パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

コンフィデンスマン/ある詐欺師の男★★.5

2015年12月09日 | DVD作品ーか行

「パルプ・フィクション」、「ジュラシック・パーク」などに出演した名脇役俳優サミュエル・L・ジャクソンが、製作総指揮・主演を務めるギャング・アクション。元天才詐欺師が大切な人を守り抜くため、やむを得ず再び裏社会へと足を踏み入れていく哀愁を描く。その他の出演は「テイク・ディス・ワルツ」(11)のルーク・カービー、「フル・モンティ」(97)のトム・ウィルキンソンほか。
あらすじ:親友を殺した罪で25年の刑期を終え出所した元天才詐欺師フォリー(サミュエル・L・ジャクソン)には、帰りを待つ者など誰一人いなかった。そこに突如現れた、殺した親友の息子イーサン(ルーク・カービー)の誘いでバーを訪れたフォリーは、アイリス(ルース・ネッガ)と名乗る若い女と出会う。やがて愛が芽生えたアイリスと共に新しい生活を送ろうと決心したフォリーの前に再びイーサンが現れる。彼はフォリーの罪悪感を利用し再び詐欺を持ちかける。断れば、イーサンの卑劣な罠によりアイリスの身は危険にさらされる。フォリーが愛する者を守るために残された道はただひとつだけだった……。

<感想>還暦過ぎても精力的なサミエル・L・ジャクソンが、脚本を気に入り制作も兼ねて主演。信用詐欺の例え話「善きサマリア人」をモチーフにしたコンゲームに、最悪な罠に落ちた男が第二の人生を賭けるクライム・サスペンス映画。
最近では「キングスマン」、「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」に、そして「ビッグゲーム 大統領と少年ハンター」が公開され、さらにはアニメやゲームの声優など働き者のサミエル・L・ジャクソン。
本作では彼が主演の、ハードボイルドにはちょうどいい長さのB級映画。ワケありの孤独な女性と愛し合い、束の間の幸せに初めて生きている実感を得るが、衝撃の事実を知らされて、怒りと悲しみの涙目パンチが炸裂!

詐欺師として開きなおってからは、ハッタリかました説教オヤジなど、いつものサミュル節も炸裂するなど幅広い熱演であります。ルーク・カービーが「テイク・ディス・ワルツ」の好青年から一転して、悪賢い卑劣な役を演じ、組織のボスのトム・ウィルキンソン、「フィクサー」に出演していた彼もハマリ役で、ジャンキーのメンヘラ・ヒロインには、「プルートで朝食を」のルース・ネッガを起用するなど。ニール・ジョーダンの影響を受けた監督デヴィッド・ウィーヴァーの演出も的確。
冒頭とラストのモノローグが重なる「アローン・イン・ザ・ダーク」のエラン・マスタイの脚本は、悲痛すぎるのだが、それゆえクライマックスでは、父娘コンゲームの芝居がより重く感じられて、スリリングに活きてくる絶妙な設定ではあります。
ですが、タイトルの詐欺師となっているのに、あまりそれらしくはありません。
もたつくことなく90分と無駄のない展開で、個性派俳優たちの確かな演技でもっているような、ハードボイルドには丁度いい長さなっている。それに、寒々としたトロントの風景も効果的な背景で良かったと思います。

2015年DVD鑑賞作品・・・66映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング