アロマテラピーサロン・ピュアティの槙 美佐子です。
図書館でお借りして1度延長して😅読み終えた本たち。
今回は読みごたえたっぷりでした。
はぁああ♡
西加奈子氏は初めて読む作家さん、かつて直木賞を取った本
長編を読みました。(図書館で借りたのは単行本)
『僕はこの世界に、左足から登場した。』という言葉から小説が始まりました。
猟奇的な姉と「僕」の幼少時代から30代半ばまでを語っています。
イランで生まれ、エジプト、カイロ、ザマレグで子供時代を過ごし、中学生からは日本。
子供の頃から、不安定な精神状態にある姉に(精神的に)翻弄され、巻き込まれながら生きてきた『僕』は独自の対処法を編み出して不遜な空気になったときは自らが空気になって存在を消すという処方で、何とか自分の『平凡な毎日』を守ってきた。
気性の激しい、何を考えてるかわからない姉は、学校は不登校になり大人になってからは宗教にハマっていく。
そして、順風満帆の僕の充実した人生は30代を過ぎたころからパッとしなくなり、落ちぶれていくんですよね😅
家族の中で一番まともだと思っていた僕。
ことごとく姉に人生を邪魔されてきたけれど、がんばって生きてきた僕。
なのにどうしてうまくいかなくなったんだ!?と嘆く僕。
そんな僕に行方知らずだった姉が、旦那さんを連れて日本に帰ってきた!
激しかった気性も穏やかになり、あんなに仲が悪かった母とヨガをしたり、おまけに僕を哀れむような眼差しを向ける。
ふざけるなっ!!と僕はメンタルボロボロ💦
そして、姉に言われるんです。
『あなたが信じるものを誰かに決めさせてはいけないわ。』
『揺れてる、、。あなたには芯がないの。芯っていうのは自分だけが信じられるもの。芯がないから揺れている』
『バランスが大切なのよね。そのバランスを保つにも体の芯、幹のようなものがしっかりしていないとダメなの。体を貫く幹が。』
『幹。私が見つけたのは信じたのはその幹みたいなもの。私が信じるものは私が決めるわ』
『歩きなさい。自分の信じる道を見つけなさい』
という言葉に僕は、、、。
😊 😊 😊
お姉さんは今の世の中ならば、発達障害、アスペルガー、様々な病名をつけられていたかも知れない。
社会に馴染めなくて、わからなくって生き辛い思いをたくさんしながら、自分を諦めなかったんですよね。
本当に貫き通した!
この本はフィクションってわけではなく西加奈子氏の実体験も織り交ぜながら書いたそうです。
僕目線で見る姉と
姉自身で見る姉自身とは
当然、解釈が違ってきて
自分以外の人をあれこれ『こういう人』と決めつけたり、心配したり、正そうとしたりするのではなくて
『自分自身を深く見る』のを各自でやっていけば、風通しのいい人間関係も築けていけるのだなって感じました。
お姉さんの言葉、わたしにも刺さりましたよ。笑
おしまい。
☆ ☆