見出し画像

NPO法人POSSE(ポッセ) blog

Job's サプリ@Cafe 特別編 「メンヘル×労災申請サポート」大盛況!!

10月7日(日)Job's サプリ特別編を開催しました。
昨年から始めて、すでにこのサプリも6回目を迎えました。参加者も増える一方で、会場が狭く感じるようになってきました。
参加された皆様、本当にありがとうございました。

今回は、いつものサプリとはちょっと違い、「労災」にテーマを絞りました。
労災というと職場や通勤途中での怪我を想起しますが、今回は「メンタルヘルス」での労災申請がテーマです。
今回のゲストは、雪竹奈緒弁護士です。

雪竹弁護士には、電話相談の件数を示していただき、労働相談の中心が解雇や給料の問題から、職場でのいじめに移っていることをはじめにお話していただきました。
職場でのいじめの増えている背景として、リストラの不安・成績主義の広がりが指摘されました。

問題が問題なだけに、いじめられている当事者が勤めながら相談することは難しいとのこと。
「いじめられる側も悪いと自分を追い込んでしまう人も多い。」
「誰でもいじめられて良いなんてことはないんです。」
と、雪竹弁護士は語気を強めておっしゃっていました。
大事なことは、「被害を認識すること」なのです。

さて、労災申請についてのお話ですが、98年くらいまでは、精神疾患での労災申請自体、ほとんどありませんでした。
しかし、この10年で急増しました。といっても、2006年でわずか200件ですが。
その中で労災認定されたケースは本当にごくわずか、だいたい25%くらいです。
認定された事例はほとんど過労のケースとのことです。「過労は客観的な証拠が残っている場合が多いからだろう。」とおっしゃっていました。

精神疾患での労災申請は、どうしても人によって評価する基準が異なってしまいます。
メンヘルでの労災認定率の低さはそのためだろうとのことです。
とにかく大事なことは、被害をきちんと認識すること、そして、誰でも良いので、そのことを相談することです。
「自分ひとりで抱え込まないこと。」
雪竹弁護士は強調しておられました。

さて、今回は、POSSEからも労災申請について簡単に説明させていただきました。(http://npoposse.jp/lawdo/mental_health/index.html参照)
まずはじめに知ってもらいたいのは、社内うつをはじめとした職場でのメンヘル問題は、個人のメンタルヘルスケアの問題ではないことです。
職場環境を整備してこなかった企業に大きな責任があるのです。

具体的な申請についてですが、労災申請は、会社を通してするものという認識がありますが、実は個人で申請できます。
自分で申請書を労働基準監督署に持っていって提出すればO.K.なのです。

申請書を書くときに大事なのは、メンヘルの原因が職場にあるということを、具体的に書くことです。
医師の診断書があればなおさら良いです(これは難しい場合もあります)。
 
なお、今は何もなくても、「何もなかった」ことが大事な証拠になります。
いじめの始まった日から記録をつけておいた方が、証拠としてはより役に立つのです。
ぜひぜひ、POSSE編集の『しごとダイアリー』を使ってくださいね!
http://npoposse.jp/lawdo/sigoto_diary/index.html

POSSEのHP内に、申請書の書き方も載せました。申請書は、大きな文具店においてあります(知ってましたか?)。


振り返ってみると、本当に盛りだくさんの内容でした。
このサプリは今回で6回目となりますが、毎回勉強になります。
まだ来たことのない方、予約不要、初参加者大歓迎ですので、ぜひ一度ご来場ください。


最後に、POSSEからのお知らせですが、メンヘルでの労災申請サポーターを募集しています!
「ぜひサポーターになりたい」という方、「難しそうだけど、勉強してみたい」という方、どうぞお気軽にご連絡ください。

コメント一覧

jim
 22日のNHKの番組でもとりあげられていましたね。有意義な感じと同時に盛況な雰囲気も現れていて、とてもいい印象だったと思います。
 
U
参加できませんでしたが
都合により参加できませんでしたが、リポートを拝読し、勇気づけられました。

私の場合は、1週間交代の昼夜交代制で、日曜の早朝に職場から帰宅して、月曜の朝に出勤する(ゆっくり想像してみてください。字面だけだとイメージできないと思います)、という生活を2年間続け(さらに、この日曜の早朝から丸一日を休日として扱われていました)、睡眠障害からうつを発症しました。

現在、治療(完全自宅療養中)5ヶ月目ですが、だいぶ回復して、今では「休んで正解だった」と思えるようになりました。

まだ医師のゴーサインが出ないので、社会復帰は控えていますが、こういった場合、労災申請は可能でしょうか?また、相談窓口はどういった機関に設置されているのでしょうか?

そういったことも直接ご相談させていただきたかったのですが、当日の体調が思わしくなく、しかも山梨からなので大事を取って断念しました。

長くなってしまいましたが、次にこういう機会があれば、ぜひ参加させていただきたく思います。
また、上記質問に関して、ご回答いただければ幸いです。

ぶしつけではございますが、よろしくお願い申し上げます。
美乙女公希
http://blogs.yahoo.co.jp/hikari155fp
はじめまして、独立系FPの美乙女公希と申します。

朝日新聞にて拝見させていただきました。

現代の労働問題は、日常化されており、精神的に苦しめられている方が多数見受けられます。

私自身も、大学卒業後、某金融商品販売会社(現在倒産)に入社しましたが、不法(違法)労働と長時間労働で、うつ状態になり、やむなく退社しました。

現在でも、雇用不安症に悩まされています。

私でよければ力になります。返事お待ちしております。
yakann
今回の企画は「サポーター募集」も趣旨の一つです。

多くの方に、法律活用のアドバイザーになってもらいたいと思っています。

イベントには、そうしたモチベーションの方が多く参加され、非常に刺激的なトークができました。

初参加の方が多かったので、これからの広がりに期待しています。
ing
大事なことは、身近で悩んでいる人に声をかけること。実際に精神障害で苦しんでいる人自身が一人で労災を申請するというのは、ものすごく苦痛な作業なのです。
このイベントやホームページで身につけた知識は、「自分のため」になるのはもちろんですが、「友人・恋人・同僚…のため」にもなるんです。

「自分ひとりで抱え込まないこと」と同じくらい、「ひとりで抱え込ませないこと」が重要なんだと思います。


そういうわけで、労災申請「サポート」に主眼をおいてみました。「サポーター」に興味のある人、ちょっと説明をききにくるだけでも結構です。特別な知識も資格も要りません!

連絡お待ちしています。
(mail:posse-npo@hotmail.co.jp
Unknown
それにしても今回のイベントは大盛況でしたね。

後ろの方に座っていたんですが、遅れてくる人は立ち見寸前でしたね。es/cafeが本当に狭く感じる一日でした。

 内容も労災申請と具体的な問題をテーマに設定し、多くの方が関心をひくきっかけになったんですね。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「活動報告」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事