black potion no.6

三十路のモーターサイクル好き、徒然日記です。

2009年07月01日 11時59分26秒 | movie
『エヴァンゲリオン2.0破』を観てきました。

さて、さて。
10年前大ヒットしたオタク映画のリメイクです。
自分もTV、映画すべてオンタイムで観てきました。

テーマが「拒絶と受容」で、最後は徹底的な「拒絶」と徹底的な「受容」そして、ラストのほんの小さな決定的な「拒絶」でおわるという、、、見るとブルーになる作品ですw
なんであんなに流行ったんだろう?

さて、以下はネタばれになりますので、観たい人は観てから読んでみてください。







































新シリーズ第一段『エヴァンゲリオン1.01序』は、TVシリーズ第6話までを現代のCG技術を足して、また補足的なことを新たに足して作られたものでした。

しかし、今回から一挙に今までの方向から転換されていきます。
第二支部破壊の真相から始まり、新キャラ「マリ」の登場。
加持が第二支部から持ち帰ったものの中身もかわり。
いままでのストーリーがすこしづつ、「破壊」されていきます。

『破』はだいたいTVシリーズ第7話から23話までの話なのですが。
TV版では、すこしづつ「受容」がおこりかけてから、最後の徹底的な「拒絶」と「受容」にむけて話が動き出す場面でした。

今回特徴的なのが、レイの食事会、アスカの自信と気づかい、シンジの自分の意思による行動。
前回も救われるストーリーから、一挙に破滅へと向かっていったので、たぶんその流れなのでしょうが。
それにしても、各キャラクターの他人とのコミュニケーションに驚かされます。

そこで象徴的なのが、ゲンドウがシンジに「大人になれ」といい、シンジが「僕には、何が大人なのかわからないよ」というセリフです。

前回では、コミュニケーションのシーンは、「手」がそれを象徴して描かれていましたが。
今回は、より進歩して、「食事」がそれを象徴していきます。

「手」は、求めあい絡めあうことはできても、けして越えられない壁を強調していたように思います。
しかし今回は、手作りの「食事」をお互いが相手のために作りあい、「食べて」もらう。

前回のより直接的でグロテスクな表現より、いかに進化したことでしょう。

プログラムにも書かれていましたが、「EVAは庵野監督そのものである」とあります。
やはり、根本の性格は変わっていなくても、この10年で安野モヨコさんとの結婚などで、人間関係に関する認識に変化があったのでしょうか。

前回の「男性性」「父性」への嫌悪と軽視、「母性」への歪んだ視点などが、すこし緩んできた感じがします。
少し大人になってきたかなw
まぁ、4部作だそうなので、この後どうなるか分かりませんけれどw

TVシリーズや、前映画版を観て「人間関係への不信」の歪みを見せつづけられた気持ち悪さ。
それが今シリーズで、どう持っていくのか。
とても楽しみです。

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