■カンボジア到着のクルーズ下船 「マスクを外せ」報道陣に警告も...
•2020/02/13
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 令和二年(2020)3月20日(金曜日)より転載
フンセン独裁のカンボジアで何が起こっているのか?
北朝鮮と同様に本当の感染者数も死者もわかっていない
情報が闇から闇へ葬られているようだ。カンボジアは北朝鮮ミステリーに酷似し、何事が起きているのか、よく分からない。
カンボジアの政治は、立憲君主国と外見の装いはあっても、内実は中国と同様な独裁体制、一党支配の議会、言論の自由はなく、野党指導者はタイか、ほかの国へ逃げた。メディアは99・9%がフンセン支配下にある。
フンセンは大胆にもクルーズ船のシアヌークビル港への寄港を受け入れ、一部はヘリコプター輸送して國際空港へ運び、故郷へさっさと帰した。3月17日発表で感染者は12人,翌日が倍の24人。誰も信じない数字が政府から発表された。
中国の赤い資金で成立するカンボジア経済は、フンセン一族の最大利権となり、国内には漢字の看板の公立学校が無数にあり、豪華マンションはすべてが華僑資本である。
華僑のくらすマンションは24時間ガードマンがいて警備し、豪華ホテルに滞在して優雅な生活をしているのが中国人旅行者。ちなみに日本資本のホテル「東横イン」の周りはチャイナタウンである。
フンセンは二月にも中国を訪問し共産党幹部らと固い握手を交わし、世界が忌避したクルーズ船を受け入れ、乗客と握手をかわす政治的なパフォーマンスを見せつけた。直後にフンセンは秘かにシンガポールの病院へ飛んで、コロナ検査を受けた。
カンボジアの富裕階級はシンガポールか、日本の病院へ行く。中産階級はベトナムの病院へいき、そのベトナムの共産党幹部は日本の医療機関へ来る。
なぜならカンボジアの医療設備は貧弱このうえなく、公共緒医療機関が少ない、医者も足りない。クメールルージュの虐殺で医者が夥しく殺害されたことの大きな原因である。
フンセンは検査結果を公表していないため、プノンペンではフンセンが感染したという噂も流れている。なにしろクルーズ船乗客を検査して「陰性」とされて国に帰った乗客の多くが帰国直後の検査で「陽性」だったことが判明している。
結果的にカンボジアの独裁政治と情報の隠蔽が、アジア諸国にも猛毒をばらまいたことになる。
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