2008/11/03
私は忘れられない。
昨日、披露宴当日の朝、彼がホテルの同じ部屋のバスルームで、新郎スピーチの練習をしていた時の大きな声のことを。
その前の日、「俺の部屋に泊まっていいよ」といわれた。
披露宴が行われるリーガロイヤルホテル大阪。
19Fの「相当」グレードのいい部屋。
新婦とは別々の部屋に泊まることになっているのを、聞いたときには理解していた。
他の友人と街に出て遊んでいた私がホテルの部屋についたのは深夜三時。
いつも堂々として、根性の座る反面、デリカシーをちょっぴり知らない彼は、本番前の細かな心配もなく、ぐっすり寝ていたようだった。
その雰囲気たるや、私が寝られなかったほどに。
朝、七時半。
突然の出来事だった。
バスルームから、野獣とも思える雄叫びが聞こえた。
私はまだ満足のいく睡眠が得られていなかったが、その声に驚いて起きたのだ。
よく聞けば、最後の新郎のスピーチだった。
高校時代より彼を知っていて、そんな彼の「いい意味での」丁寧さを感じたことがなかった。
そんな彼の、突然の真摯な姿勢に、妙に朝から感動してしまった。
おそらく、すっぱだかで練習していたのだろう。
まさに全身の魂を込めた披露宴への思い。
そして新婦への一途な思い。
「じゃ、行ってくるわ。」
時間になると、いつものように、あっさり先に部屋を出てしまった。
そしてついに迎えた、披露宴の最後、新郎のスピーチ。
「・・・ありがとうございます!」
「・・・よろしくお願いします!」
大勢の前で話すことが苦手な彼。
彼が最大限感じていた緊張感のなかでの人生一度の本番。
いざ終わってみれば、150人を超える参加者よりの大喝采の拍手が会場を包んだ。
本番が本当に一番良いスピーチだったと知っているのは、もしかして私だけなのかも知れない。
私は忘れられない。
昨日、披露宴当日の朝、彼がホテルの同じ部屋のバスルームで、新郎スピーチの練習をしていた時の大きな声のことを。
その前の日、「俺の部屋に泊まっていいよ」といわれた。
披露宴が行われるリーガロイヤルホテル大阪。
19Fの「相当」グレードのいい部屋。
新婦とは別々の部屋に泊まることになっているのを、聞いたときには理解していた。
他の友人と街に出て遊んでいた私がホテルの部屋についたのは深夜三時。
いつも堂々として、根性の座る反面、デリカシーをちょっぴり知らない彼は、本番前の細かな心配もなく、ぐっすり寝ていたようだった。
その雰囲気たるや、私が寝られなかったほどに。
朝、七時半。
突然の出来事だった。
バスルームから、野獣とも思える雄叫びが聞こえた。
私はまだ満足のいく睡眠が得られていなかったが、その声に驚いて起きたのだ。
よく聞けば、最後の新郎のスピーチだった。
高校時代より彼を知っていて、そんな彼の「いい意味での」丁寧さを感じたことがなかった。
そんな彼の、突然の真摯な姿勢に、妙に朝から感動してしまった。
おそらく、すっぱだかで練習していたのだろう。
まさに全身の魂を込めた披露宴への思い。
そして新婦への一途な思い。
「じゃ、行ってくるわ。」
時間になると、いつものように、あっさり先に部屋を出てしまった。
そしてついに迎えた、披露宴の最後、新郎のスピーチ。
「・・・ありがとうございます!」
「・・・よろしくお願いします!」
大勢の前で話すことが苦手な彼。
彼が最大限感じていた緊張感のなかでの人生一度の本番。
いざ終わってみれば、150人を超える参加者よりの大喝采の拍手が会場を包んだ。
本番が本当に一番良いスピーチだったと知っているのは、もしかして私だけなのかも知れない。