会ひたさや炉心溶融して四月
どこまでも廃線どこまでも蒲公英
俤を抱く朧月と諸共に
一身の臍を固めて穀雨かな
蒲公英や道なき道を選りあるく
君の沈黙を抱けば春の虹
瀬戸内の島かと見えて春の雲
君のこと浮かんで消えて春の雲
帰る途乙女座長し踊りの夜
春暁や長く苦しき夢果てて
春の闇火星で停まるバスに乗る