パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

タイニー・ラブ ★★★

2016年05月13日 | DVD作品ーた行
同棲相手のスティーブン(マシュー・マコノヒー)に妊娠を告げた新進女流画家のキャロル(ケイト・ベッキンセール)。しかし子供を欲しがっていたはずの彼がなぜか喜んでくれない。
数日後、訪ねてきたスティーブンの兄ロルフ(ゲイリー・オールドマン)を見てキャロルは、その小ささにびっくり。スティーブン以外の家族は、ドワーフ(小人症)なのだと聞き、ショックを受けてしまう。
生まれてくる子供も小人症ではないのか? 募る不安にもスティーブンは何も答えてくれず、替わりにロルフが叔父さん一家を紹介し、ともに親身に相談に乗ってくれた。明るく前向きに生きる彼らの姿に、自分を恥じ、ロルフに惹かれる自分を感じたキャロルは、出産を決意するが…。
2003年、監督:マシュー・ブライト『トリックベイビー』/脚本:ビル・ワイナー(作品資料より)

<感想>遺伝的なものなのか?・・・私には小人症のことをよく知りませんが、映画の中で俳優さんが演じているのを見ることがあります。この物語も最初から、彼ら小人症の大人の男が二人改造バイクに乗ってるところから始ります。
その映像の中の彼らは、なんら私たちと変わりなく健常者の人間と同じように生活しているわけで、小さく生れたことを受け入れ堂々と人生をエンジョイしている。
この物語は、最初は普通の人間同士のカップルのラブストリーかと思ってましたが、問題は彼女が妊娠してしまい、彼の一族が小人症だということ。
たまたま、キャロルの彼氏のスティーブンが普通の体で生まれ、それも双子!。お兄さんが小人症に生れたわけで、小さい頃から二人は仲が良いのです。でもスティーブンの方がやはり心に一族の血統を受け入れていないわけで、・・・・彼女が妊娠と分かると嫌な顔をして喜ばない。お兄さんのロルフが、自分の家に連れて行き現実を彼女に見せ納得させます。
本当だったら、彼女の方が動揺して子供を産まないことにしようと考えるのに、この物語では反対に彼なんですね。彼女に一族のことを隠してたわけで、生れてくる子供は確率で小人症の子供が生まれる確率が高いんですもの。
キャロルの両親も、彼の家族を見てまず、母親が驚くのですが父親が生れてくる子供のことを思って結婚を許すのです。それに、彼のお兄さんって無口だけど思いやりのある優しい人。子供が生まれても抱いてくれない彼。自分の子どもを見て拒絶する。それが分かってキャロルは、ロルフの家に子供を連れて生活することになるのですね。

彼となら、子供と一緒に穏やかな暮らしができると思う。彼女が兄のロルフに惹かれのは当然だと思う。この物語りの様々な不安に揺れ動くヒロインを、ケイト・ベッキンセールが等身大に演じ、恋人役にはマシュー・マコノヒーが。そして彼の心優しき小人病の兄に、名優ゲイリー・オールドマンが演じています。
エキセントリックな役を演じたら当代随一なオールドマンが、小人役に挑戦!__マッド・バイオレンス男役が多い彼が可愛く見えてしまう、とってもお茶目な作品。
そうそう、ロルフの小人症の友達の彼女役で、パトリシア・アークエットが始めっから、ヒッピー風のドレッドヘアーとミニスカートで出演している。
モーテルに泊まることになるのですが、3人を見てその支配人の言い草が、「大人1人に子供が二人だな」なんて差別用語を平気で言う。
小人病というシリアスなテーマを扱いながら、恋愛や親子の絆を巡って誰もが経験する心の葛藤を繊細かつ鮮やかに描き、さわやかな後味を残すハートフル・ラブストーリーです。

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