きのう開発環境の無償提供に喜んだと思ったら、今度はこんなニュースが。
「Windows Phone 7 Series」搭載デバイス、コピー&ペーストに非対応:ニュース - CNET Japan http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20410545,00.htm
思わず「iPhoneの二の舞ではないか」と悲観してしまうこと間違い無しのニュースですが、
リンク先を読んでみると
「ユーザーが求めていることを予測して、コピー&ペーストの必要性をなくすことを目指している」 |
という意図のもとの決定だとか。
すなわちアプリありきの現在の設計から、「ユーザーの行動ありき、目的ありき」の設計に
切り替えるという意図のもと下された決定のようです。
例えば連絡先アプリにある「住所」の文字列をユーザーがコピペするときにユーザーは、
コピペしたいのではなくその「住所」の場所を「地図で調べ」たり、「メールで送信し」たりと、
「住所」という情報を使ってなにか行動をとりたい場合が大半です。
そこで文字列をダブルクリックするとあらかじめ設定されたアプリへと渡す選択肢が現れる
「スマートリンキング」を導入し、ユーザーがアプリを意識することなく目的を達成できるようにするようです。
だから「コピー&ペースト」という概念自体、存在し得ないということなんでしょう。
しかし本当にそれでよいのでしょうか。私は2点ほど懸念を抱きました。
ひとつはOSが「ユーザーのやりたいこと」をしっかりと把握し、
それに対してインテリジェントに対応してくれるのかということ。
アプローチは面白いのですが、これだとユーザーの意図を読みきれなかった場合、
ユーザーは「やりたいこと」を達成できないか、できても不便を強いられることになると思います。
もうひとつに、メールやOfficeアプリなどで文章を入力する際には、
単純に「コピー&ペースト」したい場合のほうが多いのではないかということ。
特に長文を作成するときなど、コピペが使えないというのは苦行ではないかと思います。
記事にあるようにコピー&ペーストを残しつつ、新しいスマートリンキングという機能も
盛り込んでくれればいいんですけどねぇ。
私にとってモバイルデバイスは、第一に「アイデアプロセッサ」であって欲しいものです。
そういう意味ではWindows Phone 7 Seriesは、私には合わないのかな、と思い始めたのも確か。
この先どうなるのか、まだまだ目が離せないみたいです。