black potion no.6

三十路のモーターサイクル好き、徒然日記です。

Apocalypse Now

2009年10月09日 16時08分38秒 | movie
映画は大好きなのですが、名作と呼ばれるものは押さえてなかったり。
結局、好きなもののつまみ食いばっかりのぱてぃかはです。

近くのツタヤが半額キャンペーン中につき、気になったいたものをいろいろ借りてきました。
これがその第一作。

こちらは、戸田奈津子女史の翻訳第一作とのインタビューをみて、これはと思い借りてみました。
それまでは、あの泥水の中から音も立てずにヌッと立ち上がるシーンwしかしりませんでした。


ちょうど先日、アレン・ネルソンさんというベトナム帰還兵の講演録を読んだばかりでしたので、前半のベトナム戦争の描写はいろいろ考えさせられました。


ネルソンさんは、帰国後PTSDをわずらいました。
その苦しみの中、友人たちの救いの手もあり、ある小学校で戦争体験を話すことになったそうです。
当たり障りのない話をして帰ろうとしたネルソンさんに、子どもたちは「あなたは人を殺しましたか?」と尋ねました。
大人からは発せられることのない、あまりに率直な質問に突き刺され素直に「はい、殺しました。」と涙を流し眼をふせながらやっとの思いで答えたそうです。
そのときに、不意に子どもたちが同じく泣きながら、ネルソンさんをみんなで抱きしめてくれたそうです。
それ以後、PTSDの治療にも積極的になり社会復帰を果たした後は、本当の戦争体験を世界の人々に伝えようと、講演して回ったそうです。

日本にも彼はよく来ていたそうですが。
その彼の言葉で印象的なのは、「日本の子どもたちは、本当に幸せだ。彼らは、先進国の中で唯一、戦争を知らない子どもたちだ。親族も友人も知り合いも、誰も戦争で亡くしたという記憶のない子どもたちだ。それは、世界に誇る憲法9条が、この子たちを守ってきたからだ。」
と、おっしゃったそうです。

その彼も今年亡くなり、今は親友の石川のお寺に葬られたそうです。


彼の戦争体験談は、なかなかに生々しく。
それが喚起されて、前半を見るのはすこし心痛をおぼえました。


中身は説明できないので、興味を持った方は観ていただくとして。

中でも印象に残ったのが、最後まで同行した同僚「ランス」のだんだんと狂っていく様子でした。
彼は、全米サーフィンチャンピオンとのことで、最初はチャラチャラした青年そのものなのですが。
第一騎兵隊に遭遇したあたりからすこしづつ歯車がずれていき、だんだんと正気を失っていきます。

彼をクローズアップする場面は少ないのですが、背景の中で彼がすこしづつすこしづつ狂っていくのです。

コッポラ監督すげーな、と。


実は、「ゴッドファーザー」シリーズもまだ観ていないので、こんど観てみようと思います。

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