パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ダブルフェイス 秘めた女 ★★★

2016年03月19日 | DVD作品ーた行
ソフィー・マルソー、モニカ・ベルッチというヨーロッパを代表する2大女優が共演したサスペンスドラマ。監督・脚本は「8人の女たち」の脚本を手がけたマリナ・ド・バン。原題:「NE TE RETOURNE PAS/DON'T LOOK BACK」
製作国:2009年・フランス(110分)監督・脚本:マリナ・ドゥ・ヴァン
出演:ソフィー・マルソー/モニカ・ベルッチ/ブリジット・カティヨン/アンドレア・ディ・ステファノ/ティエリー・ヌーヴィック
あらすじ:作家で2人の子供の母親でもあるジャンヌ(ソフィー・マルソー)は、ある日、家の中の様子が少しずつ変化していることに気づく。やがて異変は彼女の顔や体にも表れ、徐々に見知らぬ女(モニカ・ベルッチへ)と変身していった。
信じられない事態にジャンヌは狼狽するが、周囲の誰もが驚く素振りさえみせず、それどころか夫や母親まで別人に変わってしまう。偶然母の家で見つけた古い写真を手がかりに、真相を探るためイタリアへと渡るジャンヌ。だがそこで、思いもかけない真実が彼女を待ち受けていた…。(amazonより)

<感想>だいぶ前にレンタルしたもので、劇場未公開作品です。主演にソフィー・マルソーとモニカ・ベルッチというだけでも見たいという気分にさせてくれます。ソフィーがモニカに変貌するというストーリー。顔だけでなく性格も変わりまったく別人になってしまう。これはジャンヌが大事故の影響で8歳までの記憶がないということ。それを克服したくて小説を書くも出版社から酷評されてしまう。
物語の展開は、突如部屋の配置や、家族に対して妙な違和感を感じ始めた主人公ジャンヌ(ソフィー)に降りかかる過去の謎と、その苦悩を描いた物語。

主人公の内的世界の変化が現実世界に投影され、過去と現在、パリとイタリアと時間と空間が混在するなどパラレルワールドの世界観が感じられます。
実は主人公ジャンヌは、事故で死んでしまったのですね。フランス人のナディアに養女として育てられたローザマリア。そこに彼女と同じ年頃のジャンヌがいて、凄く仲良しだったのですね。それがパリへ向かう途中に車の事故に遭い、ジャンヌは亡くなりローザマリアが生き残り記憶を失くしてしまった。自分をジャンヌだと思っているローザマリアに、養母のナディアはジャンヌとして育てることにしたわけ。周りの人達は、ローザマリアと思って接しているのだが、本人がジェンヌだと思い込んでいるので逆らわないでそう言わせておいたみたいだ。

ところが結婚して子供を産んで、小説を書き始めたことから自分が本当は誰なのか?、という過去の記憶が甦り人格の葛藤が幻覚として見えてくるようになる。
ソフィーとモニカの姿が入れ替わる過程は、何となく不思議な感覚にさせられCG合成のようなモニカとソフィーの顔が半分半分になったり、主人公のジャンヌを二人の女優で演じているのですが、彼女の精神面での世界観の中での物語なわけで、身内からするとローザマリアがジャンヌに成り切って生きているという事実は変わらない。この辺りがちょっとサスペンスタッチですよね。しかし二人の絡みのベッドシーンはいらなかったのでは、モニカはどうしても脱ぎたがるのが好きね。
そのことにやっと気付いたローザマリアの、心の中の不安と苦悩を描いているのだが、見ている側としては何だか理解不能な展開で、主人公ジャンヌの精神面の思わせぶりな演出には、最後の結末のつまらなさと観る者に解釈を委ねるような終わり方には考えさせられます。
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