ペピカ松戸どうぶつ病院 <pepica family>

総合ペットショップを併設した、どうぶつ病院です。

歯周病予防に取り組んでいます。 口腔ケアのススメ vol.4

2020-08-04 14:04:08 | 口腔ケア

今回は当院で取り扱いのあるおすすめの商品をご紹介させて頂きます。

VET'S DOCTOR SPEC

犬・猫用歯ブラシ

 

歯周の状態に合わせて最適な歯ブラシをセレクト

愛犬・愛猫の歯周の状態に合わせて選べる「ラウンド」「ダブル」「超極細」の3タイプの毛先

日本の飼育犬の70%を占める10Kg以下の犬、又は猫のお口の大きさに適したコンパクトヘッド

握りやすいハンドル

■適応:犬猫用

■内容量:1本

■原産国:日本

■材質:柄/ポリプロピレン、毛/飽和ポリエステル樹脂

 

様々な状態に対応する様に、毛先の異なる3種類のタイプがあります。

当院では、歯石除去をして頂いた方に、お迎えの時に一本プレゼントさせて頂いています。

毛先が開いて来たら、新しい歯ブラシに買い替えましょう!

 

 

デンタルジェル

デンタルシートや歯ブラシに付けて使用します。

食べられる成分ですのですすぎは不要です。

安心してご使用になります!!

 

※メーカーHPより抜粋

 

デンタルシート

 

指に巻き付けて使用します。

歯を磨かれることに慣れていない子に!

歯ブラシを口に入れさせてくれない子に!

 

シートだけでもチキンと結果が出ますよ!

 

 

オーラルスプレー

口臭が気になる時に使用します。

抗菌作用のある、キトサンオリゴ糖がお口の環境を維持します。

K-ブラッシュL

 

K-ブラッシュLは、歯周ポケットの歯垢にも効果的で、口臭も抑えてくれます。
また、無臭で、甘みがあるのでおやつ感覚で使用出来ます。

ノズルがついていて口を開けてスプレーしなくていいので

お口を触られることが苦手なコにもオススメです。
歯ブラシでの歯磨きが出来なくてデンタルケアを諦めている方は是非一度お試しください。

使い続ける事で歯石の軽減にも効果があるようです。

 

【製品特徴】

国産ホタテの貝殻の粉末を使用した、犬・猫の口腔内の健康をサポートする製品です。
この粉末は強いアルカリを示しpH12.0以上あります。
強い除菌・消臭作用があり、口腔内の嫌気性細菌から犬・猫を守ります。
容器にノズルが付いているタイプ

 

まだまだ、ご紹介したい商品もありますが次にまたご紹介させて頂きます。

私たち人間は、自分で判断して歯磨きをしたり、歯医者に行ったりできます。

しかし、動物たちは出来ませんよね。

毎日歯を磨く我々でも、歯石がついてしまったり、歯周病になったりと...

色々あります。

ちょっと歯が痛いんだけどさ~、病院連れていってくれない?」なんてしゃべれれば良いんですが。

飼い主が日頃から気にかけて気づいてあげないとですよね。

まだ年齢も若くて、やっと永久歯が生え揃ってきたというコ達は、これからいかに綺麗な歯を維持できるか、既に歯石が付いているコ達は、全身麻酔をかけて歯石除去を行い、歯を綺麗にしましょう。

それから、その後のケアをしっかり出来るかという事を考えてあげなければなりません。

お口の中をキレイに保つ事で健康へと繋がり、少しでも一緒に過ごせるのなら、愛犬・愛猫の為、しいては自分の幸せ時間の為になるのではないかと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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歯周病予防に取り組んでいます。 口腔ケアのススメ Vol.3

2020-08-03 11:02:13 | 口腔ケア

【歯石を取る!!】

では、実際に歯石を取る施術となると、どのような準備をしてどのような作業となるのか?

実際の施術画像とともに見ていきましょう。

歯石除去を行場合は、当日朝から「絶食・絶水」状態で来院して頂きます。

歯石除去は、全身麻酔を必要とするので、術前の血液検査も行います。

 

術前検査で問題が無ければ、処置室に入り前肢に血管確保のチューブを入れ麻酔注射を投入します。

力が抜けてきたら横に寝せて気道の確保へ

気管チューブを通して、吸入麻酔薬と酸素を送ります。

 

麻酔がしっかりと効き始めましたら歯石除去を開始致します。

先端部分にはいくつか種類がありますが、主に使用するのは

下の写真の2種類となります。

 

 

超音波スケーリングが終了したら、ポリッシング(研磨剤を使い、歯の表面を磨く事)をします。

表面を滑らかに磨くことで、歯石を付きにくくします。

ポリッシングの先端の素材はゴムです。

ここに「粗研磨剤」をつけてポリッシングします。(※写真右 アドネストコース)

次に「仕上げ研磨剤」を付けてポリッシング(※写真左 アドネストファイン)

この研磨剤には香料がついていて処置後のお口はライチとピーチの爽やかな香りが広がります。

 

 

皆さん、どうですか?

歯石も除去されて、すっきりですね。

歯石取りを行ったことのある方ならわかると思いますが、麻酔はしませんが

同様の流れで歯石を除去し最後に研磨剤で磨き上げる同工程を行っています。

歯石が蓄積すると歯肉に食い込んでいき歯周ポケットを作ります。

歯周ポケットに細菌が入り込み、そこから炎症が始まり歯肉炎になります。

この子の場合、歯周病から歯肉が赤く下がっているのが見られます。

本来は歯肉に隠れている歯の根元が顔を出しているのです。

これ以上歯肉炎を悪化させないためにも、日々きちんとケアしていく必要があります。

 

さて、次回は当院での取り扱いのあるケア商品をご紹介させて頂きます

 

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歯周病予防に取り組んでいます。 口腔ケアのススメ Vol.2 

2020-07-29 15:10:49 | 口腔ケア

今回は歯垢・歯石が出来る仕組みをお伝え致します。

『そもそも、野生動物に虫歯や歯周病は存在しているのでしょうか?』

自然界の動物達には歯周病や虫歯は存在しないといわれています。

私たち人と暮らすことで、スキンシップにより歯周病菌が動物達の口に移り、また、人と暮らすことで食べやすい柔らかい食事が中心となっていますので

歯に汚れも付きやすいくなり、噛む回数も少なくなり、となると唾液の分泌も減り、口中が酸性に傾き、歯周病菌や虫歯菌が活発になり、細菌には絶好の環境

となり歯周病になっていくようです。

 

❝歯垢が出来る仕組みです❞

①歯磨き後20分で歯の表面にペリクルという薄い膜が出来ます。

ペリクル

 

②このペリクルに唾液中の細菌が付着します。

細菌

③ペリクル内で細菌が繁殖し、細菌の作るグルカンで覆われます初期段階の歯垢

グルカン

④歯垢が細菌を放出しだし、放出された菌が新しい歯垢を作ります。

⑤グルカンの強い膜で守られ、細菌が毒素を出します。

 

❝歯垢が歯石へ変わる仕組みです❞

 

①唾液中のカルシュウムやリン酸が歯垢にの中に入ります。

②カルシュウムやリン酸が結晶化して軽石のようになります。

③徐々に硬くなり歯の表面に固着して簡単に取れなくなります。歯石の形成

 

❝歯石があると歯垢が付きやすくなり

それが歯石に変わり・・・と悪循環となってしまいます。

人に比べて犬や猫の口は弱アルカリ性です(人は弱酸性~中性)

その為、リン酸がくっつきやすく、歯石が出来やすいのです。

歯石が出来るスピードにも違いがあり、人は約25日、猫は約1週間

犬は何と!!人の約5倍の3~5日というから驚きです。

 

1回の歯磨きで全ての歯を磨けなくても、「今日は右上の歯」とか

「今日は左の内側」など、毎日少しずつ磨いていけたらいいですね。

 

※次回は当院で行った除去の様子をお伝え致します。

 

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歯周病予防に取り組んでいます。 口腔ケアのススメ Vol.1 

2020-07-29 14:10:45 | 口腔ケア

皆さんは、日頃からご自身の歯(口腔内)のケアは、どうしていますか?

食後の歯磨きから始まり、マウスウォッシュなどの洗浄液・歯間ブラシなどの

デンタル商品を使用して、虫歯・歯周病や口臭のケアをしていると思います。

それでも取りきれない歯垢は、歯科医院へ行って

スケーリング{歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)に溜まった歯石を取る事}

処置を受けるかと思います。

よく、耳にする「プラーク(歯垢)」というのは、口腔内にいる常在菌の塊の事で

最近では、このプラークが何層にも重なり合う形状から【バイオフィルム】と

呼ばれているそうです。

食べかすが栄養源となり、食後8時間程度で【バイオフィルム】の生成が始まり

ケアが不十分だと、どんどん層が厚くなりこびりつくようになるんだとか!!

驚くのが、【バイオフィルム】内の細菌濃度が、便内よりも高くなる!!

つまり、歯石が付いている口腔内はウンチより汚いという事です。

歯周病菌(プラーク)は全身疾患との関連も報告されており、心疾患・腎臓疾患系

脳血管系の疾患など関連性が注目されています。

全ての歯科ケア商品を使いこなすのは難しいですが、いつものケアに

1つプラスして清潔な口腔内を保ちたいものです。

私達、人間はそれを自主的に実践できます。

ですが、愛犬・愛猫はどうでしょうか?

うがいも出来なければ、口臭がしていてもお構いなし。

私たち飼い主が管理しなくてはいけません。

可愛い顔して、口が臭い・・・。なんて思いませんか?

「なんか口が臭いな??」なんて思ったら口を覗いてみてください。

「歯石」が見られたら口臭の原因となっている可能性が高いです。

歯石となってしまったら器具や道具を使い物理的な処理をして除去する必要があります。

「歯石」という石と化してしまった歯垢は

人と同じ様に、スケーリングをして除去します。

しかし、愛犬・愛猫達はじっと口を開けて

大人しくはしてくれません。

全身麻酔をかけ、少し眠っている間に

除去をし、歯本来の姿を取り戻すのです。

 

では、犬と猫の歯の構造を見てみましょう。

の乳歯は28本

永久歯は42本です。

 

の乳歯は26本

永久歯は30本です。

 

犬の乳歯は大体、8週齢頃には生えそろうと言われています。

永久歯への生え変わりは早いコだと4ヶ月齢頃から、遅くとも6ヶ月齢には

時期を迎え、8ヶ月齢~1歳までには生えそろいます。

 

猫は、3ヶ月齢~6ヶ月齢で乳歯から永久歯へと

生え変わるようです。

犬のように、乳歯が抜けて落ちてるなどの生え変わりに気付く事は

少ないようです。

 

歯の構造

・エナメル質は内部の象牙質や歯髄を保護しています。

 体の中で最も硬い組織です。

・象牙質はエナメル質の下層で、歯髄を覆う組織です。

 象牙質が損傷すると痛みを感じます。再生可能な組織になります。

・歯髄は歯の中心で、血管*神経*リンパ管を含む組織です。

 

※次は歯垢・歯石が出来る仕組みをご案内致します。

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