パピとママ映画のblog

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つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語 ★★

2013年02月01日 | た行の映画
『今度は愛妻家』でも夫婦愛をテーマにした行定勲が監督を務め、直木賞作家井上荒野の小説を映画化した恋愛群像劇。死の床にある妻を中心に、彼女の夫によってもたらされた思わぬ知らせに振り回される男女のドラマを描き出す。愛に全てをささげた主人公を演じるのは、『テルマエ・ロマエ』も好評だった阿部寛。小泉今日子に野波麻帆、風吹ジュンに真木よう子、忽那汐里に大竹しのぶら大物女優から若手まで豪華共演の物語に熱中する。

あらすじ:艶という女と大島に駆け落ちして結婚した松生春二(阿部寛)は、奔放な妻の不貞に悩まされてきた。そんな艶が病に冒され、昏睡状態に陥る。何度裏切られても献身的に愛してきた松生は、彼女を失うことに耐えられない。彼は、過去に艶が関係を持った男たちに、愛の深さを確かめようと思いつく。
東京で一見平穏な生活を営む何組かのカップル&家族に突然もたらされた艶の話。松生の元妻・早千子(大竹しのぶ)は、娘の麻千子(忽那汐里)から大島へ行くことを提案される。大島の美容院で働き、松生とも面識がある百々子(真木よう子)は、艶がストーカーとなって追いかけた男の恋人だが、艶に対する松生の愛を見て、自分の恋に対する自信が揺らぐ。1年前に自殺した夫が艶の愛人だった可能性がある橋川サキ子(風吹ジュン)は、夫の死の理由を探し求めていたが、松生からの連絡を受けて、大島行きを決意する。
艶の最初の夫の愛人・橋本湊(野波真帆)は、不動産会社に勤務しているが、艶と自分のどちらが愛されているのかを確かめようと考える。艶の従兄の妻・石田環希(小泉今日子)は、小説家である夫の作品の登場人物が、艶をモデルにしているという話を耳にし、さらに松生からの電話で夫と艶の関係を疑い始める……。夫の、恋人の、父のそれぞれの様子から、艶という未知の女との肉体関係を感づいてしまった女たちは、突然自分たちの人生に割り込んできた艶という存在に困惑する。目の前に見えているはずの“大切な人”が知らない顔を見せた時、人は愛を確かめ、見つめ直す……。

<感想>阿部ちゃんのファンなもんで観に行きました。この作品は、阿部ちゃん演じる松生という男が、艶という女とカケオチして大島に住み着き、スナックみたいな店を経営していた。ところが艶が病気で危篤状態に陥り、今まで艶と関係を持った男どもに電話をして最後の艶と会ってくれと頼む。そして、艶のことを今でも愛しているのか、俺よりも艶のことをどれだけ愛しているのかと。何だか、頬が痩せこけて、自転車を必死にこぎ病院へ行く阿部ちゃんが、そんなにまでして愛した艶という女のことが知りたくなりました。
ですが、病院のベットに寝たきりで肝心の艶という女の顔も見えないし、艶の過去の男たちとの絡みとかも見せません。ただ、艶が男好きで自由奔放な女だとしか分かりません。ですが、この群像劇のような、グダグダとした展開は面白くありませんね。
この物語となる、艶と関係をもった男たちが、今では別の女と暮らしているわけで、その女たち6人がそれぞれ自分の夫または恋人の昔の女、艶のことをどう思っているのか、とか、それでも艶に一目会ってみようと思い立ち、大島までやってきて艶と病院で対面する。

そういうわけで、これは艶がかかわりを持った男たちのその後の女たち、その女たちの感情というか、想いとかを綴っているようです。
一番気になっていたのは、艶とカケオチまでした夫松生の妻大竹しのぶ。彼女は今でも夫のことを愛しているみたいだし、大島の艶と夫の写真を壁にかけて眺めているのだ。結局娘にせかされて大島まで夫と艶に会いに行くのだが。夫の行動が許せないということではなく、もし艶が亡くなればまた自分の所に戻ってくるかもしれないと、淡い期待をしている、そんな感じがした。

娘はと言うと、父親がそんなふしだらな女とカケオチまでするのを許せない。それを理由に腹いせではないが、大学教授と関係を持つのはどうかと思う。そして「お父さんの気持ちが分かった」と、男とはこういうものだと、納得する娘。
2番目は艶の元夫である岸谷五郎、その不動産を管理する女が野波真帆。岸谷の愛人となり夜な夜な家に押しかけて、関係を持つ。いつもは喜劇のような作品に出るのが、今回は岸谷が珍しく着流しの着物で、メガネをかけ、いかにも小説家のような姿に驚く。愛人の野波真帆は、私には初めての女優さんで、この女、働いている不動産屋の社長とも関係持っているみたいで、全裸シーンもあるのですが、どうってことないです。この人は運命の人かもしれない。でも、彼の過去の女が気になる、その女よりも自分は愛されているのか、って、ちょっと欲張りすぎない。
3番目は、艶が大島に来てストーカー行為をした男の女、真木よう子の存在。この女は、遊び人のような若い男が、年上の艶が追い回して体の関係なんてないのだが、その男が女好きで、子供までいるという設定。どこが良くてこんな男に惚れているのかよく分からない。でも、愛しているから付き合っているのだろう。
4番目は、夫が艶と付き合い、その後自殺をしていた男の妻、風吹ジュン。大島までやってきて、夫が自殺をする直前までメールのやりとりをしていたというのだ。その内容も、夫と艶との赤裸々な内容のメール。それを松生に見せつけられる。いつまでも夫を信じて愛していたのだろう。こんな裏切り行為があるなんてと。自分は夫のなんだったのだろうか、と浜辺で泣き崩れる女。

5番目は、従兄の妻小泉今日子。艶の最初の男で、レイプされたというのだ。そして小説家である夫が、艶をモデルにした作品が受賞する。妻はまさかその従兄の艶と夫の関係まで知らなかったのだが、そこへ夫の愛人である女が現れ、艶と夫の関係をほのめかされる。そして赤ワインをかけあいながら取っ組み合いの喧嘩のシーン、これは見応えありでした。とにかく、艶という女と肉体関係をもった男たち、どうってことない女好きのふしだらな男ばかり。その男と現在関係を持っている女たちが、女が悲劇のヒロインとしてではなく、昔の女、艶に振り回される群像劇です。
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