書いてられてる今日は、きっと凪の日

日常の話題など。
困りごと解消の時に、備忘的に書きます。

実家の母が、失踪。翌朝発見。

2021-06-06 13:39:00 | 母74歳、認知症になりました

実家の母は、74歳です。

先日、母と同居している叔母から緊急連絡が入りました。
 
夕方5時頃ゴミ捨てに出てから、戻ってこなくて。今警察に捜索願いを出して、探してもらってるから。
 
PM8:00のことでした。
 
色々な思いが一気に湧いてきました。
1 ゴミ捨てを夕方に? それってありなの?
2 警察が探してくれている? いや、ないでしょ。 どっかからか通報きたら、転送してくれるぐらいでしょ。
3 戻ってこないとは、遊びに行っちゃったということ?それとも、認知症的な?
 
実家まで、車で1時間です。
行って探すべきか迷いましたが、夜で視界は暗いのできっと見えないだろう。
どこを探すのか、どのくらい探すのか。
 
外は今、雨が降っているけれど、ツッカケサンダルに半袖、外出時は雨が降っておらず傘は持っておらず、そんな体でどこかを彷徨っている母。
寒くないか、迷っていて心細い気持ちでいるのではないか。
 
自分は少し前に、娘がプチ家出をして夜帰ってこなかったので、駅を中心に車で探したことがありました。
その時思ったのは、1人でできることって限界があること。
数100人体制で、地域の防犯カメラを総動員でチェックしていけば足取りがおえるかもしれないけど、ふらりとどこかに消えてしまった人は、本当に見つからないし、移動しているとさっき見た場所も、もう一度探す必要だってあったりする。
スマホにも出ない、スマホのGPSで探す機能もない。いやスマホを持ち歩いてすらいない。そんなんだと、お手上げです。
 
結局、自宅で眠れない時間を過ごし、翌朝明るくなった4時半に実家のある市に、いつもは使わない国道を使って「歩いてないか」探しながら実家に向かいました。
 
到着すると叔母が飛び出てきて、ほんの10分くらい前に警察から連絡があって見つかったよ!と。
 
自宅から車で1時間ほどのところまで、自転車で夜間、移動をしていました。
川にかかった橋の上で、ぼーっと川面を見ていたところを、川の近くの派出所の警官が見咎めて声をかけてくれたそうです。
 
雨は朝になっても降り続いて、全身びしょ濡れで川を見ていました。
声をかけてくれた警察官には、名前や電話番号をすらすらと答えましたが、どうしてそこにいたのかという問いには「なんで言わなきゃならないんですか」「自分で1人で帰れるからいいです」と言って、保護に入るのを拒んでいたそうです。
 
後になって、ケアマネージャーさんから「随分遠くまで出かけたんですね」と言われた母は「冒険が好きだからどんどん行くんだ。」「福島だって、仙台だって自転車で行けるんだ」と言って「家族が心配するからね」といなされていました。
 
一見、辻つまがあっているような会話でも、これが冗談ならまだしも、実際に行動されてしまい、警察のお世話になるようでは、正常な理性が働いていないと考えるしかありません。
体の機能は全く問題なく、走ったり飛んだり、階段を駆け上がったりもできる上、疲れや、雨に濡れた寒さも感じなくなってしまうようでは、71になる叔母の制止を振り切って飛び出してしまったら、どこまでも追いかけられるか、連れ戻せるかは、本人が納得しない限り難しい。
そして私の母は、忠告を聞くようなタイプではなく、やりたい気持ちを抑えられない気質が強いので、同居の叔母はきっと止められないでしょう。
 
次回、止めても「行く」と言って聞かない、揉み合いになってこちらが怪我をしそうだったら出て行ってしまっても仕方ない。
 
叔母が言ったこの言葉は、自分にも違和感なく理解することができました。
 
施設入居は介護認定の度合い次第。体が動くなら施設に入るほどではないと判断されることがほとんどとケアマネさんから聞きました。
財産があって、年金もたっぷりもらえてる方は、有料老人ホームが選べますね。
実家の母は、保険は最低額の月5万。
亡くなった兄の奨学金の多額の返済が滞っています。
固定資産税の督促票も見つかって、税金の滞納もあるようです。
家の老朽化も激しく、工事をした方がいいところもあって。
 
私の職場の社長さんは随分お歳ですが生涯使いきれないほど資産が膨れたそうで、見たこともないご家族が役員名簿に名を連ねています。
社員は私のようなパートだと何年働いても最低賃金。嫌ならやめたらと言われても、田舎でそう求人もありません。また年齢制限で弾かれる歳にもなってきました。貧乏人の子供は貧乏、この負のループの内側から逃れられずに来てしまいました。
 
よそ様の生まれや財産を羨んでも仕方ありません、でも、どうしても思ってしまう。生まれた時点での相当なハンディを。

とにかく、生活するためのお金がギリギリの母には有料老人ホームは選べません。
私が応援する。月のパート収入を全部投入してもまだ足りません。
家を売却する。負債をチャラにするだけで終わります。その後過ごすための「家賃」はどこを叩いても出てきません。
生活補助。そうですね、それは考えうる選択ではあります。

ただ叔母は、在宅介護を続けたいという。そう、同居している叔母が暮らす家だって必要なのです。在宅介護であれば、家の売却話は霧散して叔母の暮らす場所が確保できる。たとえボロ家でも。
70代の叔母が賃貸入居するなら、保証人が必要になるでしょう。私がなるとして、賃貸の家で将来亡くなったらこちらに事故物件となった家の保証話も来るでしょう。
借家にしたときの将来リスクを考えると、負債の返済計画を再建しながら、費用が少なくて済む在宅介護をなるべく長く続けることが最も良い方法に思えます。
認知症が急に進まないためにも、慣れた家で済む方がどうしたって良い。
 
頭がぼんやりで、体はピンピンしている認知症の母の在宅介護が始まります。
 

 

ひとまずは、夜間の外出はそうはいっても止められるように。
そして介護認定を受けるため、手続きを進めます。