ホラー映画「ブラッディ・ミッション」のチャンで、殺人事件の容疑者に仕立て上げられた元傭兵と、誘拐された妻を助けようとする医師、2人を追う刑事や正体不明の犯罪組織が入り乱れ、駆け引きを繰り広げるノンストップ・サスペンスアクション。

主演は「王になった男」のリュ・スンリョン、高倉健と寺尾聡を混ぜたような元傭兵のリュ・スンリョン。そして堺雅人似の医者イ・ジヌクがそれぞれ弟と妻の安否で、共に闘うことになる。警察と敵の両方から追われるヒッチコック的プロットが抜群なのだが、短いショットでつるべ打ちされるアクション描写で、観客は中々物語に追い付いていけないのだ。
中盤での意外な人物の死により、最も悪いやつが露見してからは、俳優の演技合戦で堪能させているのもいい。病院や閉鎖された遊園地、ショッピングモールなど、空間活用も工夫されていて良かった。

ですが、巻き込まれ型事件の謎を解き明かす語りは少々弱く、特に医者と妊娠中の妻が絡んでくると、急にベタつくのだが、追われる元傭兵と、追う刑事のキャラクターが物語を越え始めると、エンジンがかかってくるのだ。
決して饒舌ではない元傭兵が、がむしゃらに暴走して、大型車で警察署に突っ込むのは、とうてい賢いやり方とは思えないが、何だかもう、そうするしかないという得体のしれない説得力はあります。
共演に「怪しい彼女」イ・ジヌク。それにしてもユ・ジュンサンが、初の悪役キャラを容赦なく、クライマックスの殴り込みバトルなど、超人的な殺人スキルを駆使して追撃をかわす、痛くて過激なアクションが、いかにも韓国らしくスリル満点なのが最高。芸域広すぎには感心しきりでした。サスペンス・アクション好きには堪りませんね。
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